第三話 女子野球部 監督就任
鈴丘学院で唯一の男子生徒と分かった葵に
更なる試練が待ってるで~
言われるがまま校長室にやって来た葵なのだ
コンコンコン
「1年C組 工藤です」
「は~い♡葵ちゃん!入って~」
「失礼しゃす」野球部風
「ごきげんよう」
「怜(れい)ちゃん。何ですか?」
「これ工藤君!校長先生に向かって、失礼ですわ」
「いい~の、ユキちゃん。葵ちゃんはツムのも・と・カ・レ♡」
「家によく遊びに来たし」
「私ともよく〇〇〇(ピーーー)したり、×××(ピーーー)した間柄なの♡」
「怜ちゃん・・・誤解される表現だけはやめて (泣)」
そうなのだ!怜ちゃんこと、村上 怜は鈴丘学院の校長
愛しのツムちゃんのママやで~
「で、何ですか?」
「あのね!葵ちゃん、女子野球部の監督になって♪」
「はい!?怜ちゃん今、何と言いましたか?」【聞き捨てならぬ】
「だから、葵ちゃん。うちの女子野球部の監督になってよ」
クルっと回って
「帰ります」
「待って!待って!」
「無理です!
オレは一人でも男子野球部を作って甲子園に行くのが目標なんです!
それに津旅監督がいらっしゃるじゃないですかぁ」
☆彡 時を戻そう 村上校長の回想で2日前に校長室の電話が鳴るで~ ☆彡
「はい。鈴丘学院 村上です」
「あ。怜ちゃん?津旅なのね~
あのね~ドクターストップで監督できなくなったのね~」
「え?」
「張り切って素振りをしていたらね~ 腰をやっちゃったのね~」
☆彡 村上校長の回想の中の津旅監督の回想 ☆彡
【本当はセクシー美人に興奮したらね~
ムツミちゃん(奥様)にコブラツイスト喰らってギックリ腰になったのね~】
「このくそじじーデレデレしやがって!谷間と▼ばっか見てんじゃねー」
「成敗!」
「ぎぶ!ぎぶ!」ゴキッ!「うえぇ」
☆彡 村上校長の回想に戻って ☆彡
「そうですか・・・ドクターストップということですね」
「ただ、女子に加えて男子も希望の明かりが灯ったので、津旅監督には
ぜひ、わが校の野球部に関わって頂きたいと思います
今後のことは、改めてご相談させてください」
「わかったのね~」
「お大事になさってくださいね」
「ありがとうね~」
「またご連絡いたしますわ」
電話を切って困った顔の怜ちゃんなのだ
「ユキちゃん!津旅監督がドクターストップで監督は無理だって」
「えーすぐ新年度よ?監督はどーするの?」
一瞬、間があいて
「いや、待って!いい人材が入ってくるわ♡」にやり
☆彡 長い回想が終るで~ ☆彡
「あの~怜ちゃん。回想終わりました?オレ本当に出来ませんから」
「だって葵ちゃん野球に詳しいし、監督になれば野球の勉強になるじゃない
それに大好きな女の子に囲まれて葵ちゃんも練習できるわよ」
「いえ。練習は他でもできますし(あては無いけど)」
怜ちゃんが葵の耳元でささやき
状況を一転させる会心の一撃を放った~
「もし、引き受けてくれたらツムちゃんとの元サヤ、私が全力応援するわよ♡
それに、また私と〇〇〇(ピーーー)と×××(ピーーー)ができるわよ♡」
「やります!やらせて頂きます!!なお、後者のオプションは不要です」
ツムちゃん > パラダイス計画 圏外:怜ちゃんと〇〇〇と×××
じゃあ、わてに怜ちゃんの〇〇〇と×××ちょーだい!
あかん神様(見習い)やった。自粛
「え~それが一番魅力的なのに
まあいいわ。決まりね。ここにサインして」
「ここですね」かきかき
「ところで葵ちゃん、契約文をちゃんと読んだ?」
「え?」
〇契約文の概要〇
①我が校の部活動はあくまでも教育の一環
②練習は平日2時間、最大でも2時間半まで
土日はいずれか1日は休みで午前か午後にすること
朝練と定期テスト期間中の練習は禁止
③部活の監督、コーチは部内だけではなく、
わが校の生徒と恋愛、交際は厳禁
「この掟を破った場合、分かっているわね!」
「でも、もともと付き合っているならいいけどね~」
速攻で③に反応した葵だが、時すでに遅し!
「怜ちゃん。これ詐欺ですよ~(泣)」
「ほーツムちゃんのこと、いいなら、別にいいわよ」
「やります」
これにて、甲子園に続いて、壮大なパラダイス計画も崩壊
「じゃあ、早速 就任の挨拶に行くわよ
(部室に)集まってもらってるんだから」
「え? えー!今からですか!?」
【展開が早すぎる。それに、涼音の反応が予測できるだけに怖い】
女子野球部 部室前やで~
「じゃあ、入るわよ。葵ちゃん覚悟はできた?
開けたら、ラッキースケベあるかもよ♡」
【あって欲しい♡】
わざとノックなしでドアを開ける怜ちゃんなのだ
女子野球部顧問 青葉倫子先生 相変わらず谷間なのだ
「いらっしゃ~い。葵君♡」
鼻血がブー
「かわいい~」
「あら?私の時は反応しなかったのに」
「怜ちゃん。お願いだから誤解を生む表現はやめて」
部室には、二年生 4名、一年生 6名と佐々木マネージャーが
着替えた状態で待っていたのだ
ラッキースケベは無かったのね~残念!
