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無限

オレは風呂掃除して、浴槽にきれいな水を入れた。

浄水器の時に、大タル数個の水をリリーナに

マキシマイズドピュアウォーターのお試しできれいに

してもらっていたからな。

そして、ミラにお湯にしてもらう。

ルカ!お風呂の準備ができたぞ!

「はーい。」

ルカがお風呂に入ってすぐ

エルザが魔法学校の仕事を終えて帰ってきた。

エルザ、おかえり。

今ルカがお風呂に入っているから、

ルカが上がったら風呂に入ってくれ。

うん?夕食の時にみんなに相談がある?

わかった。夕食の時な。

シロとマーチが戻ってきていないが、準備を始めてしまおう。

ガンテツがキッチンにやってきた。

「仲間のドワーフが来たわい。」

何人だ?3人か。

じゃあ9人と1匹だな。いつもよりちょっと多めに作るか。

米を炊こう。

「待ってくれ。次世代蒸し器が完成したのじゃ。

仲間が2台持ってきてくれた。それを使って米を蒸してみよう。」

やった!

次世代蒸し器が完成だ。

しかも2台も持ってきてくれたんだ。ありがたい。

それで米を蒸すと?

いいじゃん。

感慨深いな。

「仲間が言うには玄米を蒸して、

油で炒めて食うのが美味いらしい。」

玄米チャーハンか。

たしかにパラパラでプチプチで美味いだろうな。

玄米を炒める時に野菜をいれたら、

野菜嫌いのガンテツも食うだろう。

「美味いならな。マズいなら食わんぞい。」

ふっ。

絶対に美味いと言わせてやるぜ。

・・・

次世代蒸し器は、きっちり動作して

玄米に芯を残すことなく蒸しあげてくれた。

いいな。

すごく出来がいい。

「これで量産するぞ。いいな?」

もちろん。

以前、マーチにこう言われたんだ。

「なんや。ドワーフ丸儲けやん。」

って。

だけど、それでいいと思っている。

「売り上げの5%をザ・ストームが貰うことで決まっておる。」

え?

「エルフが企画した魔法道具もすべてそうしておるから、

次世代蒸し器だけ特別扱いでドワーフ丸儲けというのは無理じゃ。」

そうなの?

「ただし条件もある。

ザ・ストームという冒険者パーティが企画した製品だということ。

ウノが基本的なアイデアを出したこと。

ミラが魔法回路を工夫したこと。ワシが機能改善したこと。

そういう情報を説明書に書くことになっておる。」

そうなんだ。

どうしてなんだろうな。

「エルフとドワーフの取り決めで、

そういう情報は公開というか広めることになっておる。

そうすることで技術者や職人が更なる新製品を作ろうと

躍起になるはずだと言っておったのう。

ステラの発案じゃ。」

へえ。

まあこの世界には特許制度がないからな。

この世界では模倣し放題だ。

コピー商品が出回る可能性が高い。

どうせ模倣されるなら誰が作ったか明らかにした方がいいか。

他のやつが作った製品に不具合があった時に

オレたちが非難されたくないしな。

「最近の製品には分かりにくいように

純正品であることを証明する彫刻が入っておる。」

よし。

その方向性で量産化してくれ。

オレたちの儲けはガンテツが管理してくれ。

「わかった。

それから、さかのぼって

ピーラーと千切りスライサーなんじゃが

あれらもバカ売れでのう。あれはどうする?」

アレは魔法回路が組み込まれていないから

ドワーフ丸儲けでいいんじゃないか?

ガンテツは仲間のドワーフたちに頷いた。

「良かったのう。」

あのさ。

お返しというかさ。

作って貰いたい料理道具があるんだ。

おろし金というか、すりおろし器が欲しいんだよ。

怪我しにくいやつ。

「ほう。どういう料理道具じゃ。」

千切りスライサーに似てる。絵を描こう。

・・・

すりおろし器を作って貰えることになった。

こんなに簡単なものを作るだけでいいのかとか言ってた。

ドワーフには簡単でもオレたちには難しい。

シロとマーチがウサギ狩りから帰ってきた。

「今日も大量確保やで。ウサギ肉パーティや。」

(なんかウマそうな匂いがしてるっす)

「せやな。ちょっとクセがあるけど、米っぽい匂いや。」

さすが鼻がいいな。

じゃあ蒸しあがった玄米を炒めてチャーハンを作る。

そこにエルザが風呂から上がった。

「お風呂上がったわよ。次は男性陣よ。」

んじゃあ、ガンテツとドワーフ3人が先かな。

お風呂に入っててくれ。その後はミラかな。

オレとマーチは料理するから。

・・・

大量の玄米チャーハン完成。

野菜はブロッコリーとニンジンを細かく刻んで入れた。

仕上げにネギをパラリ。うまそー!

