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ロリーナ・ボーンアゲイン!〜異世界に転生したら褐色ロリエルフになりましたぁ!〜  作者: 柚亜紫翼
3章 ありあおうこく

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023 - びけいのしょただ -

023 - びけいのしょただ -


「空に浮かんでるお城には行かないのかな?」


「分からないわ」


ミアさん達が宿に泊まった翌朝、ヂャガリコおじさんがやって来て全員馬車に乗り込み宿を出発した。


相変わらず王都の通りは賑やかだ、このまま馬車は空に浮かんでいる王城に行くのかと思っていたのに急に向きを変えて近くに建っている同じようなゴシック様式のお城に入った。


ヂャガリコおじさんの後ろを歩いているミアさんは落ち着きなくソワソワしている、緊張してるのかな・・・そう思っていると長い廊下を歩いた奥にある部屋に通された。


「あ、ネリーザだ」


魂状態の時のような全裸じゃなくて動きやすそうなドレスを着たネリーザが部屋の中に居た。


他には偉そうな服を着てソファに座っている男性と整った顔立ちの男女、後ろには護衛っぽい騎士や魔導士が数人並んでいる、もしかして王族が勢揃い?。


「ネリーザの隣に居るのが噂のダニエル様?」


「予想していたより幼いわね」


ネリーザの隣には婚約者のダニエル様と思われる少女のような少年が居た!。


僕は思わず画面に触れてダニエル様の姿を拡大する。


「わぁ・・・まつ毛長くてバッサバサだ、目もぱっちりしてて可愛い・・・とんでもない美形のショタだ」


「しょた?」


「なんでもないよ!」


サラサラおかっぱ前髪ぱっつんの青みがかった銀髪に青い瞳、これは僕の性癖に刺さる!、一日中眺めていても飽きない「推し」を僕は見つけてしまった。


「あの子はネリーザの婚約者よ、そんな獲物を狙うような目で見ていたらネリーザに怒られるわよ」


ロリーナが呆れたような顔で僕に言った。


「そんなんじゃないよ、恋愛対象じゃなくてあれは「推し」なの!、遠くから眺めて楽しむものなの!」


「言っている意味が分からないわ!」


「半ズボンやニーソックスも似合ってて可愛いなぁ、あんな王子様に溺愛されてるネリーザ・・・恐ろしい子!」


「だから言っている意味が全く分からないわ!」


「ロリーナには分からなくても大丈夫だよ」


そんな会話をしているうちにミアさんが更に挙動不審になっている、あれはおそらく持って来た通話の魔道具を見せろと言われているに違いない。


ミアさんに「箱」を渡し忘れていたことを思い出した僕は向こうの部屋に「箱」を一つ送った。


ミアさんが慌てて転がり落ちた箱を拾い王様じゃない方の偉そうな服を着た男性に差し出す・・・と魔導士のローブを着た男が遮るようにしてミアさんの前に進み出た。


「どうやら鑑定を受けているようね」


「うん、あのかっこいい男の人も王族かな?」


「第二王子とよく似ているから兄の王太子だと思うわ」


鑑定が終わった頃を見計らって事前に用意していた手紙を「箱」に送る・・・これであの「箱」が手紙を送る魔道具だと思ってもらえればありがたい。


「今度はフェニーナさんが男の隣に居る女性と話してるよ」


護衛として同席していたフェニーナさんが王太子?の隣の女性と話している、2人とも笑顔で親しそうだ。


「知り合いかしら?」


「さぁ・・・」


「予定通り「箱」はネリーザの手に届けたし、今夜にでも何を話していたか聞きましょう」


「そうだね」








・・・


夜になるまで僕とロリーナはアリア王国の王都を散策する為、「箱」を隠していた路地裏から人で賑わう大通りに出た、もちろん2人共お揃いの斥候服を着てフードは目深に被っている。


大勢の人が歩いているから誰も僕達の事を気にしていないのも都合がいい、このまま人混みに紛れてお買い物を楽しむのだ!。


僕はロリーナと手を繋いで街を歩く、飲食店や雑貨を扱うお店と並んで高級な服や宝石を売っている店も沢山あった、さすが大陸一の大都会だ。


「大陸一の都会って言うけど他にも大陸があるの?」


僕は隣を歩くロリーナに気になっていた疑問を投げてみた。


「あるわよ、でも魔物が沢山居る海を何十日もかけて渡らないとダメだから命懸けになるわ」


「もしかして・・・未開の大地とか?」


「ちゃんとした街もあるし文明もここと同じくらい発展していると聞いているわ、詳しくは私も知らないのだけど」


「へー・・・あ、ロリーナちょっと待って!、このお店に入ろう!」


僕はお店のガラス窓から見えたある物が気になって中に入る。






「そんな間抜けな顔した魔狼のぬいぐるみなんて買ってどうするのよ?」


僕が雑貨店で買ったものを指差してロリーナが呆れたように言う、僕の身長とほぼ同じくらいの大きなぬいぐるみ・・・持ち歩くのは邪魔になるからこの後路地裏に隠れてアイテムボックスに入れる予定だ。


