装備一新
オレたちはまだダンジョンに到着していない。
胸を張って言うことじゃないってわかってる。
ダンジョン到着まで8時間以上かかってるんだ。
もっとファルコン号の高速化が必要なんだよ。
つまり、タービンゴーレムジェットエンジンバージョン2、
略してTGJEV2の更なる改良が必要だ。
それにだ。
これからダンジョンに到着したらダンジョンに突入するんだぞ。
兎耳族のラビィと豚頭族のオインクに装備を整えたほうが良いだろ。
ラビィはどんな武器がいいんだ?
職業は戦士だよな。
「すっごく強い武器がいいでーす!」
「そうなるとやはり、アイアンハンマーじゃろう。ガハハハ。」
ハンマーを愛するガンテツが断言した。
職人の神ガンテツ謹製のアイアンハンマーは超一流の品だ。
オレとしては量産品でなくレアリティが高い逸品を
ガンテツがラビィにプレゼントしてくれることを期待している。
「そうじゃな。」
そういうわけでラビィはハンマー使ってね。
「了解でーす!」
オインクはどうする?
職業は僧侶だよな。
「僕は防御重視がいいです。武器も防御しやすいのを希望します。」
防御重視となると大盾を装備するってことだな。
相性が良い武器となると短槍になる。
ルカと同じパターンになりそうだな。
「ルカ様と同じとは光栄です。」
・・・
◆ラビィ:兎耳族:戦士:レベル10
最大HP 13, 最大MP 8, STR 30+5, INT 8, AGI 20+5, DEX 14
(合計:93+10)
プラスの値はウノのマッサージ術スキルによるパラメーター上昇。
職業スキル:戦力把握
追加スキル:索敵、牽引、罠感知、跳躍。
装備:亜神鉄鎚+13、
レッサードラゴンスキンバニースーツ+30、
レッサードラゴンハット+28
◆オインク:豚頭族:僧侶:レベル8
最大HP 11, 最大MP 15+5, STR 7, INT 23, AGI 13, DEX 14+5
(合計:83+10)
プラスの値はウノのマッサージ術スキルによるパラメーター上昇。
職業スキル:回復魔法
追加スキル:戦略思考、被ダメージ軽減、回避。
回復魔法:ヒール、キュア
装備:ストーンバレットマシンガン、シュードアルアの大盾+23、
レッサードラゴンベスト+26、レッサードラゴンマント+27
◆ガーベラ:ドワーフ:魔法使い(仮):レベル9
最大HP 15, 最大MP 18+198, STR 13, INT 22+198, AGI 15, DEX 20
(合計103+396)
職業スキル:マジックチャージ(仮)
追加スキル:火魔法、神聖魔法、体幹強化、超高速詠唱、
極大化、極小化、限界拡大、遅延魔法。
火魔法:ファイアボルト、ファイアボール、ファイアストーム。
神聖魔法:ターンアンデッド、ホーリーアロー、グローリーオブゴッデスプルーラル。
装備:火球杖、ドラゴンドレス+30、レッサードラゴンマント+30
◆セイヤ:鬼族:魔法使い:レベル33
最大HP 31, 最大MP 37+5, STR 28, INT 50+5, AGI 36, DEX 30
(合計:212+10)
プラスの値はウノのマッサージ術スキルによるパラメーター上昇。
職業スキル:マジックチャージ(魔法の杖に魔法をチャージ)
追加スキル:風魔法、土魔法、詠唱短縮、極大化、極小化、
風の疾走、遅延魔法、掃除、高速詠唱、歌唱。
風魔法:ウインドカッター(風斬)、ウインドストーム(嵐)、
ウインドバリア(風の障壁)、フライ(飛行)、ブロウ(送風)、
エアハンマー(風槌)、ウインドトラップ(風罠)、
エアリアルブレードダンス(風刃乱舞)。
土魔法:ストーンバレット(石弾)、スネア(足払い)、
サンドストーム(砂嵐)、ストーンオブジェクト(石製構造物)、
クリエイトゴーレム、ストーンウォール(石壁)、ピット(落とし穴)、
フロアストーンキューブ(床石化)、ストーンスパイク(石針)、
