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勧誘

「みんなには伝えていなかったが、第五階層にはオークの王国がある。

オークキングを頂点にして、1000匹のオークがいる。」

ゲイルはそう切り出した。

そうか。そうなんだ。

オレは驚かなかった。

第五階層はたぶん周到な準備が必要な攻略だろうと察していたんだ。

ミラも驚かなかった。

「なんとなく知ってましたよ。」

「そうか。じゃあ、俺のアイデアを言おう。

リリーナのパーティ加入とも関係がある。」

ゲイルは真面目な顔だ。

「ゴブリン部屋のときの1つ目のアイデアを覚えているか?

塩水とライトニングを使う方法だ。

床に水を撒いたり、モンスターを濡らすことができれば、

ライトニングは直線的な攻撃手段から、

広範囲に攻撃できるようになるというアイデアだ。

ゴブリン部屋のときはボツになったが、

アイデアとしては悪くないと今でも俺は思っている。」

オレも優れたアイデアだと思う。

「当時は塩を入手するのがネックだったが、

今ならなんとかなりそうだ。」

そうなんだ。じゃあやろうぜ。

「やりましょう。」

「面白そうじゃ。やるに決まっておる。」

「このプラン、間違いなく成功するわ。

だって前みたいに実験を繰り返すんでしょ?

新加入のリリーナが水魔法で活躍する姿を見たいわ。」

みんな頷いた。

「みんな、ありがとう。リリーナも喜ぶと思う。」

ルカは感激している。

「それじゃ俺はリリーナを勧誘するために冒険者ギルドに出向く。

ルカも一緒に来てくれ。その方が話が早いだろう。」

・・・

冒険者ギルドに着いたゲイルとルカは、相談窓口に直行した。

相談窓口では、リリーナと糸目の男性冒険者が言い合いをしていた。

「だからぁ、冒険者ギルドが冒険者パーティのリーダーを呼びつけたりぃ、

住所とかの連絡先を教えたりはぁ、出来ないんですぅ!」

リリーナは若干キレ気味で、声を荒げている。

「建前はいいんや。

もう解散してもうたが、わいはパーティのリーダーをしとった。

昔、冒険者ギルドの職員がわいんちまで押しかけてきよったで。

パーティリーダーの住所の情報をギルドは集めとるやないか。

職員を派遣して、ギルドまで呼んできてくれたらええねん。」

エセっぽい関西弁だ。ゲイルは思う。

(異世界転生者か?)

ルカが声をかけた。

「リリーナ。こちらのお客様は?」

「あ。ルカ姉さまぁ。こちらのお客様が、

ザ・ストームのリーダーのゲイル様を呼んでくれってしつこくてぇ…。」

ルカがゲイルをちらりと見た。

「あっ!」

リリーナは口に手を当てて驚き、目を見張る。

そして目はハートの形になりゲイルを熱く見つめる。

「俺がザ・ストームのリーダーのゲイルだ。俺に何か用か?」

ゲイルが男性冒険者に声をかけた。

「おお。あんたがゲイルさんか。会いたかったで。

わいはマーチいう冒険者や。あんた達の第五階層の攻略を手伝わせてくれや。

わいの攻略アイデアを聞いてもらいたいねん。」

ゲイルはマーチを遠慮のない視線で検分した。

「ふむ…。話は理解した。強さも申し分なさそうだ。

だが俺の一存だけで了解することは出来ない。

メンバーに紹介するから、後で俺たちの家に来てくれ。

そうだな。明日の、ちょうど今の時間帯に来てくれ。

住所を木板に書いて渡そう。」

ゲイルはアイテムボックスから木板とエンピツを取り出して

住所を書いて渡した。

「よっしゃ。明日のこの時間、必ず行くで。」

マーチは機嫌よく去っていった。

・・・

「ところでリリーナ。今日は、キミを勧誘しに来たんだ。

ザ・ストームのメンバーになってほしい。

俺たちと一緒にダンジョンを攻略してほしいんだ。」

ゲイルは、爽やかな笑顔でリリーナに笑いかけた。

リリーナの目はハートの形のまま。

口を半開きにして、とろんとしている。

「は、はひ。よろこんでぇ!」

「良かったわね。リリーナ。おめでとう。」

ルカも嬉しそうにしている。

「リリーナは業務が忙しいだろうから、俺がまた来るとしよう。

いつが良いかな?」

「ゲイル様ならいつれも大歓迎ですぅ!」

リリーナは興奮しすぎて、ろれつが回っていない。

「わかった。またすぐに会いに来るよ。リリーナ。

それから俺のことはゲイルと呼んでくれ。」

ゲイルはニコッと白い歯を見せる。

「は、はひ。ゲイルさま、じゃなくて、ゲイル。」

・・・

「リリーナはあなたに夢中なのよ。」

「悪い気はしないな。可愛らしい子だ。」

「リリーナにその言葉、伝えてもいいの?」

「はははは。いいさ。」

ゲイルは、多くの女性から慕われていること、

めちゃくちゃモテることに気づいていなかった。

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