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最後1
「菜耶子~。」
次の日の朝。
「お父さん、今日は学校休みだよ。もう少し、寝かせてー。」
‘あれ、今の声、お父さんの声と、ちょっと違う’
菜耶子は、慌てて起きた。
菜耶子の目には、人の後ろ姿が映っていた。しかも、裸。
「えっ。だれよ。あんた。泥棒?」
「泥棒、違うし。ってか、叫ばないのか。女の子らしく。」
「叫ばないわよ。泥棒じゃないんだったら。私の部屋のドア、開けた形跡、ないから、お母さんとか大丈夫だろうし。まぁ、あなたの出方で、何かあれば、警察に連絡よ。」
菜耶子は、自分の部屋の窓を、閉めようとした。
‘閉まってる!’
「菜耶子、俺が包丁持ってたら、どうする?」
「包丁!えー。どうしよう。」
「何?その適当な返事。」
「だって、あんた、包丁持ってなさそうだもん。」
「当たり。俺は、包丁とかは、持ってない。でも、ほんと、かわいくないやつだな。」
「別に、かわいくないやつで、いいよ。ってかさ、誰か聞く前に、一度一階に降りていい?トイレ、行きたい。」
「わかった。」
「逃げないでよ。」
「逃げないから。」