グラビティコントロール(重力操作)、ミックス(混合)、
セパレート(分離)、ストーントゥサンド(石砂化)、
サンドトゥクレイ(砂粘土化)、クレイトゥストーン(粘土石化)、
サンドブラスト(バリ取り:オリジナル魔法)
装備:石針杖、レッサードラゴンベスト+28、レッサードラゴンマント+27
◆モモカ:鬼族:戦士:レベル35
最大HP 43, 最大MP 40, STR 38+5, INT 32, AGI 35+5, DEX 29
(合計217+10)
プラスの値はユカリ先輩のマッサージ術スキルによるパラメーター上昇。
称号:善玉:スキル:ヒロイン
職業スキル:戦力把握
追加スキル:弱点看破、拳撃、蹴撃、投げ技、関節技、絞め技、
回避、跳躍、高速機動(戦闘時AGI50%UP)、マッサージ術、
ヒロイン(パーティ内の男性のポーション回復量UP)。
装備:レッサードラゴンガントレット+23、
レッサードラゴンプロレスコスチューム+30、レッサードラゴンマント+28
◆ユカリ先輩:鬼族:戦士:レベル36
最大HP 51, 最大MP 30, STR 43+5, INT 32, AGI 33+5, DEX 28
(合計217+10)
プラスの値はモモカのマッサージ術スキルによるパラメーター上昇。
称号:悪玉:スキル:なりきりダークヒロイン
職業スキル:戦力把握
追加スキル:蹴撃、投げ技、関節技、絞め技、演技、挑発、
被ダメージ軽減、瞬動、恵体(戦闘時HP30%UP)、マッサージ術、
なりきりダークヒロイン(パーティ内の男性のヒール回復量UP)。
装備:レッサードラゴンガントレット+23、
レッサードラゴンプロレスコスチューム+30、レッサードラゴンマント+28
・・・
あらためて言おう。セイヤはチートすぎる!
パラメータも高いし、習得している魔法の数も多すぎる。
ところで歌唱スキルって何?
「俺の場合、歌うと勇気が出てくる的な感じです。」
おおー!
セイヤ、ちょっと歌ってよ。鬼のパンツがいいな。
「戦闘時じゃなきゃ効果が無いんですよね。」
(セイヤの歌を聞くと、自信がみなぎる感じっす。かなりいいっす。)
シロはセイヤと狩りに行ってるから歌の効果を知ってると。
なるほどね。
ダンジョン攻略が楽しみだな。
(それにしてもガーベラの+396は圧巻っす。)
え?
ガーベラの+396?
火事でガーベラを助けて我が子としてから198日経ったってだけだぞ。
(ガーベラのパラメーター上昇はリセットしないんっすね。)
そうだな。
(セイヤはパラメータ上昇をリセットしてるのに、特別扱いっすか?)
そうだぞ。
シロは変なことを気にするんだな。
ガーベラは家族だからどんなに特別扱いしてもノープロブレム。
ルカ、たま、シロは+396以上のプラスだろ?
オレも昔はパラメーター置いてけぼりで弱いって事を気にしてたけどね。
オレは戦闘の第一線から引退した身分だし、
家族が強いのはノープロブレム。
もしも万が一の事故があったら絶対に後悔するもん。
オレも今では神の1柱。誰にも文句は言わせないよ。
(なるほど、確かにノープロブレムっす。)
やったぜ。
・・・
ガーベラが赤いドレスを着て、クルクルと回る。
かわいい。
「ガーベラ用の新しい赤いドレスは可愛いですね…。」
ガーベラを見てルカが目元を緩める。
美しい。
ああ、オレの渾身の赤いドラゴンドレス+30だぞ。
デザインと性能を両立できたと自負している。
オレの持つ力を最大限に発揮したと言えるだろう。
あとレッサードラゴンスキンじゃなくて、
ドラゴンスキンを使ってるから。
オレが持ってる中で一番の素材ね。
一番の素材を使ったから+30に到達できたのかな。
「レッサードラゴン素材を使ったラビィのバニースーツも+30ですね…?」
うん。
そこは、なんていうの?
バニースーツは兎耳族の民族衣装ってだけでなく、
男の浪漫だからさ。
ついついオレの中に燃える魂を込めてしまった。
フェチズムっていうやつ?
