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始まりの色
一滴の雫が落ちる。
あたたかい。
優しい木がゆらゆら成ってる。
また、ここに戻ってきました。
「うれしい」「むかつく」「さびしい」「たのしい」
「かなしい」
「優しい」
「傷つけたくない」
「嫌われたくない」
「優しく居続けたい」
つらぁあい…
どこからの声、同情の声、目を逸らしていた。
だが、そこにいるでしょう。彼を傷つけないように
そっと手を伸ばした。
―…白…―
またそまってしまった。
分からない。
私が私でいる時間は少ない
もっと涼しい場所にいたいのに、どうにもできない。
私はいつだって観測者。楽しい日々も憂いな日々も君と見ることしかできない。
ここは作りの悪い一軒家…
1つの蟠りが残りのパネルを壊していく。
過去を思う。
今と比べる。
欲望、共鳴、ポジティブな赤
憂鬱、哀愁、ネガティブな黒
反射して生まれた魂は
自分を指す。
私の立場を理解した。
「わたしは…」
白だ