表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/9

無限シャンプー【後編】

「ポイントは、重力」

彼女は指を立てて言う。

「シャンプーは、液体だけど、かなり()()がある。イメージしてみて」


ボトルの内部に思いを馳せる。


「ポンプの管の先端は、ボトルの底から少しだけ浮いていて、そこにあるシャンプー液を吸う。これが一回目のポンプ」


にゅっ。


彼女は実際に再現してみせた。


「そして、二回目のポンプ。このとき、ポンプの先に液体はない。なぜなら、先ほど吸い上げてしまって、空間があいているから」


しゅこ。


「ふむふむ?」

「以降はもう出てこない」


しゅこ、しゅこ。


「それで?」

「これが、一日経つとどうでしょう」


彼女は手のひらを逆さにして、シャンプー液が垂れる様を見せた。


「ボトルの内側には、液がまだ少し残っているのよ。ポンプの管の先に無いだけで、その周りには、かき集めれば数回分になるであろう量がまだ残っている」


液はゆっくりと糸を引き、コタツの天板に垂れた。


「一日という時間をかけて、ゆっくりと、管の先の空間へそれが満ちてくる」


彼女は指を一回転させた。


「そして翌日。ズボラな君がポンプを押すと、なんと一回分だけは出てくる、というワケ」


「な、なるほどぉ!」


「なんてことはないでしょう?だからこうやって、ボトルの底をドンと打ち付ければ、一日待たなくても、中身の液が衝撃で底に落ちてきて、また取り出せるというわけ」


しゅこ。


「あれ?」

「ほらね、無限ではないわ」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