シロ
ステータスを見るとシロがオレの従魔になっていた。
フロストジャイアント戦のすべてを目のあたりにしたことで、
オレたちに心から服従したらしい。
(どうやらフロストジャイアントが何も出来ずに死にそうっす。)
(あの化け物のフロストジャイアントが、っすよ?)
(マジヤバイっす。ウノたちは神っす。服従しないと死ぬっす。)
(スノーウルフのみんなは殺さないでほしいっす。)
(みんなを殺さないでくれるなら、オイラが生贄になってもいいっす。)
(…フロストジャイアントが燃やされてるっす…。)
(そんなのありえないっす。やっぱり神っす。)
後でシロに聞いたところ、こんな感じでオレたちを神認定したらしい。
アインによると、このような場合は主となる側には拒否権が無く、
モンスターが勝手に従魔になってしまうのだという。
主がモンスターを従魔にしたくない場合は、
「去れ」で事足りるからだという。
・・・
フロストジャイアント戦もまた完全なオーバーキルだ。
過剰殺戮。
この戦闘でもオーバーキルボーナスが発生した。
オレたちは、とんでもない量の経験値をゲットし、
かなりレベルアップした。
シロにも莫大な経験値が入っていたという。
◆ウノ:僧侶:レベル35
◆ゲイル:戦士:レベル35
◆ミラ:魔法使い:レベル35
◆ガンテツ:戦士:レベル不明
◆ステラ:アーチャー:レベル不明
◆ルカ:ロード:レベル不明
◆リリーナ:魔法使い:レベル34
◆エルザ:魔法使い:レベル不明
◆マーチ:戦士:レベル不明
◆シロ:スノーウルフ:レベル32
マッサージのパラメーター上昇は省略。
もういいよな。
今晩、マッサージをサボることになっている。
・・・
ステラの夢に風の神が現れた。神の啓示だ。
(ステラよ。)
「これは。風の神。お目にかかれて幸いです。」
(喜べ。)
「はい。風の神。ステラはお会いできて喜んでおります。」
(お前に、風の神の座を譲ろう。)
「…。今なんと?」
(お前に、風の神の座を譲ろう。)
「…申し訳ありません。ステラは耳が悪くなってしまいました。」
(神格というのがある。)
「はい。存じております。風の神。」
(神格において、お前は我を上回った。)
「…。」
(次代の風の神は、ステラ。お前だ。)
「…。」
(喜べ。)
「風の神はどうなさるのですか?」
(我は神の座を降り、地上に転生する。)
「ガンテツ様の後を追うと?」
(そうだ。)
「ダメです。風の神は神のままでいてください。」
(それは許されない。)
「なぜですか?」
(我はお前に啓示を与えたことがある。今もそうだ。)
(次代にお前を選んだことを他の神々が知っているのだ。)
(ステラの神格が我を上回った以上、神の座を譲るのは当然。)
「…くっ。ダメです。ダメです。ダメです!」
(神の座を味わうのも悪くないだろう。)
「…理由があります。」
(ほう。何だ。)
「私よりも才能に溢れるものがいます。」
(誰だ。)
「ウノです。異世界転生者の。」
(駄目だ。ヤツは適格者ではない。)
「ご存じだったのですね。」
(ああ。当然だ。)
「…私はウノに劣ります。」
(ヤツは異世界転生者の資格を有していない。)
「…。」
(この世界に本来、存在してはならない。)
「…。」
(どうした。)
「では、今しばらくだけお待ちいただけますか?」
(しばらくとは。)
「…3か月。」
(ふむ。)
「私以外に、次代の風の神にふさわしきものを見つけてまいります。」
(不可能だ。)
「では私は、全ての神より、更なる上位の神になりましょう。」
(なんと。)
「いかがですか?」
(全ての神より、更なる上位の神。すなわち序列1位か。)
「そうです。」
(いや。しかし。そうであれば。)
(この世界は拡張する。)
(もっとも喜ばしいことだ。)
「3か月。いかがですか?」
(3か月後に、序列1位になれなかった場合はどうする。)
「僭越ながら、私が風の神となりましょう。」
(ふむ。ではそうしよう。)
「私が序列1位になった場合は、風の神を続けていただけますね?」
(むう?だが次代の風の神にふさわしきものがいればどうする。)
「ご自身でさきほど不可能と申されました。」
(むう。)
「私以外には、次代の風の神にふさわしきものは存在しない。」
(うむ。)
「私が序列1位の新しき神となれば。」
(…。)
「風の神には今の座を続けてもらうほかありません。」
(我をはめたか。ステラ。)
「いいえ。すべては風の神のご意思どおりかと。」
(ふむ。どちらにせよ、この世界にとっては望ましい。)
(ステラが序列1位であれば、我も面白くいられるであろう。)
(素晴らしい案である。3か月待とう。)
「はっ!」
・・・
夢から覚めたステラはつぶやく。
「困ったことになったわ。これからの3か月。
死にものぐるいで働かないと…。」
困ったといいつつも笑顔を浮かべ新しい冒険を予感しているステラ。
ステラには、パーティメンバーになったばかりの白い狼が
次代の風の神となっているイメージが浮かんでいた。
その隣には、ずらりと、他のパーティメンバーが並んでいた。
7/9。修正。シロの発言の流れに無理があったので修正。




