弟子入り2日目も固まってます?!
《グーテ》の説明が甘酒になったり緑茶になったりしておりました。
お読みくださった皆様、誤字脱字も多い上にお恥ずかしい限りです…。
編集しましたので、またお読み下されば幸いです。
お詫びを込めて…ちかず
ー弟子入り2日目ー
はぁ。
変な夢を見たよ。
すっごく大きな人が、海獣をひきづってきて『たこ焼きパーティーしよう!!』って言うんだ。
あ!!
こんな事をしてる場合じゃない!!!
弟子入り2日目で、寝坊とかあり得ないし。
こう見えて、兄弟の多い家で育った僕の料理の腕前はかなりのモノだ。
朝ごはんを作っ…!!!
ん?いい匂いがする?!
「あ、起きたね?良かった、今朝ごはんだからこっちにおいで」
扉から顔を出したのは、憧れの人シンさん。
お師匠様と昨日呼んだから、「シンにして。
その呼び方じゃ返事出来ないから!!」
結局、説得は失敗してやっとこの事で「シンさん」に決定した。
シンさんの今日のスタイル…狐族はやめたのかなぁ?アレはたぶん…狸族か?
今日は、ぶかぶかな感じでやっぱり違和感。
本人だけは気づいていないっていうパターンかな?
「そうさ。
シンさんは、あの格好はスルーにする事だ。ここに居たければな。いや、ここで無事に生きていたかったらな…」
!!!!
誰もいないと思った俺の耳ともでする急な
囁き声の持ち主は、サテさん?!
「あ、サテさんも起きたの?
昨日食べ過ぎて、動けなくなってたけど、やっぱり朝ごはんは無理かな?」とシンさんが心配そうに聞けば。
「全然、大丈夫!!
夕食に続いて朝ごはんまでご馳走になるなんて、幸運過ぎるな」
さっきまでのドスの効いた声が嘘のようなサテさんのウキウキした声。
。。。
「とにかく、温かいうちに食べて」と言われるがまま、席について固まった。
何コレ?
見た事ない品物が並んでる?!
「えーと。魚の干物。
俺が作ったんだよ。時々ボウさんが大量に採ってくれるから助かるよ」
振り向いて、固まった…、
人型の誰かが大の字で寝ていたから。
じゃない!!
横に転がってる白黒の熊族の何かで誰なのかは予想はつくもん。
でも…人型って。
それ不味いよね?
このままじゃ…あ!!
シンさんが、僕の視線に気づいたのか慌てて寝てる人の頭からスッポリと布団を掛けた。
「あ、あのね。
コレはなんて言うか…」
シンさんは、決定的に誤魔化すのがヘタだった。
かえって、怪しさ抜群に見えるけど…。
「ボウさんって言う、流れの商人なんだ。
昨日、会ったよね?」
寝てるボウさんを、庇う間にもテーブルの朝ごはんの半分が消えていた。
犯人は、もちろん「サテさん」。
それを見てるうちに、シンさんがご飯をよそってくれた。
湯気の出る真っ白なご飯が目の前に!!
硬いパンを2日に一度食べれたら幸せと言う村に育った僕は、白いご飯を初めて見た。
王族のみしか食べれない高級品のはず。
さすが伝説の…ん?
「サテさん。いつもお米ありがとう。
でも、この世界の人がお米嫌いが多いなんてびっくりだよ。
お陰で、安く購入出来る俺には幸運だけどね」
嬉しそうに礼を言いつつお味噌汁も目の前に。
食べながら、涙目になってた僕は二人の会話は頭に入らなくなる。
でも、ブヤンさんは?
そんな事を考えていたら、大の字のボウさんが突然飛び起きて叫んだ。
「シンさん!!!
もう、朝??
不味いぞ…勝手に家を出たことがバレる。
か、帰るね!!」
固まる僕を他所に、笑顔のシンさんは大きな袋を差し出す。
「大丈夫。
ご家族のたこ焼きは、作ったよ。
ほら、いつものバック!!」
今は白黒の熊族になっているボウさんが、感激しつつドアを蹴破ると空高く舞い上がる。
「シンさん、何人分作ったの?
昨日、また徹夜でしょ?」
怒気を含む声でシンさんに尋ねたサテさんに笑顔のシンさんが答える。
「いつも通りだよ?
家族分…ただ、ボウさん家は大食いだから200食入れておいた」
200食?!
そんな大量に入ってたのか…
我が家より大家族だな…ボウさん…。
「ボウさん、母1人子1人の2人暮らしだからたぶん足りると思う。でも、未成年のくせに朝帰りはね」
!!!!!
未成年…。
まさかの同い年なのかな?
「シンさん。
それよりもまた『グーテ』を食後につけたのですか?」
あ!!!
まさかの『グーテ』が普通の食卓に?!
「うん。茶葉が上手く乾燥出来たから沢山作ったよ。緑茶が好きなんだ」
リョクチャ??
あまりに混乱しつつも『グーテ』を手に取る。
奇跡の飲み物。
奇跡の竜族。
まさかの人型…。
その時、ドアがまたもや吹っ飛びそうな程開いた!!
ブヤンさんが、担いでいたのは血だらけの鰐族の人で。
「シンさん!!
頼む、いつもの奴を…」
叫ぶブヤンさんに、慌てたシンさんが扉を開く。
それは『絶対に開けたらいけない』と言われた扉だった…。
こうして、次の大事件が始まる。