異世界転生の導入のような物語
見ない顔だね。いらっしゃい。
ここはどこかだなんて、慌てない。
いまは記憶が混乱しているようだね。でもじきに落ち着くさ。
まぁまずはゆっくりお茶でも飲んでみなさい。
さて今君はこの空間をどう認識している?
これは、素直に答えた方が良いよ。
わからないのにわかったふりをするのが一番危険なんだ。
うんうん。
どこにでもありそうな畳の6畳間におっさんが見える。。。
ほぅ 君には私がおっさんに見えるか。まぁいい。
ではここに来る前の記憶は思い出せるかな?
なぁーにゆっくりで構わないよ。ここは時間の流れが止まっているんだから。
そうか、辛い気持ちだけが出てくると。楽になりたいという気持ちが出てくると。
うんうん。よっぽど悲しい目にあったから、感情だけが出てきたのかな。
うんうん。沢山頑張ったね。おつかれさまだよ。
うん?どうして過去形なんだって?君意外と鋭いね。。。ショックを受けないで聞いてほしいんだけど、君は死んでしまったんだ。。。
思い出せそうかな?自ら命を絶ってしまった事を。。。。
強く強く楽になりたいという気持ちを持っていたからここに来たんだと思うよ。
まずは君に伝えよう。56回目の人生お疲れさまでした。
さぁ次はどのように生きたい?君の希望を聞かせておくれ!!
僕にはそれを叶える力がある!!
うんうん。どこか田舎でひっそりと暮らしたいって? わかったよ次はそのようにしよう。。
では次こそ良き生活になりますように。。。。。。。。。。
行ったか。
ふふふふふふふふふあははははははは!!!!!!
何故楽になれると思ったか理解に苦しむね。 次なんかないよ。 俺の役割はここを訪れた人に希望を与えるだけ。
その後なんて知らないよ。
楽になれると思う思考が理解できない。。。。
もう少しあがくべきだったんだよ君は。 あと少しで幸せになったんだけどねぇ。。。
あぁだからこの仕事は辞められない。 未来に希望が無い人が来世に希望があると思うなんてさ。。。。
あぁ昔の俺を見ているみたいだ。