スケベ心と言ってもいい。
…ごめん。
「モモカとユカリのコスチュームもレッサードラゴン素材で+30ですね…?」
それもさ。
女子プロレスラーのレスリングコスチュームは男の浪漫だからさ。
カッコイイとカワイイとタフネス。これをすべて満たしたい。
個人的に流血は見たくないしさ。
なんていうのかな。
健康的な肉体美。
キレッキレの技の応酬。
キラキラ輝くような美しい汗。
そういうのを余すところなく長時間たっぷり見たい。
それが男の浪漫。
だからコスチュームにはこだわる。
けっきょくスケベ心だ。
…ごめん。
スケベでごめん。
「うふふふ。イジワルしてみただけです。」
ホッ。
オレはダダ漏れだから逃げ道が無かった。
妻に嘘つくのはダメ。浮気もダメ。ゼッタイ。
・・・
オインクから質問が入った。
「僕は希望通り大盾ですけど、武器は短槍じゃなかったんですか?」
ストーンバレットマシンガンは嫌いか?
近接戦闘向きの武器だし便利だし強いぞ。
「攻撃力に文句は無いのですが、継戦能力に心配があります。」
ふむ。
その気持ち、分かるぜ。
「さすが分かりみが深い。」
オレはオインクのおだてに乗っかる。
こんなこともあろうと思ってな。
オインクが持ってる大盾の内側にアタッチメント機構があるだろ?
「確かにあります。」
オインクは大盾の内側を確認した。
オレはアイテムボックスから、
マジックユニットを30個が収納されているパーツを取り出した。
それをオインクに渡す。
はいこれ。大盾にアタッチしてみてくれ。カチャコンと。
戸惑うオインクに、オレは手ほどきした。
オインクは大盾にアタッチした。
カチャコン!
オレはアイテムボックスに入っていた中型ドラゴンの石像を出した。
マシンガンをとりあえず30発撃って空にしてくれ。
ターゲットはこれな。
「はい。」
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ。
中型ドラゴンの石像はボロボロに砕けた。
オーケー。
マシンガンを大盾の内側のアタッチメントに近づけて、
リロードって言ってみてくれ。
「リロード。」
オインクの言葉に合わせてアタッチメントからロボットアームが伸び、
マシンガンのマジックユニットを交換した。
「?!」
これでマシンガンの弾丸がまた30発撃てる。
合計で930発だな。つまり継戦能力は高い。
オインクの希望通りの防御向きの武器だろ。
「ありがとうございます!」
ふっふっふ。
これは初期装備に過ぎない。
次々と新技術を搭載していくぜ!
・・・
オインクは、自分に与えられた装備をあらためてまじまじと見た。
(鉄壁の防御力です。遠距離武器でありながら継戦能力も高いです。)
そして1つ大きく息をついた。
パーティメンバーとして信頼されている。
ありがたい。
恩返ししたい。
オインクはウノの弟子となった以上、ただ学ぶだけでは気が済まない。
経験値を稼いでレベルアップしてから役に立とうというのではなく、
成長する過程でも役に立ちたいと考えた。
オインクには、セイヤ、ラビィ、ガーベラという強力な仲間がいる。
プロレスラーのモモカ、ユカリ先輩も仲間だ。
仲間たちと自分を見守る神4柱、ウノ、ルカ、たま、シロがいる。
これ以上ないくらいパーティに恵まれている。
オインクは考える。
成長とは何だろうか?
オインクは強力な仲間たちが100%実力を発揮できるように、
自分が裏方となって立ち回ることだと考えた。
オインクは戦略的思考スキルを持っている。
だからこそ確信していることがある。
自分ひとりで戦略や戦術を考えたとしても、それでは発展性がない、と。
オインクは光明を求めていた。
そして先ほど光明を見つけた。
先ほどのウノとオインクのやり取りの中で、
オインクにとって最も興味深かったのはドラゴンの石像だった。
(あの中型ドラゴンの石像は怖いくらいリアルでした。)
(石像に向かってマシンガンを撃つのは良い訓練だと感じました。)
(思考訓練というか、イメージトレーニングというか。)
(だけど石像を破壊してしまうのは気が引けます。)
(ウノさんに作ってもらったものを破壊するというのは、気が進みません。)
(ならばこちらの攻撃は木板に描きましょう。)
(攻撃カード。ファイアボールとか。マシンガンとか。)
(後はトラップカードでしょうか。落とし穴とか閃光玉とか。)
(モンスターの模型、攻撃カード、トラップカード。)
(イメージトレーニングに役立つカードゲームに仕上げたいですね。)




