表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/58

43話



今日は魔法大会当日。


「すごい…」


今、クラウス様の演技が行われている。


会場では何人かの演技が同時で行われているが、みんなクラウス様を見ている。


クラウス様は闇魔法で黒い球体を作り、その中に火魔法を貯める。それを空高く持っていき、風魔法で爆発させる。落ちてきた火花は水魔法でしっかりガード。


打ち上げ花火みたいなそんな感じだ。



「やっぱりクラウス様はすごいわねぇ」


「ええっ。他の方とは精密さが違いますわね」


一緒に見ていた、オゼットとエルザも大興奮。


「そろそろフローラの出番じゃない?」


「本当だわ。行ってきます。」


「「頑張ってね!」」


会場へ向かう。


あっ!クラウス様だ…


マカロンキスの事を思い出す…


「フィー、今から演技だろ。待っていたよ!私の印…消えてしまったね… フィー、くれぐれも気をつけて、頑張って。応援してる」


「はいっ!精一杯頑張ります。見てて下さい。」


「ああっ、私はいつでもフィーしか目に はいらないから…」


カーッと顔が熱くなる…


クラウス様…


「あっ、そうだ!ライアンもこの大会に出ている。ライアンは何を企んでるか分からないから気をつけて…」


「はい… ?」


どうゆう意味なんだろう?ライアン様はクラウス様の友人ではないのかしら?


「では、フィー出番だよ。」


「はいっ!行ってきます。」


会場へ。


私はまず、持ってきた材料を列べる。


風魔法を使って、調理器具を浮かせ、食材を混ぜていく。途中、チョコレートを火魔法で溶かしたり、材料を水魔法で冷やしたりと作業を進める…


最後に火魔法で、焼けば完成!!


ガトーショコラの出来上がり~ なんとか失敗せずにできたみたい。


「「危ない!!」」



バァン!!




シルフ?


「だいじょうぶ~?」


何が起きたの!?


ウィーネが私の周りに結界を張り、シルフは私を守って近くにいる。ネスとティンクは…


私の作ったガトーショコラを食べてる…


こら~クラウス様に食べてもらおうと思ってたのに!


ってそんな場合じゃない!

こんな目立つ所で、みんなが出てきたら…



周りを見回すと回覧席はすごい騒ぎになっていた…



「おい!今、どこから出てきた?」


「あれって精霊じゃ…」


「精霊様が見れるなんて!!」


「誰が精霊魔法師なんだ??」


「すごいぞ!精霊だ」




どうしよう…


完全にバレちゃってる…




「フィーこっちにくるんだ!!」


「クラウス様!!」


クラウス様を見て、安堵の涙が出る…



「フィー、このまま城へ行こう。学校には言ってある。急ごう!」


「はいっ…」


迎えの馬車に乗ろうとした時、チラッとライアン様が目には入る… ニヤッと薄気味悪い笑顔で私を見ている… こわい… クラウス様にしがみつく…


クラウス様は「大丈夫!私が守る」そういって、頭を優しく撫でてくれた… 私はそのまま、意識を手放した…




気付くとクラウス様の私室に寝かされていた。

クラウス様の匂いに包まれて、安心する…

回りには精霊たちが一緒に寝ている…




何が起きたんだろう…


一瞬の事で全然分からなかった…


コンコンッ



「フィー、はいるよ。起きてたんだねっ!良かった。大丈夫かい?」


「はいっ。クラウス様のお陰で…すみません…ご迷惑をおかけして…」


「迷惑なんてかけてないよ。今日はゆっくりここで休むといい。ここで…ね!」


「一体なにが起きたのでしょう…」




「今、調査中なんだが、フィーの演技が終わってすぐ、フィーに向かって火魔法を放った2年の男子生徒はどうやら洗脳魔法にかかっていたようだ… 本人は全く覚えていない…」


「そうですか… なんのために…」


「おそらく、フィーが精霊魔法師だと勘づいている者の仕業だと思う…フィーに精霊魔法を使わせるために… まあ、大体は誰の仕業か予想はつくな」


帰り際に見た、ライアン様のあの顔がちらつく…

まさか、ライアン様?



私はこれからどうなるんだろう…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