2017/07/27俺は愛国者なるか
「花押」中巻を買って大学で読む
貪るように読んでしまったが
読み捨てるような小説ではない
もう一度読もうか
大学の図書館にPC返し忘れたので大学へ行ってそこで小説を読んでいた
8月18日の政変は細かく書くが、蛤御門の変はあっさりなのはびっくりしたしその後の内紛もほとんど触れられなかった。
主人公村田蔵六はどれにもほぼ関わってないので飛ばされるのは当然かもしれないが、ばっさり切ってしまうのは凄いものだ
これは、この物語が村田蔵六と封建的な日本社会との戦いであるからなのだろう
八月十八日の政変は長州が蔵六の思想と逆なことをやっているから重要でわざわざ主人公を放って書かねばならず、蛤御門の変と下関戦争はその体質を終わらせたのでわざわざ仔細を書く必要はないのかもしれない。
その後蔵六の考える革命団体の成立は敵ではないから、それよりその後の主人公の成り行き(幕長戦争)がそのまま新時代と旧時代の対決として明瞭であるため飛ばされたのだろうか。
こうして考えるとこの物語は坂の上の雲などよりよほどテーマが前に来ていて、思想っぽいものが感じられる。
だが、俺個人としては日本の大元、日本が日本たる根源は江戸時代にこそあると思う。
今日日本で栄えてる都市で明治以後作られたものなど札幌くらいだろう。
日本の繁栄の礎も、文化の礎も、クッソ平和な江戸時代に築かれたものだった
明治維新が時代の要請で、不可避だったとしても徳川時代の偉大さを思わずにいられない
徳川家が江戸城をあっさりと引き払って市民を守ったのに対して、明治維新の結果出来た大日本帝国は国民も天皇も滅ぼすほどの無駄ないくさをして
結果、大阪城も、関東大震災から復興して30年も経たない東京市も、焼け野原にしてしまった。
簡単な比較は無意味だが、薩長のもたらした悲惨な結末を、俺は今でも許さない
自衛官が〜〜であります。などと未だに長州弁を使っているのさえいやだ。
俺だけは日本国をその栄達から屈辱的な歴史まで全て含めて愛してやろう、そして日本を従属させたアメリカに対して文化的勝利を収めなければならない。
少なくとも現在、社会保障制度において日本がアメリカの100倍進んでる点は俺にとってなによりも愉快なことだ。
だが芸術においては及ぶべくもない
俺は日本美術も日本庭園も日本アニメも好きだが
まだアメリカ全土を蹂躙出来ていない、特に美術作品において
センパイが英語になろうとそんなものではダメだ
奴らにこの国の美しさを刷り込ませるくらいにならねばならない
俺は角川文庫のケツについた角川歴彦の文が好きだ
二次大戦の敗北が文化的敗北だったとはっきり言っている
そうはっきり言える時代を永続させなければ何度でも日本は負ける
俺はオリンピックなんて辞めちまえと言える空気が2020年まで残っていることを期している。
メモ 金槐和歌集をネットでめくった。美しくないが、楽しい。まさに武士らしい、いいセンスだった。
2017/12/15 角川歴彦じゃなく角川源義だった