表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/333

マーチとエルザ

翌日、マーチという名の男性冒険者とエルフの女性の2人が

オレたちの家にやってきた。

「わいがマーチ。現役の冒険者や。こっちがカミさんのエルザや。

エルザは元冒険者で、今は魔法学校の教師をしとる。

エルザは、見てのとおりエルフで、けっこうな有名人なんや。

わいがザ・ストームのメンバーになるなら、

エルザも冒険者に復帰すると言ってきかなくてなあ。

仕方なく連れてきたんや。」

マーチはエルザの尻にしかれているようだ。

「マーチは関西弁を使っているが、異世界転生者か?」

「かんさいべん?商業が盛んなところのなまりやで。

わいは異世界転生者じゃないで。」

異世界転生者ではないらしい。

「アタシはエルザ。ステラと同郷のエルフよ。

先日第五階層のお風呂場で水魔法を手伝ったの。

今日はパーティメンバーにして欲しくて来たの。

ステラはどこ?」

思い出したぞ。

ステラが連れてきた水魔法使いがエルザだったんだ。

第五階層の真・セーフエリアは、お風呂が充実している。

水は持続型水魔法による循環式で、

水魔法使いがいなくても火魔法さえあればお風呂が利用できる。

将来的には「いつでもお湯が湧いているお風呂」にしたいと

ステラは言っているが、持続型火魔法は研究段階なので

実用化に至っていない。

「すまん。ステラはちょうどエルフの里に出かけたばかりだ。

こちらとしては、ステラが頼るほどの水魔法の達人なら

頭を下げてでもお願いしたいと思う。」

ゲイルが謝った。

「あら。今日は挨拶に来ただけだから、結論は急がないわ。

気を使ってくれてありがとう。

こちらとしても魔法学校の仕事の引き継ぎが必要なの。

でもザ・ストームに入りたいというのは本気よ。」

「丁寧にありがとう。

短期でも長期でもダンジョン攻略を手伝ってほしい。

ウノ、ミラ、ガンテツ、ルカはどうだ?」

ゲイルが聞いてきた。

ステラが頼るくらいの魔法使いだから問題ない。

おそらくステラと並ぶか、それ以上の実力者だと思う。

「エルフの里では、3属性のエルザという2つ名で有名です。

水魔法、火魔法、雷魔法が使えるんです。いわゆる天才です。」

すごい魔法使いなんだな。

「3属性の名はドワーフも聞き及んでいる。

実力的にはここにいる誰よりも上じゃろう。」

「私としては、リリーナと水魔法が重複しちゃうから

気持ちは複雑だけど、パーティ全体のためにはいいと思います。」

ルカ。水魔法使いは2人以上居た方がいいんだよ。

きっとゲイルが理由を説明してくれるだろう。

「話がエルザに集中したが、マーチとエルザ、

両方とも加入してもらうことでいいな?

それから、ルカは安心してくれ。リリーナは必ず役に立つ。

今回ベストなのは水魔法使いが2人以上なんだ。

A班とB班に4~5人ずつ分かれて交互に休憩しながら攻略する。」

ゲイルは2班体制を考えていた。

・・・

A班とB班の組分けは後日あらためて実施する。

今日はゲイルのアイデアと、マーチのアイデアのすり合わせだ。

まずはゲイルから。

「塩水とライトニングを使うことを考えている。

床に水を撒いたり、モンスターを濡らすことができれば、

ライトニングで広範囲に攻撃できるようになるというアイデアだ。」

いいアイデアだと思う。

いっぽうのマーチのアイデアは何なんだろうな。

「同じアイデアだが塩はもったいないで。

エルザから聞いたが第五階層に風呂があるんやろ?

風呂の残り湯を使おうや。それで十分に電気が流れるはずや。」

そうなのか?

塩は必須なんだとばかり思ってた。

ゲイルも驚いている。

「塩は買わなくていいのか…?」

マーチは頷いて話を続けた。

「風呂の残り湯には汗が若干含まれているから塩分は含まれとる。

それで十分や。もし不十分なら木の灰でもモンスターの血でも、

とにかく不純物を入れれば電気が通りやすくなるで。

しかし、わいとゲイルが同じアイデアだったとはびっくりや。」

「風呂の残り湯を使うのはわかった。

それで行こう。オークの部屋に流し込むのは水魔法か?」

ゲイルがマーチに質問する。

「そうや。エルザと、それからリリーナやったか。

2人の水魔法や。

もしもリリーナの力量が少しぐらい不足しとっても、

心配する必要はないで。エルザは魔法学校の教師や。

魔法を教えるのは誰よりも上手いで。」

当面の組分けの方向性として、

A班のリーダーはゲイル、B班のリーダーはマーチに決定した。

マーチは戦士で戦力把握スキルがあり、索敵、隠蔽などの

スキルも持っている。

マーチが言うには、別のパーティでリーダーを務めていたとのこと。

2班体制になるなら、非常に頼れると思う。

エルザはマーチの班に入れるのが無難だろう。

夫婦がバラバラなのは良くないと思う。

水魔法の使い手がエルザとリリーナ、

回復魔法の使い手がオレとルカ、

アイテムボックス持ちがゲイルとオレ、

そのあたりの考慮が大事だろう。

・・・・

A班はゲイル、リリーナ、ミラ、ルカ。

B班はマーチ、エルザ、ガンテツ、ウノすなわちオレ。

と決まった。

とりあえずステラは不在がちなので戦力外にした。

A班とB班の編成は場合により変更する。

・・・

この編成はなかなか良かった。

B班の戦闘をゲイルとルカが観察した結果を説明してくれた。

マーチが隠蔽スキル全開で索敵。戦場を決定する。

オレが第五階層の風呂場の浴槽のそばに大タルを出す。

ゲイルも午後の攻略のために大タルを出す。

エルザの水魔法で、風呂の残り湯を大タルに入れる。

オレとゲイルそれぞれ予備も含めて2個ずつだ。

オレはアイテムボックスに大タル2個をしまう。

ゲイルもアイテムボックスに大タル2個をしまう。

この後、ゲイルは午後まで休憩だ。

エルザは火球杖と稲妻杖にマジックチャージ出来ているのを最終確認。

オレがアイテムボックスに火球杖と稲妻杖をしまう。

マーチ、エルザ、ガンテツ、オレで戦場に向かう。

オレがアイテムボックスから大タルを出す。準備完了。

マーチがオークの小隊20匹を連れてくる。

ガンテツは後方を警戒。

エルザが水魔法のフラッドで風呂の残り湯をオークに向けて発射。

オークと床を水浸しにする。

なお、オレたちがいる場所の床は濡れていない。

オレが稲妻杖をエルザに手渡す。エルザは稲妻杖を連発。その繰り返し。

オークは感電し悶絶。床に倒れて感電状態のまま絶命する。

ガンテツが力仕事でオークの死体を積み上げる。

マーチは索敵で周囲を警戒。

エルザが火球杖を連発して燃やす。

第五階層に撤収、A班と一緒に昼食を食べた後に、お風呂に入る。

こんな感じだ。

修正:後日決めるとの表記とステラ不在で決めた経緯の矛盾解消。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