怜「みなさ~ん。ごきげんよう」
葵「ちわっす」
「ごきげんよう」「ごきげんよう」「ごきげんよう」「ごきげんよう」「ごきげんよう」「ごきげんよう」「ごきげんよう」「ごきげんよう」「ごきげんよう」「ごきげんよう」
涼音・美玖・結衣 にやにや
「今日はみなさんにお伝えしたいことがあります
よろしくて
伝えるのが遅くなって、ごめんなさい
急な話ですが、津旅監督は腰を悪くされて、現場指導が困難になったため、
監督を退任されオブザーバーに就任して頂きます」
「だから、休んでたんだ。じゃあ、監督は不在になるんですか?」
「いいえ。ここに新監督がいるわよ」
「え?校長先生ですか?」
「ちゃうわ!ですのよ。こちらの あ・お・い君」
「えぇー!」
「高校生の監督なんか聞いたことありませんわ」
動揺が広がり
「ざわざわざわざわざわざわざわざわざわざわざわざわざわざわざわざわ」
涼音ちゃんがニヤリとして
「私はいいですけどね」
「葵はノー天気で勉強はできないし、エッチだし、楽天家だし、
気が利かないし、空気が読めないし、アホだし、
小学校5年までおねしょしてたし、天然だし、
シャツは表裏逆に着るし、ケチだし、超鈍感だけど」
【どんだけ続くねん(怒)】
「野球だけは、ガチなんです」
美玖・結衣「確かにね~私たちもいいよ」
倫子先生「私もウエルカムよ♡」
佐々木さん「私もよ♡」
一瞬、間があいて、二年生たちは目を合わせて、うなずいたのだ
「よろしくてよ」
【あれ?予想した反応と違う・・・】
嬉しそうな涼音ちゃん
「じゃあ、新監督♪何からします?」
「1年C組 工藤 葵です。よろしくお願いします」
「お話する前に、皆さんのプレーがみたいので、
グラウンドに出てもらっていいですか」
涼音【葵・・・スイッチ入ったな】
展開を見透かしていたかのような怜ちゃんは笑顔で
「では、倫子先生 あとはよろしくね。あ・お・いちゃん!がんばって♡」
「はい!(ツムちゃんのため頑張る!)」
倫子先生が声を掛けて
「では、みなさ~ん準備をして外に出ましょう
葵監督。先に行っててくださる
みんな日焼け止めとかお肌のケアがあるから
絶対、部室に戻ってきちゃダメよ。ダメと言ったらダメよ♡」
【これは開けろの合図!?喜んで!】
佐々木「じゃあ、私と新監督で用具を運んでおきますね」
葵&倫子先生【空気を読んで欲しかった・・・しょぼんちゅ】
こらこら!せっかくのスケベイベントがもったいない By神様(見習い)
道具を運びながら
「佐々木さんマネージャーになったんだ」
「うん。スズちゃんに誘われたの。野球部に入ったら、
葵君といつも一緒に居られるよって♪」
【スズのやつ・・・もしかして、すべて知ってた?】
そして、少し時間が掛かって、グラウンドに一同集合!葵は制服のまま
【遅かったな・・・
しかし、狭いグラウンドで陸上部とホッケー部と共用か。。。
せいぜい、内野ノックがギリだな。今日は使えるけど】
「ってか、なんちゅー格好をしとんねん!スズたちまで」
そこには、キャップではなく、ハットをかぶって日焼けをしたくない
女子部員たちがいたのだ!
日焼け止めを施し、超UVカットのユニフォームにアームカバー、サングラス
首元や鼻先までカバーできるふちの大きいハット
バッチリ紫外線対策なのだ!
キャップ=野球帽のように一部にふち(ツバ)が付いた帽子
ハット=周囲全体にふちが付いた帽子
しかし、初日でツッコむ勇気が無かった葵であった チーン
「では、ぼくが投げるので一人3球ずつ打席に入ってください」
交代で守備と打撃組に分かれて始めるで~
【あれでヘルメットを上に被るんだ・・・】
スピードを抑えているとはいえ、
指に掛かった葵のストレートはスピード以上の体感で
実力が抜き出ている涼音ちゃん以外はほとんど前に打ち返せなかったのだ
「次は、ノックを3球ずつ打つので、守備についてください」
10人の部員は守備につき、投手は涼音と美玖の二人なのだ
「サードから行きま~す」
しだいに熱が入り、ノックは球足が速く&広角になるで~
【空振り、落球はしても・・・】
【基本に忠実。そして、鍛えられた体幹】
【二年の先輩は未経験からたった一年で】
【このチーム・・・いけるかも】
部員たち【これが全国ベスト8の男子のレベル】
ノックが終わって見届けていた野球素人の倫子先生は
「あらあら、まあ~これからのチームですからね~」
「倫子先生。ミーティングでどこか教室をお借りしてもいいですか?」
「じゃ、1Cの教室を使って♪」
「あざっす」
「では、みなさん1年C組に移動してください」
「は~い」「は~い」「は~い」「は~い」「は~い」「は~い」「は~い」
その移動中、涼音ちゃんと葵の会話だよ
「私が学院を選んだ理由が少しは分かったでしょ」
「津旅監督すげーな」
「監督の凄さはこれからだよ」
「え?」
「すぐ、分かるよ」
そして、ミーティングは始まったのだ
さてさて、「いいよ」とは言ってくれたものの
先輩や初対面の1年部員からは多少の反発覚悟の高校生監督
どーする!葵!
当作品はフィクションです