真・セーフエリア
「どうしてこうなった?」
目覚めたゲイルに詰め寄られた。
近い。
顔が近い。
オレは悪くないぞ。
暇つぶしでセーフエリアを拭き掃除しただけだぞ。
気がついたら鏡のようにツルツルピカピカの床になってた。
床から天井に向かって青く発光している。
なかなか綺麗だろう?
聖域ってこういうのを言うんだろうな。
よし。
真・セーフエリアって名付けようぜ。
「よし、じゃない。」
あれ、良くなかった?
「俺が索敵スキル持ちだと、ウノは知っているか?」
もちろん知ってるよ。
ありがたや、ありがたや。
先制攻撃は索敵スキルのおかげ。
いつも感謝してる。
「索敵スキルを全開にしてもモンスターがまったく見つからない。
どういうことか理解できるか?」
良いこと…だよね。
「第一階層にはモンスターがいない。おそらく第二階層に逃げた。
もう第一階層は枯れたんだ。初心者の経験値稼ぎの場ではなくなったよ。」
なるほど。
そういう見方もあるか。
まあパーティの火力レベルとしては、
第二階層に進んでも問題ないだろ?
「俺は新しい戦闘スタイルを第一階層で確立して、
ミラを守れるよう万全になってから第二階層に進もうという気持ちがあった。」
そうなのか。
新しい戦闘スタイルか。
ミラを守り、ミラを活かすスタイルか。
昨日の話に関連しているんだね。
ごめん。ホントごめん。
悪気はない。
「でも真・セーフエリアはすごいですよ。
ここにいるだけでMPが自動回復しますよ。」
ミラ!
それって単純に良い話だよな?
メリットだよな?
「さっきファイアボルトを何発か撃ってMPを消費しましたが、
あっという間に全回復しました。
ここならウノに肩もみしてもらう必要はありません。」
あれ?
それってオレのマッサージ術の肩もみが無価値になったってことか?
混乱してきた。
助けてゲイル。
「とりあえず、この真・セーフエリアは拠点としては優秀だ。
寝ずの番も不要だ。第二階層に進み、また戻ってこよう。」
なんか良い感じの話になった。
よしよし。
オレは悪くない。
ふう。
一段落だ。