「えー、可愛いのに・・・」


「どこが可愛いのよ!」


「ほらこの垂れた目やもふもふのしっぽ!、ロリーナにはこのブサイクな可愛さが分からないかなぁ」


「・・・」


そんなやりとりをしながら少し高級そうなレストランで食事をした後、日が傾いて来たので僕達はアイテムボックスに戻った。



「美味しかったねー、普通にお肉を食べてたけどロリーナはもう食事しても平気なの?」


「なんとか大丈夫になったわ、でも実体化は疲れるからまだ半日が限界ね」


半日でも一緒に出歩いたり食事が出来るのは楽しいな。


「ところで気になってたんだけど、食べたものはどうなるの?、出るの?」


「・・・」


ロリーナがとても微妙な表情をした、何か変な質問したかな?。


「ねぇ教えてー」


「何で貴方はそんな下品な・・・まぁいいわ、実体化を解いて精霊になった時に養分として吸収されるわよ」


「じゃぁお手洗いに行かなくてもいいんだ・・・」


「そうね」









夜も更けてきたのでミアさん達の様子を覗き見る・・・。


「ミアさん熟睡してるね」


ミアさんは王様との謁見の後、燃え尽きたみたいにボロボロだった。


でも通された客室に置いてあった天蓋付きのベッドを見て大喜び、メイドさんがお部屋に持って来た夕食も綺麗に残さず完食していた。


「そうね、死ぬほど疲れているみたいだから起こすのは可哀想な気がするわ」


ロリーナから意外な言葉が返ってきた、「叩き起こして連れて来ましょう」くらい言うのかと思ってたのに・・・。


「・・・」


「何よ?」


「最初にミアさんと出会った時には見殺しにしようとしてたのに、起こさないように気遣うなんてロリーナ変わったね」


「なっ・・・」


僕の言葉にロリーナの顔が赤くなった、褐色の肌だからあまり目立たないのだけど確かに耳まで赤くなってる。







・・・


「・・・という訳で、王子妃様にはあたしが貴族令嬢だとバレちまった、12歳の時から会ってなかったから絶対分からねぇと思ったんだがなぁ・・・」


フェニーナさんが笑いながら僕にこれまでの経緯を説明してくれた。


「私とユーリちゃんも面識があったし3人一緒だと会えばバレるかもとは思ってたのよ、でもまさかあの場所にエメラルダ様が居るとは思わないし王妃様以外の王族が集合してるなんて想定外だったわ」


モレナさんが苦笑いしつつ言った。


「でもユーリは面白かったよな!、エメラルダ姉様がユーリの姿を見て「あなたユーリ君?、確か男の子だと思っていたのだけど」なんて首を傾げてたぜ!」


「フェニーナちゃんしれっと「何言ってんだよ、こいつは女だぜ!」なんて言うからエメラルダ様の記憶の中で私は元から女の子って事になっちゃったよ!」


ユーリさんが涙目でフェニーナさんに抗議する・・・それにしてもこの3人は仲がいいな。


「この歳になって王子妃様に裸を見せる事もねぇから問題無いだろ!」


「問題だらけだよ!、バレたらどうするの!」


どうやらミアさんは緊張でプルプルしながらも僕の「箱」を便利なお手紙の魔道具だと説明して信じて貰えたらしい、ミアさんにしては上出来だ・・・今度お昼ご飯を奢ってあげよう。


「明日は姉様に誘われてお茶会だ、皆で街に遊びに行こうと思ってたのになぁ・・・」


「私とユーリちゃんはエメラルダ様とはそんなに親しくなかったし仲の良かった2人だけでお話ししてくださいって遠慮したのよ、だからミアちゃんも連れてお買い物に行こうかなって」


