お前が姫様だったとき
狂わされるなら言葉によって
青く冷たい言葉によって
突き刺されるならナイフによって
絢爛豪華な飾りナイフで
これは要求 あなたへの
占うのなら未だ見ぬ過去を
夢見て忘れたあの日の誓いを
名付けるのなら短い意味を
母音の入った凡庸な音を
これは願い 占い師への
望み 要求 友情の証
単純な単語と
ありふれた言い回しで記述された
これは全幅の信頼の碑
粉飾 淀み 悲恋の記憶
意味のない思いの
嘘みたいな物語の一場面でしかない
それは消し去られた口頭伝承