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ピンクのチューリップ

春。それは出会いの季節でもあり、別れの季節でもある。入学式や、卒業式。恋人が出来る人もいれば、色々な都合で別れる人もいるだろう。始まりであり終わりでもある季節。そんな季節、春。僕には当たり前の日々が今日もあると思っていた。今日は中学生3年の始業式だ。中学生最後の春だ。当たり前じゃない事もあるのかもしれない。


「行ってきます。」

そう言って僕は家を出た。誰もいない静かな家を。小さい頃に母親は他界した。父親は僕を養う為に働いてくれている。だから家には基本僕しかいないのだ。

「おはよう!そーた!」

そう言って僕に抱きついてきたのは幼馴染の宮越茜だ。彼女とは小さい頃からの仲で家が隣なこともあり、家にあまり父親が帰ってこないため小さい頃は茜の家でよくお世話になっていた。

「抱きつくなって暑苦しい…」

「いいじゃーん、小さい頃から付き合いだしぃ〜。それに蒼太は私の弟分だからね!」

「それは小さい頃の話だろ?」

そんな他愛のない話をしながら学校に向かっていると前の方にもう一人の幼馴染がいた。

「よ、翔流。」

「よ、蒼太。」

こいつは牧翔流。幼馴染だ。こいつとはよく近所で悪さをしたものだ。翔流は喧嘩が強かったため小学校の頃はよく高学年の子に喧嘩を挑まれて勝っていたな…今思えば小学校最強だったのかもしれない。

「そいえばさ、今日転校生来るんだってさ。」

「へぇー…そうなんだ。」

「蒼太はもっと興味持ちなよ〜。中学生最後の春だよ!もう一生来ないんだよ!転校生と恋に落ちる…そんな夢見ないの!?」

「別に転校生の触れ合う機会なんてないでしょ。」

「んもー、蒼太は転校生を動物みたいに例えて…冷めてるなぁ…」

そんなことを茜と喋り翔流と昨日のテレビの話をしながら学校を目指した。今日はなんだか春の香りがした。


始業式が終わりどこか皆ソワソワした感じだった。

「ねぇ、翔流。もしかして転校生うちのクラスに来るのかな?」

「んー、そうじゃねぇかな?どこか皆ソワソワしてるしな。」

「皆〜、席につけ〜。HR始めるぞ〜。」

そう言って先生が入ってきた。その後ろには知らない子がいた。

「今日は転校生を紹介する。園田、自己紹介。」

「海外留学から帰ってきてこの学校に編入しました!園田春香です!皆さんよろしく!」

何故かその子に惹かれる何かを感じた

「私、この学校では美術部に入ろうと思ってます!絵を描くのが好きなんです!」

あぁ、絵を描くのが好きだから惹かれたのか。それで自分の中でさっきの問いの答えが出た。でもなんでだ?絵の事を知らないのに何かを感じた。それは一体なんなんだろう?

「それでは園田。空いてる席に座ってくれ。」

僕の席はドア側の一番後ろの席だった。その前に翔流が座っている。隣の席が空席だったことに今気がつき、そこに彼女が座った。

「よろしくね!梶谷蒼太君!」

「よ、よろしく…」

さっきの気持ちはなんなんだろう?そんな事を思いながら彼女によろしくと言った。今日は当たり前じゃない日。いつもと違う日。校舎の窓側にある花壇に咲いているピンクのチューリップの香りがしたような気がした。

初めての小説投稿になります!

読んでくださった皆様ご指導ご鞭撻の程よろしくお願いします。感想の方もお願いします。一応ラノベな感じにしたかったけどなんか違う気がする…

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