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彼の生きる殺戮人生  作者: 岩下 圭
学園 初期編
17/50

閑話 少年少女達の日常

俺は貴族を始末した後、学園長に呼ばれ、今回のことについて根掘り葉掘り聞かれた。

貴族を殺した事は言わなかったが、話をしている時ずっとニヤニヤしていた学園長のニヤケ顔がイライラしてしょうがなかった。

その後、俺はちゃんと寮に帰ったのだが、次の日からが大変だった。

レオンは獣人達から兄貴と慕われ、人族からは勝負を仕掛けられていた。

一方で俺はというと……


「あれが最強・・ね。」

「本当にあんな子が最強・・なのかしら?」

「そうよ。私は昨日の戦い見てたもの。強そうな傭兵を瞬殺だったわ。」


最強と言う呼び名で呼ばれ怖がられていた。

一部、俺を従者にしようとするものや、近づいてくる女の子がいたが、何故か全てマリナが追い払っていた。

その事をマリナに聞いてみると


「皆さんヒイロ様の素晴らしさに気づいた様で何よりですが、ヒイロ様は私のご主人様です!」


何故か怒って(?)いた。


そして1ヶ月。

俺は最強と呼ばれることによって、誰かが挑んでくるかと思ったが、未だ誰も挑戦してこない。

不思議に思い、少し調べてみると、レオンが俺に挑んでくる奴らを全て蹴散らし、俺に挑むにはまずレオンを倒せということになっていた。

俺はレオンを少し叱ったが、レオンに蹴散らされるレベルなら戦っても学ぶことが無いので、これからもして良いと許可をだした。

肝心のレオンの方はというとかなりの変化があった。

レオンの周りには十数人程の子分ができており、レオンに付いて回っていた。

レオンは最初嫌そうにしていたが、最後は折れて子分と名乗る事を許していた。

ちなみに俺は彼らに大兄貴と呼ばれている。

俺とあった最初の時に子分達が兄貴と呼んだのだが、兄貴を兄貴と呼んでいいのは俺だけだ!とレオンが言ったので、俺は大兄貴になった。


さらに、レオンの周りは獣人だけではなかった。

人族の中でも獣人を差別して見ず、実力だけで認めてくれるものが多くレオンに勝負を仕掛けていた。

結果は全てレオンの圧勝に終わっているが。

それに対して、俺は友が1人できているくらいだった。

名前はラインハルト。

騎士の一族らしく、貴族だ。

しかし、彼は平民であろうと亜人であろうと分け隔てなく接することのできる信頼できる奴だ。

女子の間では顔もイケメンで性格もいいというこの学園での優良株らしい。

俺も彼がモテているのは知っているが、その事を自慢したりしないので憎めない。

そんなところがモテているのだろうが。

ちなみに彼も学園に入ってきた当初、マリナを従者として雇わせてくれないか?と頼んできた1人でもある。

俺は彼がマリナを奴隷としてではなく、従者として迎えようと言ったことに驚き、マリナが行きたいなら行かせてやってもいいと思っていたが、マリナが断ったので俺も断った。

彼は残念そうな顔をしていたがしょうがないねと言って笑って去ったので、とても好印象だった。


そんな彼と放課後の会話を終わらせ、俺たちはいつもの訓練場へと向かった。

訓練場と言っても俺が適当に作ったものなので、対して設備はない。

姉弟達とマリナを走り終わらせ、少し休憩してから模擬戦に入る。

もちろん3対1だ。

ロミアは最初3対1でやる事を渋っていたが、実際にやらせてみると納得してくれた。

この1ヶ月みっちり修行して、レオンは俺の4割、マリナは俺の3割、ロミアは1割を出させる事に成長していた。

ロミアの能力が『治癒』のせいもあるのか、ロミアにはレオンほどの急成長があるわけではなかった。

この事から獣人だからといって成長すると言うわけではない様だ。

レオンの成長速度は異常だが俺はこれから少しストップがかかるだろうと予想している。

レオンの急成長をもってしてでも4割と5割の壁は厚いのだ。

俺はそんな事を考えながら3人の攻撃を捌いて行く。


「マリナ!踏み込みが甘い!」


マリナの腹を殴る。


「レオン!正面から突っ込んでくるな!」


レオンを蹴り飛ばす。


「ロミア!足元がお留守だぞ!」


ロミアの足を払う。

そして2時間ほど訓練は続き、3人がボロボロになって立ち上がれなくなったところで切り上げる。


「今日はここまでだな。」

「「「ありがとうございました。」」」


俺はそのまま訓練場で食事の用意にかかる。

俺は学園の敷地内にある訓練場の横にちょっとした小屋を作り、そこで料理をしていた。

小屋のことは学園に許可をもらうのは大変だと思っていたのだが、思っていたより簡単だった。

聞いてみると、最強が育てているのだからそれくらいの措置は必要だと言う学園長の要望らしかった。

あの人のニヤニヤした顔が思い浮かび不快になった。

料理を作り終わると、小屋の中のテーブルに料理を出して行く。

マリナとロミアが配膳を手伝い、配膳を手早く完了させ、食べ始める。


「兄貴、これ食ったことないんだけど、なんで料理なの?」

「ああ、名前はつけてないが師匠と山に篭っていた時に固くて食えない肉を無理やり食える様に改造したものなんだ。簡単に言うと肉をミンチにして焼くだけなんだがな。」

「へ〜、そんなんでこんなのができるのか。」


レオンはそんな風に言い、マリナとロミアは一生懸命メモを取っている。


「お前達。早く食べろ。」

「「わかりました。」」

「後でレシピを教えてやる。」

「ありがとうございます。」


そんな風に彼らの日常は過ぎて行く。

オマケ

ロミアがヒイロの部屋に泊まった後の話です



ヒイロの部屋に泊まった後、朝帰りしたロミア。


「ロ〜ミ〜ア〜。朝帰りなんていい度胸ね。」

「マリナ⁉︎ 起きてたの?」

「ヒイロ様はどんな風だった?気持ちよかった?」

「……うん。」

「良いな〜良いな〜。」

「あ、でもマリナが思ってる様な事じゃないからね!」

「じゃあ、どう言う事なのよ。」

「えっと、服を脱いで、ヒイロさんに触ってもらって……」

「やっぱりそう言う事じゃない!」

「違うのよ〜!」


その後誤解を解くのに何日も掛かり、その日から数日マリナのヒイロへのアプローチが強まった。





日常回です。

しばらく出せていなかったのはもう一つの方を書いていたからです。

基本はこっちが優先なのですが、流石にプロローグだけで1週間あけたりするのはと思い、取り敢えず書いています。

こちらは次から新しい章に入りますのでご期待ください。

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