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『序』
俺たちのやっていることは、決して誉められるようなことじゃない。
金にもならないし、何かの役に立つわけでもない。
他人に、称賛されることは多分ない。
異性にもてるわけじゃないし、家族が胸を張って自慢できるようなことでもない。
明るい未来があるような世界じゃない。
いつか終わりが来ることも知ってる。
それが、そう遠くない未来だってことにも気づいてる。
いくら頑張ったところで、将来になんか繋がらない。
……だけど。
コレは無意味なことなんかじゃない。
それは、自分が一番良くわかってる。
「さぁ、俺より強いヤツに会いに行こう!」