エピローグ
□エピローグ□
□☆絆★□
♪ ハッピーバースデー、むーく。
♪ ハッピーバースデー、むーく。
♪ ハッピーバースデー、むくちゃーん。
♪ ハッピーバースデー、むーく。
「おめでとう! むくちゃん!」
「十六歳、おめでとう!」
むくです。
十六歳になりました。
「ありがとうございます。お誕生会、嬉しいです」
「良かったね、こんなに大きく育って。私も安心だわ」
「母さん、百五十センチちょいだよ、むくちゃんは」
「美舞、マリアお義母さんは、身長の話をしていないって」
「儂は、元気であれば良し」
「そうね、ウルフ」
むくには、マリアおばあちゃまとウルフおじいちゃまがいます。
実は、お二人には、秘密があるのです。
二人共、若い頃は傭兵で、様々な戦地にいたらしいのです。
そして、秘密の痣があったと聞いています。
左手の五芒星は、漆黒のマリアと呼ばれた、おばあちゃまに。
右手の逆五芒星が、白銀のウルフと呼ばれた、おじいちゃまに。
それぞれが、有効に使ったマークだったらしいです。
そして、おじいちゃまの一目惚れとおばあちゃまの恥ずかしがりやさんで、結婚したと聞いていますが、おばあちゃまは、嘘だと言っています。
大人は、少し難しいです。
「むくちゃんは、ケーキのどこがいい? じいじが取るぞ」
「まーまだったら、プレートのホワイトチョコをあげるよ? むくちゃん」
「ちょっと、アレは? アレ!」
「アレですね、マリアお義母さん。ロウソクでふうー」
そのマリアおばあちゃまとウルフおじいちゃまとの間に、美舞まーまが生まれたのです。
おばあちゃまに似て、左手に五芒星、おじいちゃまに似て、右に逆五芒星の痣がはっきりとついて生まれ、驚かせたそうです。
美舞まーまの両の手に携えた力は、詰まる所、神の中の神の力で、憑かれた様になってしまい、様々な敵と闘う中でコントロールを覚えます。
その闘いの中、玲ぱーぱとは、運命の中、出逢ったのです。
玲ぱーぱは、美舞まーまに、結婚を申し込んだのは、自分だと言っていますが、美舞まーまは、気を失っていたから、知らないと言います。
やはり、大人は、少し難しいです。
「ロウソクやるの? 玲?」
「アレと言ったら、ロウソクでしょう。ね、マリアお義母さん」
「それも良いわね」
「え! 違うのですか? お義母さん」
「アレと言ったら、アレじゃ。ぱーんってするの。な、マリア」
「それも良いけど、アレはアレなのよ」
「何だろうね、玲」
「考えてみるよ、まーま」
美舞まーまと玲ぱーぱは、大人になってから、結婚し、流星の囁きにより、むくを授かります。
そのむくは、スーパーベイビーで、テレパシーや飛翔ができます。
気のせいではなく、できたのです。
美舞まーまは、睡眠障害の様な、奇行を繰り返します。
そこで、玲ぱーぱの愛情とむくの特別な力で、美舞まーまを神から救おうとします。
むくの手は、闘いの後に見られたら、秘密が見つかります。
しかし、怯まないと、ぱーぱとまーまは、誓ってくれました。
「あー、アレがここ迄出掛かっているのに、分からないわ」
「母さん、落ち着いて」
「大丈夫じゃ、何とかなる。儂も、アレアレになる時がある」
むくの名前は、白無垢の無垢から、ぱーぱとまーまで、お腹にいる時に、付けてくれました。
無垢は、汚れのない純真を表します。
だから、むくが、僕でも私でも構わないのです。
でも、自分の事は、むくと言う事にしました。
「そうだ! プレゼントかな? お義母さん」
「あ、そうよ! そうね! 玲君」
「当たった? 母さん」
「あー、良かったのう」
「むくちゃん、ハッピーバースデー!」
「ハッピーバースデー! むくちゃん!」
「十六歳、本当におめでとう!」
「生まれてくれて、ありがとう!」
「ありがとうございます。嬉しいです」
そのまま、十六歳になり、隠している事があります。
まだ、この場では、ナイショです。
Fin
――むくちゃんは、また、あいたいです。
□第二部□ 完
ここまでご覧いただき、誠にありがとうございます。
ウルフとマリア、その娘美舞と玲、その娘むく……。
三世代に及ぶ五芒星の運命と闘い。
綿々たる叙情を込めて、ここに表します。
さて、その後のむくちゃんは、どうなるのでしょう。
『むくのアトリエ』は、第二部登場のむくちゃんが高校生になってからのお話しとなっております。
会いに行ってくださったら幸いです。
先ずは、『星の囁きβ ~ 醒なる美舞☆玲の愛 ~』を完結までお付き合いいただき、御礼申し上げます。
真白 小雪




