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秘匿

ただいまっと。

ダンジョンを脱出して久しぶりのオレたちの家だ。

リラックスできそうだ。

充実したリラックスというのをしてみたいな。

ほら、ダメなリラックスというのがあるだろ?

休みは家でゴロゴロして寝てました的なやつ。

あれじゃないリラックスがいい。

そうだなあ。

オレは家事の達人という称号が手に入ったんだよ。

「裁縫」

「しつけ」

「炊事」

「洗濯」

「掃除」

さしすせそ5個制覇だってさ。

ホワイトシチュー作りでマーチを手伝って

炊事スキルのスキルアップ効果を確認してみるかな?

「まずはお風呂に決まってます。」

「当然。」

「アタシたちの最優先は常にひとつよ。お風呂。」

「ウノはまだ理解していないんですかぁ?」

わかった。お風呂掃除だな。

気合を入れて風呂掃除するぞ。

・・・

今回の風呂掃除は気合を入れた

(落ちろ!カトンボ!)

と気合をいれた。

カトンボってのはガガンボのことだ。

気合を入れて湯垢を落とす時は、これがオレの流儀。

小学生くらいの時に聞いた、アニメのセリフだ。

最初のうちは

(落ちろ!ユアカ!)

だったんだけど、たまたま風呂掃除中にガガンボが出てな。

それからはもうオリジナル通りのカトンボ。

オリジナル通りの方が気合が入るんだ。

・・・

ふう。これはかなりきれいだろ。

清潔ってレベルじゃないぞ。

そうだな。あえて言えば聖潔。ホーリークリーンだ。

よし。じゃあリリーナを呼んで水を入れてもらおう。

そんで水浄化をしてもらおう。。

そのあとはミラにお湯にしてもらおう。

・・・

ヤバい。ちょっとミスったかもしれない。

お湯加減をチェックしたとき、

なんとなく、風呂は命の洗濯って言葉を思い出してさ。

ついつい面白半分で気合を入れてさ、

(洗濯!)

って、お湯にオレバージョンの

ターンアンデッドをかけたわけ。

そしたら浴槽とお湯が青く発光した。

浴槽の青い発光は消えたけど、お湯は今も青いまま。

どうしよう。

リリーナとミラに頼んでお湯を張り直すか?

待てよ。もしかしたら回復魔法で元に戻るんじゃないか?

イチかバチかだ。ダメならお湯の張り直しだ。

オレは気合を入れた。

(ヒール!)

(キュア!)

悪化した。いや違うか、えーと。凄くなった。

お湯は青く輝くように強く発光している。

もはや真・セーフエリア。

それより凄いかも。

これってポーション?ハイポーション?

その時、女性陣4人組が風呂場に様子を見に来た。

・・・

「経緯は理解したわ。」

「アタシの見立てだけど、悪いものではなさそうよね。」

「ちょうどいい温度だし…。実験がてらお風呂に入りましょう。」

「お肌がツルツルのピカピカになったりしてぇ?楽しみぃ。」

・・・

風呂上りに、女性陣4人組がヒソヒソ相談していた。

リリーナが風呂場に戻り、すっとんきょうな声をあげた。

「あー!間違えてお湯を抜いちゃったぁ!」

これはわざとだ。

リリーナが戻ってきて、女性陣4人はオレに詰め寄る。

「悪くなかったけど、

ダンジョン内のお風呂では絶対にやらないで。

気合を入れた掃除と、気合を入れた洗濯、

どちらも絶対に禁止よ。」

「青く輝くお湯のことは男性陣にも秘密にしてください。」

「アタシには、あとで詳しく方法を教えなさい。ウノ。」

エルザが唇を舐める。仕草が怖い。

「4人で相談してもしかしたらたまにお願いするかもですぅ。

その時だけ特例で基本的には極秘中の極秘ですよぉ。」

「脅すわけじゃないけど、権力者にこれがバレたら、

拉致監禁されて実験台にされて殺されるわ。

本当に知らないことでも権力者は絶対に諦めないの。

それぐらいヤバいの。わかる?」

ステラに釘をさされた。

怖い!

脅してるだろ、絶対。

そもそもエルザの実験台にされそう…。

そうならないように助けてくれ!

・・・

風呂上りの女性陣4人組のヒソヒソ話。

「アタシの外反母趾が完治したわよ。」

「私の肩こりもスッキリです。」

「私は髪がツヤツヤになって枝毛も戻りましたぁ!」

「軽い頭痛があったのが消えたわ。」

「アタシの口内炎も治ったし。」

「私の吹き出物も治りました。」

「私もほっぺのニキビが治りましたぁ!」

「弓で痛めたはずの左手首が治ってるわ。」

「体の調子が完璧に整いました。ハイポーションを超えています。

もしかしたらパーフェクトポーションかもしれません。」

4人は頷きあった。

「ウノの掃除スキルと洗濯スキル、凄すぎてヤバいわね。

だけどアタシはめちゃくちゃ興味があるわ。」

「エルザ。それはヤバいですぅ。」

「男性陣に伝えますか?どうしますか?」

「この4人とウノだけの秘密にした方がいいわ。」

「効果をウノに伝えますか?」

「…ウノにも効果を秘密にした方が無難ね…。」

「アタシも同意。でもアタシ自身は詳しい方法を知りたい。」

「とりあえずお風呂のお湯を抜いてきてください。リリーナ。」

「了解ぃー!」

こうして、ウノのパワーアップした掃除スキルと、

パワーアップした洗濯スキルの効果はしばらくの間、

女性陣4人組によって秘匿された。

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