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39話


はぁ~


どんな顔をしてクラウス様に会えばいいんだろう…

昨日の一件を思い出すとまたドキドキしたす。


今日はなるべくクラウス様に会わないよう、行動している。


「きみ…」


先生に呼ばれ、教室に帰る途中、見知らぬ男の人に声をかけられる。



「わたくしですか?」


「そう。君だよ。もしかして、クラウスの婚約者?」


「ええっ。そうです。ベルレット・フローラと申します。貴方は?」


「ああっ、すまない。私はグランドル王国の第二王子 グランドル・ライアン だ。クラウスとは幼少期からの付き合いなんだか、何故か婚約者の事を聞いても、何にも答えてくれなくてね。まさかここで会えるとは… 聞いてたより、美しいねぇ~」


「聞いていた?」


「あっいや、こっちの話だ。」


私の目の前に立つグランドル王国の第二王子 グランドル・ライアンと名乗る男性は金髪に緑色の瞳、クラウス様と同じくらいの身長に整った顔立ち、ザ・王子様という感じだ。


クラウス様は私の話しないんだ…


ちょっと悲しい気持ちになった…



「おいっ!ライアン 勝手に出歩くなと言っただろう。全く… フィー?」


「ク、クラウス様 ごきげんよう…」


「チッ」


えっ!クラウス様、今舌打ちした?


「フィー、すまない。今、急いでいてまた後でゆっくり会おう。おいっ行くぞ!」


「フローラ嬢また…ね」


「お前にまたは無い!もうフィーに会わなくていい。」


「ひどいなぁ~クラウス。婚約者殿を紹介してくれてもいいだろう?」


「早く行くぞ!ではフィー、また」


「ええっ」


なんだったんだろう?

仲良し?なのかな?


でも、私の事を紹介出来ないなんて、やっぱり私はクラウス様には不釣り合い…



そんなことを思っているとクラウス様だけつかつかとすごい早さで戻ってきた!


どうしたんだろうと思っていたら、急に壁ドン!!


深い口づけをされた…


んっ…ふぅ… 息が出来ない…


「フィーは私のモノ… 私だけ見ていろ…」


それだけ言って居なくなった…



私はその場から動けないでいた…





――――――――――――――――――――――――――――――


ライアン視点




父上から呼び出され、執務室に向かう。


「きたか、ライアン。」


「お呼びですか?」


「ああっ、実はお前にはスノウ王国に1年間留学生として王立魔法学校に通ってもらいたい。」


「何故?」


「スノウ王国の王太子 スノウ・クラウスが婚約したのは知っているだろう。その婚約者が精霊魔法師だと言う情報が入った」


「精霊魔法師ですか!?もう何十年も姿を見せていないあの?」


「そうだ。ここ数年、スノウ王国は作物の豊作が続き、災害被害にもあっていない… もし、この情報が正しければ、精霊の加護のお陰だろう… 確かお前はクラウスと年も同じで顔見知りだったよな。調べてこい…そしてあわよくばその娘をものにしてこい。最悪、国家問題になったとしても娘の気持ちさえこちらに向けば、精霊の怒りに触れないだろう… いいか、絶対に精霊を怒らせるな…もし上手くいきそうになければ、クラウスとの友好関係でもいい。これがその娘の情報だ」


「分かりました。ご期待に添えるよう努力します」




そして迎えたスノウ王国 王立魔法学校登校日。


クラウスの目を盗み、ベルレット家の令嬢を探した…


居た!!情報と特長が一緒だ


偶然を装い、話かけた…


聞いてたより、綺麗で驚いた。これならクラウスが隠すのも頷ける… 15歳にしては随分と発育がいいなぁ


話しているとすぐにクラウスに見つかった。


もう見つかったか… 独占欲丸出しで俺に圧をかけてきやがって本気なんだな… 面白い…




さぁ、どこから攻めようか…


これから楽しくなりそうだ…






――――――――――――――――――――――――――――――


クラウス視点



くそっ…


少し目を離すとすぐ居なくなる。

グランドル王国の第二王子 グランドル・ライアン。

昔から知ってる仲だかどうも信用できない…


やはり、先日父上が言っていたことは間違い無さそうだ。


父上から呼び出され、行くとロウ殿も一緒に居た。どうも、フィーの情報がどこからか漏れたらしく、そのタイミングでグランドル王国の第二王子の留学話。


フィーに会わせないよう、見張ってはいるが少し目を離すとすぐに居なくなり、何かを探しているようだった。


今もまた居なくなった…


見つけた!!誰かと話をしているようだ…フィー…


チッ!


もう会ってしまったか、そんな笑顔をあいつに見せるな!!早くフィーから遠ざけなくては…


離れようとした時、何故かフィーが寂しそうな顔をした…


フィーは私のモノだ!!ライアンを宰相の息子に預け、フィーの元へ向かう。




そしてフィーの口を奪う…


舌を入れたいのを我慢し、深く深く一度だけフィーを味わう。



「フィーは私のモノ… 私だけ見ていろ…」

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