「2人は王子妃様と親しくなかったんです?」


僕は思わず2人に聞いた。


「うん、会えば挨拶するくらいの関係だよ、っていうかエメラルダ様の勢いについて行けたのはフェニーナちゃんだけだったわ」


モレナさんの言葉の後にユーリさんが続けた。


「あの人は時々フェニーナちゃんのところに遊びに来て2人で騎士ごっこをしたり木登りを教えてたの、上級貴族の令嬢なのに凄い人だなぁ・・・って感じだったよ」


「怖がって泣いてるあたしを木の上に引っ張り上げたりしてたな!、あたしの剣の基礎はあの人から教わったんだ、姉様の兄貴は騎士だから一緒に鍛錬やってたみたいでな」


「わぁ・・・」


この国の王子妃様はとんでもなく型破りな人のようだ。



「それにしても最初は空に浮かんでるお城に行くのかと思ってたんですが・・・」


実は僕は空に浮かぶ壮麗なお城を間近で見るの・・・結構楽しみにしていたのだ。


「あぁ、それな!、あたし達も最初は浮いてる城に行くんだろうなーって思ってたんだ」


僕の言葉にフェニーナさんが答える、地上に建っているお城に通された理由は分からないようだ。


「明日姉様に聞いておいてやろうか?」


「いえ、ちょっと気になっただけですから別にいいです!」


今度ネリーザに聞けば済む事だから僕は断った。





明日フェニーナさんは王子妃様とお茶会、ミアさんと愉快な令嬢2人は街でお買い物・・・その後も3日ほどアリアの街を観光したりハンターギルドに顔を出したり・・・色々やりたい事があるそうだ。


「「箱」を路地裏に隠し置いてあるから言って貰えればいつでもアリア王国に来れますよ」


「確かにそうなんだけどな・・・遠い所から来たのにすぐ帰ったらヂャガリコのおっさんに怪しまれそうじゃね?、あの男は頼りなさそうな感じだが隙が全然無ぇ・・・只者じゃねぇぞ」


「そうなんだ?、僕としてはこれで依頼していたお仕事は終わりなので後は自由にして貰っていいですよ」


僕は3人に銀貨を2枚ずつ渡して言った。


「じゃぁこれは想定外の迷惑料とお小遣いを兼ねて渡しておきます、ミアさんの分も預かって貰っていいですか?」


「お、こんなに貰っていいのか?」


「はい、そのかわりミアさんが何か危ない事に巻き込まれそうになったら護衛の方、よろしくお願いします!」


4日後の夜迎えに行く事を伝えて僕はミアさんが熟睡している客室に3人を送り返した。







・・・


「さて、いつネリーザをここに連れて来ようか」


3人をお城に送り出した後、僕はロリーナと話をしている・・・いよいよネリーザと感動の再会だ。


「でも部屋の中にはいつも護衛の騎士が居るわ」


ネリーザは毒を盛られるくらい誰かに命を狙われている、だから当然護衛が一緒に居るのだ。


「護衛が居なくなるのは寝てる時だけのようね、部屋の外には夜中でも騎士が立っている筈よ」


「ロリーナ、僕に任せて」


僕は昼間買っておいた魔狼のぬいぐるみを抱えてロリーナに言った。


「なんとなく何をするのか予想できたわ・・・」






アイテムボックス(0)(駄女神管理)

金貨:沢山

食料:沢山


アイテムボックス(1)

リーナが作った部屋:1

中二病くさい剣:1

下着:2組

ミアさんの家から貰ったソファ:1

斥候服(ロリーナとネリーザ用):2


アイテムボックス(2)

リーナのう⚪︎こ:少量

ゴミ:少量


アイテムボックス(3)

巨大なタコ?のような生き物:1



アイテムボックス「箱」

1:メルト帝国、大森林(不法投棄用)

2:ミアさんに貸出し

3:メルト帝国、大森林の野営広場

4:メルト帝国リーシオの街、ミアさんの部屋

5:メルト帝国ズィーレキの街、路地裏

6:メルト帝国シリィの街、駅の近くの路地

7:ヴェンザ帝国ヴロックの街 拠点「マリアンヌの食堂」3階

8:ヴェンザ帝国ヴロックの街 お婆さんの部屋

9:ヴェンザ帝国エースの街 路地裏

10:ヴェンザ帝国ヴィエンの村 宿泊所裏口

11:ヴェンザ帝国 エースの森

12:ヴェンザ帝国カプレの街 路地裏

13:アリア王国アイシャ島 港近くの木陰

14:アリア王国 王都の路地裏

15:ネリーザに貸出し

読んでいただきありがとうございます。


趣味で空いた時間に書いている小説なので不定期投稿です、続きが気になる人はブックマークして気長にお待ちください。


面白いなって思ったら下のお星さまやいいねをポチリと押してもらえると作者が喜びます・・・。

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