それからマーチが作ってくれたのが

ウサギ肉とタマネギの炒め。

「ウノが下処理しておいてくれたから

タマネギと炒めるだけやったで。」

そうは言うけど、マーチと同じ味は出ないんだよ。

タマネギにシャキッとした歯ざわりを残すとか。

「ふっふーん。裏技があるんや。」

(その裏技!ぜひ知りたいです!)

ひさしぶりにアインの声を聞いたな。

アインのためにも、いつかマーチから裏技を聞き出そう。

・・・

ルカ、エルザ、ガンテツ、仲間のドワーフ3人が

玄米チャーハンとウサギ肉とタマネギの炒めを食い始めた。

ものすごい勢いでパクついている。

ガンテツも野菜を気にせず食べていた。

ミラは入浴中。

オレはおかわりを見越して追加の玄米チャーハン作り。

マーチもおかわりを見越してウサギ肉とタマネギの炒め作り。

「前から思ってたけど、この換気扇はホンマにええわ。

料理していても油の匂いが全然苦にならん。」

そうだな。

もしかしたらこの世界、食べる側は油を欲していたけど、

料理人は油が嫌だったから煮る一択だったのかもな。

「これは金儲けの匂いがぷんぷんしてきたで。」

マーチにとって油の匂いはしないが金の匂いはするらしい。

ミラが入浴終わりのタイミングで、

ミラ、オレ、マーチ、シロが夕食を食った。

オレたち全員も、かなりの勢いでパクついた。

シロは

(ウノの従魔になって本当によかったっす!)

と感激していた。オレも嬉しいよ。

オレたちが食っていると、エルザが相談したいと

言っていた内容を話し出した。

「マーチとは相談してほぼ決まってるんだけど、

隣の家が、いま空き家になってるの。7LDKよ。それを借りるわ。」

へえ。どうするんだ?

「魔法学校の学生寮にするわ。」

さすがエルザ、熱血教師ぶりがそこまで来たか。

「そういうんじゃないの。

もう学校内で教えることがないのよ。」

教えることがないなら卒業でいいんじゃないの?

「卒業までの間、

ダンジョンで鍛錬してもらうことになったの。」

ふーん。

まあ魔法学校が決めることだからな。

それでなんでエルザが手を尽くしてるんだ。

「寮長がアタシ、副寮長がマーチなの。

それで学生たちを引率する機会が増えるわ。

パーティに迷惑をかけないようにするけど。

まあ、マーチとシロのウサギ狩りに

アタシも付き添って学生を連れていく感じね。」

なるほど。いいんじゃないかな。

みんなが喜ぶ考えだと思う。

2人が今住んでいる家は引き払うことになりそうだな。

マーチとエルザが頷いた。

もともと、オレたちの家はマーチとエルザが

寝泊りできるような部屋割りにしていたんだ。

この家に住もうが隣に住もうが大差ない。

ルカ、ミラ、ガンテツも頷いた。

・・・

風呂の最後はオレとシロで、シロの体を洗うぞ。

(いやっす。)

絶対に洗う。

(いやっす。いやっす。)

ほーん、そうか。次回の夕食に肉は不要なんだ。

(肉は食うっす。)

取引だな。肉を食うなら体を洗う。

体を洗わないなら肉は食えない。オレはどっちでもいいぞ。

(ヒドいっす。肉を食うっす。)

よしよし。ふわっふわのもっふもふにしてやるからな。

そしたらルカに超ちやほやされるぞ。

(それってウノにとっては、まずくないっすか?)

うん?

まあ、それはそれ、これはこれだよ。

・・・

ルカがシロをもふもふしている間、

オレはエルザ、ミラ、マーチ、ガンテツをマッサージした。

ドワーフ仲間3人はマッサージを遠慮してくれた。

リビングで雑魚寝するらしい。

正直ほっとした。

マッサージの最後はルカだな。

「もう眠いのでベッドでマッサージしてもらっていいですか?」

そ、そうか。

わかった。

・・・

オレたちの家には女性部屋が2つある。

ルカとステラの部屋とリリーナとエルザの部屋だ。

今日はもうエルザは寝るらしい。

ステラは、リリーナとゲイルと共にエルフの里に行っているので、

今、ルカの部屋にはルカとオレしかいない。

「じゃあ、ウノ。お願いします。」

お、おう。

もみもみ。

「ウノのマッサージは本当に気持ちいいです。」

そうか。オレも嬉しい。

もみもみ。

「ふふふ。」

なに?

「私がマッサージして貰って気持ちよくて嬉しい。

それでウノが嬉しい。ウノが嬉しいなら私も嬉しい。

私が嬉しいならウノが嬉しい。ウノが嬉しいなら私も嬉しい。

なんだか無限だなって。」

はははは。

もみもみ。

無限か。

へえ。いいな、それ。

もみもみ。

ずっと嬉しいんだ。

もみもみ。

「うん…。」

ルカはもうお休みモードだ。

もみもみ。

マッサージも終わりだ…。今日はオレも疲れた…。

部屋に戻って、や、す、も…。

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