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散歩

緑と黒のコスチュームに身を包んだググリと、

オレンジのセーラー服を着たキアはアンチ・ローカストを散歩中していた。

(なんとも活気があることだ。)

(にぎやかでありんすねえ。わっちのこころもおどるでありんす。)

(…心が踊る、か。)

(ググリどのは、どうでありんすか?)

(…血が滾る、だな。)

(うふふふ。ちっちきちーたいじにくわわるのでありんすか?)

(…ちっちきちー?…バッタ退治か。もちろん、それがしも加わる。)

(うふふふ。いまが、はじめてのさんぽでありんすよ?)

(…そうだったな。はははは。気が急いていた。今は転ばぬよう気を付けよう。)

・・・

草の神、氷の神、宝石の神、雪の神、土の神、雨の神の6柱は

バッタ駆除の現状について情報交換をしていた。

そこにググリとキアが通りかかった。

草の神が気づく。

(あれは…?新しいゴーレムか?)

(…?。アア…ロカストーンダ。インテリジェント・ゴーレムダロウ。)

草の神の疑問に宝石の神が答える。

インテリジェント・ゴーレムは新しい造語であったが、

ロカストーンが出来る現場に居た氷の神、雪の神、雨の神は即座に理解した。

3柱はうんうんと首肯する。

だが、草の神と土の神はキョトンとしている。

(説明)

土の神の言葉は端的だ。

「土の神には伝えてなかったね。見てごらん。

胸がうっすら緑やオレンジに光っているだろう?

あれは知性を持つ石なんだよ。」

「ロカストーンですっ!ゴーレムに埋め込んだのですっ!」

氷の神と雨の神の答えで、土の神は瞬時に理解した。

草の神は新たな疑問を持つ。

(…知性を持つ石。ロカストーン…?ウノが作ったのか?)

(氷ノ神ト我ガ作ッタ石ダ。知性ガアルと知ラズ、燃ヤソウとシタ…。)

(それをウノが助けました。俳句の問答をしていました。)

草の神の疑問に、宝石の神と雪の神が応えた。

宝石の神と雪の神は夫唱婦随だ。

「俳句の問答に満足したロカストーンはウノの新しい仲間になったのさ。」

(…俳句の問答。今回のバッタ駆除でも新しい仲間を得たんだな。)

「フフフ。そうだね。つまり…。」

氷の神のタメに草の神が息を合わせる。

(我らの仲間だ。)

「みんな仲間さ。」

6柱は笑い合った。

バッタ駆除で集まった神々と人々。

蝗害対策巨大施設「アンチ・ローカスト」は活気に満ち、笑顔がある。

氷の神は一瞬、まじめな表情になる。

そして宝石の神の耳元で囁いた。

(他にも作ろう。)

(…ウム。)

6柱はググリとキアに声をかけた。

ググリとキアは6柱と念話する。

6柱と2人の笑いの念が更に活気を作り出す。

こうしてググリとキアは6柱と知己となった。

・・・

おっ。ググリ、キア。

おかえり。散歩はどうだった?

…へえ。

草の神、氷の神、宝石の神、雪の神、土の神、雨の神の6柱と

知己になったんだ。

それは良かったね。

あの6柱は実力者揃いだぞ。

ま、実力があるから神なんだけどね。

そうだ。

腹は?腹は減ってる?

そろそろ昼食の時間だ。

え?

腹は減っていないが喉が渇いた?

じゃあレモンスカッシュがあるから飲むか?

アイテムボックスからレモンスカッシュのボトルを出そう。

はい、ググリ。

はい、キア。

あ。やっぱり心臓のロカストーンから飲むんだ。

おー。

飲むというか吸収するというか。

はははは。

そんなに一気に吸収しなくても。

甘露?

びみでありんす?

それは良かった。

はい、おかわりのボトル、ググリ。

キアもおかわりのボトル、はい。

え?

食事は、これさえあれば十分?

レモンスカッシュだけでいいの?

うーん。

オレとしては心配だな…。

だって糖分とビタミンCだけだからさ。

そうだ。

スポーツドリンクタイプもあるぞ。

飲んでみる?

はい、どうぞ。どうぞ。

これは駄目?

ありんせん?

はははは。スポーツドリンクは塩分がダメなのかな。

じゃあレモンスカッシュだね。

それじゃあさ。ドリンクサーバーを案内しよう。

こっち、こっち。

おお。歩く様子は安定しているね。

オレも安心だ。

はい、こっち。

これ。

これがドリンクサーバー。

無尽蔵にレモンスカッシュが出てくる…というわけにはいかないけどね。

頻繁に補給せずとも大丈夫なくらいレモンスカッシュが出る。

自由に飲んでくれ。

もし切れてたら、オレかルカかガンテツかミラかイースかルーシィかアルファ、

あるいはセイヤ、ラビィ、オインク、モモカ、ユカリ先輩、

クルマニー、ポピー、シズさん、ヒナタさんの誰かに言ってくれ。

神はすぐにアイテムボックスから補給するし、

人も倉庫から取り出して補給出来る。

そのうち、ググリとキアにも補給出来るよう教えるから。

こんなところだね。

じゃあ、オレは昼食を食べてくる。

2人は自由時間だ。

というか基本、ずっと自由だから。

んじゃ、よろしく。

・・・

(…自由か。)

(…じゆうでありんすねえ。)

(移動も自由。)

(のむのもじゆうでありんす。)

(基本、自由。)

(ずっとじゆうでありんす。)

(はははは。)

(うふふふ。)

(はははは。)

(あははは。)

ググリとキアは己の全てが、すなわち身体も感情も思考も行動も

本当に自由なのだと感じた。そして事実、その通りだ。

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