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彼の生きる殺戮人生  作者: 岩下 圭
学園 初期編
12/50

姉弟再開

入試から1週間後俺達は入学式にでて、自分達のクラスが書かれている掲示板を見て、自分達のクラスに向かった。

俺達3人は皆が同じクラスだったようだ。


「兄貴と一緒でよかったよ!」

「私もヒイロ様と同じでよかったです。」

「俺もだよ。それでマリナ、ルームメイトとは仲良くやっているかい?」

「はい!獣人の子なんですけど、かなり性格の良い子で、奴隷らしいんですけど明るい子でした。でも、無理して明るく振る舞ってるようにも見えるんです。」

「そうか、少し心配だな。」


そして、俺達は席に着く。

マリナは俺の右隣、レオンは左隣のようだ。

俺達が席に着くと他の生徒達が騒ぎ出した。


(無理もない俺の両隣は異能者という事が公になっている。)


周りを見渡すと入試の時に一緒だった獣人の子も同じクラスのようだ。

しばらく、隣の二人が注目を集めていると、教師らしい人が入って来る。


「私がこのクラスの担任になるレクスです。5年間よろしくお願いします。」


少し若い気もするが、実力はあるようで実力者独特の雰囲気がある。

次は生徒達の自己紹介のようだ。

淡々と生徒が自己紹介をしていく中、レオンの番が来た。


「俺はレオンだ!えーっと、兄貴の子分で、あ!兄貴っていうのはそこの兄貴が兄貴だ!兄貴を狙う奴は許さないからな!」


レオンがかなり独特の自己紹介をし、頭を抱えていると、


「私はマリナです。私はヒイロ様の奴隷で、ヒイロ様には生涯を捧げる覚悟ですので、奴隷の勧誘はお引き取りください。」


こっちも爆弾を投下していた。


「えーっとヒイロです。仲良くしてもらえると幸いです。」


あの子がヒイロ?とか、あんまり強そうじゃないけどとか、なんであんな奴にマリナちゃんが!とか声が聞こえてくる。

そして、俺が席に座り、次の生徒が立ち上がる。


「私はロミアです。この通り奴隷ですので、放課後は主に仕えていますのであまり仲良くしない方が良いかと。」


すると、レオンが急に立ち上がり、


「姉ちゃん!」

「え?やっぱりレオンなの?」

「やっぱり姉ちゃんなんだな!」


俺とマリナが動揺していると、レオンが立ち上がってそっちに行きそうになるので、急いで服を掴み、止める。


「なんで止めるんだよ兄貴!」

「レオン、あの子は奴隷だ。勝手に触れれば主がどんな反応をするかわからん。今は堪えろ。」


レオンは悔しそうに席に着く。

そして、生徒全員の自己紹介が終わり、俺達はロミアのもとに行く。


「…姉ちゃん?」

「レオン!生きてたのね!」

「うん!姉ちゃんも。なあ、姉ちゃん。俺を逃してからどうなったんだ?」

「うん、それは後でね。ここじゃ話せないから。」

「わかった。」

「それより、貴方はどうなの?私が逃した後は。」

「うん、俺はね。」


レオンは盗賊をやった事。俺に打ちのめされた事。仲間に置いていかれた事。俺の子分になったことを話した。


「そう、貴方も苦労したのね。でも、今はどうなの?この人に嫌なことされてない?」

「兄貴は凄い人だよ。獣人でも邪険にしないし、めちゃくちゃ強いしな。」

「そう。ありがとうございます。ヒイロさん。」

「ああ、だが、ここであまり長く話すのもな。少し場所を変えないか?」

「あまり長くなると、主が怒るので手短にお願いしますね。」

「わかった。」


人の少ない場所への移動の途中、マリナがロミアと話している。


「かなり親しそうだな。」

「あれ?言ってませんでしたっけ?私のルームメイトはこのロミアなんですよ。」

「言ってない。」


大事な事を言い忘れるマリナに呆れながら、人の少ない場所につく。


