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第9話 風見 二道

「待っていたよ」


「君がタカノリ君か、兄によく似ているね」


「俺は、一人っ子ですよ。」


「いいや、こっちの話さ」


「さてと、君は聞きたい事が沢山ありげだね。」


「まず、私は風見 二道と言う。君の曽祖父の弟だよ」


ジンベエ姿でそう言う彼は20代ほど


ニドウと名乗った彼は飄々として続ける。


「何か、聞きたい事あるでしょ?」


「そうだな...三途は過去に何をしたんだ?」


「直球だねー良いよ。教えてあげよう」


「実は三途とは双子なんだよ。」


「当時は世界情勢的にも、ごたごたしてたから、満足の行く生活なんて送れたものじゃなかったよ。」


「でも家族で過ごせる日常それがあれば充分だったのさ。」


「10才が過ぎた頃、父は徴兵に呼ばれ、私が生きている内にも戻っては来なかった。」


「その頃から三途の中では何か懐疑的な気持ちがあったんだろうね」


「そして僕らが20になる頃、にそれは起きた。」


「その日は、夜食に使う山菜を取りに行っていた。昼頃にうち帰ると、家先に小さな血溜まり」


「何事かと思って、急いで家に駆け込んだ」


「泣いている母と、下を向いてぐったりしている

三途、そして軍服を着て、頭から血を流し倒れている知らない人」


(

「なんやこれ、三途...何があってん」


そっと三途が見せてきたのは、赤紙を2枚つまりは、俺らが、招集された証だった。


少し考えた後、私の行動は単純明快だ。


三途に平手打ちをする。


「お前...こんな事して何になるんや...」


「コレが来たっちゅう事は、どのみち結果は、何も変わらんのや...」


「二道、ずっと考えとった事があった。」


「何が?」


「俺らは何故死に方を決められるんやろな」


「死ぬ保証何か最初からないやろうが...」


「何で親父は帰って来んのや」


「一征兄さんも家庭を持って家を出た。それが続くのも時間の問題や」


「後悔は一つも無い。責任は自分で持つ。どのみち死ぬんやったら、最後まで反抗したる」


「国のため?国が自分らを殺すのにか?」


「もう耐えられへんのや」


その時になって初めて三途の本心を聞いた。


気持ちなんてみんな同じなんだ。


そこで決めたのさ、結果は変わらないと言ったが


それは、今じゃなくていいんだ。


「三途、お前は一征の所に行け、今すぐだ。」


「何言ってるんだ。すぐにまた兵隊が来る。そのまま自首するさ。」


「お前は行ってこい。来たやつには俺から話しておく、もうお別れや。兄貴にも自分の口で伝えてこい」


「分かったよ。それで満足なんだな」


「早く」


それから私は、母にとある事を告げ、私は自首をした。

)


「そんなところさ」


「そんな事が...」


「気にしなくていいさ、もう過ぎた事だ。」


「私が記憶している事は、それくらいだ。」


「事件の事は?」


「私も気になってね、聞き耳を立てる事しか出来ないが、情報を仕入れているんだ。」


「一つ教えてあげよう。」


「今回の事件の犯人は、君も会った事のある人だ。」

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