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油売りの女

午睡明け

作者: 石村真知

この静寂がまた直ぐに来たら怖い

その時に立ち上がる術を持っていなければ、尚更怖い


手にしたい

手に入れたい

欲求不満と苛立ちで震えてしまう

此処が踏ん張り時だ

無理にでも寝るんだ


五感とちっぽけな知恵を

大きく膨らますには

まだ材料が揃っていない

もう少しだ


駆け上がれもう戻って来なくて良い

まじないは何個も見つけたんだ

何度でも繰り返せ

だけど決して声にしてはいけない

深呼吸して出来るだけ深く

そのあとは少し感情も落ち着くだろう

何度でも言い聞かせるんだ


それだけのパワーがある

闇雲ではない

論題を無視せず見つめて考えてみよう


ああ辛い苦しいと泣いたって構わない

一人で泣け

争い事は充分だ

他に解決する方法があるに違いない

その言葉が思えただけで十分だ


一本違う道を見つけた

泣きそうだ

そうなる前に寝よう


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