「この辺でいいか。ではさっきのレオンの質問を聞かせてもらってもいいか?」

「はい。」


そうしてロミアはレオンを逃した後、奴隷になったこと、その後今の主に買われたことを話した。

俺は敢えて主から酷い仕打ちを受けてきたかを聞かなかった。

ロミアには見える所には傷がないが、見えない所に傷があるのがチラッと見えたからだ。

それに、この事を聞いて、レオンが何をするかわからなかったからだ。

話を聞き、俺はロミアを主のもとに帰した。

その夜、


「兄貴。姉ちゃんと再会できたのは嬉しいんだけどさ、姉ちゃんが奴隷なのが嫌なんだけど、どうにかならないかな?」

「駄目だ。向こうはちゃんと正当な値段で彼女を買っている。それをどうにかするのは駄目だ。」

「そっか。」


レオンが落ち込んでいる。

俺はレオンの頭を撫でつつ


「大丈夫だ。そのうち絶対に向こうからコンタクトが来る。」


そう言った。


「こんなのより私の奴隷にならないか?」


次の日からマリナには貴族の男がたくさん寄ってきていた。

当然だ、マリナはかなりの美人だ。

それに、平民の奴隷である。

それなら自分達のものになると思い寄ってくる貴族がたくさんいるのだ。

結果は全てマリナが俺を理由に断っている。

その度に俺は貴族の坊ちゃん達に睨まれるので少し嫌だったのだが、マリナが断る理由になるので仕方ないと思っている。

すると、ロミアを隣に連れた貴族がきた。


「僕の奴隷にならないか?」


いかにも貴族の坊ちゃんって感じの奴だ。

しかも、かなり性格が捻じ曲がっていそうだ。


「お断りします。」


マリナが簡潔に答える。

すると、貴族は俺の方を向き、


「おい平民。この女を売れ。金なら幾らでもだしてやる。」

「お断りします。」

「なんだと?」


金を出せば買えると思っていたのかあからさまに機嫌が悪くなる。


「何が望みだ?欲しいものがあればくれてやる。だからこの女を売れ。」

「お断りします。」


男はさらに不機嫌になる。

どうやら自分の思い通りにならない事があると不機嫌になるタイプのようだ。


「平民風情が調子に乗るなよ。」

「彼女も嫌がっていますし、私はこの子を手放す気はありません。どうしてもと言うなら、」

「言うなら?」

「私と勝負してくれませんか?この子と、そちらの少女をかけて」


俺はロミアを指さして言う。


「こいつは私のお気に入りだ。」

「貴方が負けなければ良い話ですよ。それとも、平民風情に負けるのですか?」

「いいだろう。その勝負受けてやる。」

「では、ルールは私が決めさせて貰います。」

「貴様に有利なルールを言う気ではないだろうな?」

「いえ、ルールは簡単です。一対一の試合を二戦するだけですよ。殺しは無しで、武器はありです。試合は半月後でお願いします。」

「本当にそれだけでいいのか?」

「はい。」


いい鴨が現れたと思ったのかニヤニヤして貴族は帰っていった。


「兄貴いいのか?」

「この戦いにはお前も出るんだから準備しておけよ。」

「え?俺も?」

「当たり前だ。お前が姉を救いたいと言ったんだろうが。だから半月にしたんだ。この半月でお前を奴が雇う傭兵より強くする。」

「そういうことか。うん!やるよ兄貴!」

「いい返事だ。」


そうして、半月間レオンに今までの3倍以上過酷な修行をした。

新キャラロミアです。

彼女の特徴の説明がなかったので、ここに入れさせて貰います。

髪はレオンと同じ金髪。

髪は長いです。

胸はマリナは丁度良いくらいですが、ロミアはでかいです。

性格はお姉ちゃん属性をちゃんと持っているようにしていきますので頑張ろうと思います。


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