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反撃の始まり?!

少し編集しました。

いつもお読み下さりありがとうございます。



ー信太郎視点ー


バン!!


家のドアを壊れそうな勢いで開けたのは、いつの間にか外にいたらしい鰐族の人。

どしたんだ?


「囲まれている。このままじゃ我々も石像と同じ目に合う」


恐らく恐怖を顔面に出しているんだろうけど、鰐族だけに表情は読みにくい。

石像と同じ目に合うという事は犯人を知ってるのか?やっぱり…


「そうだぞ。俺を睨むなら対抗策を捻り出した方がいい」

そう少し挑発的な言い方をしたのは当然ダインさん。どうやら挑発的な喋り方が癖らしいが、その発言にガイエさんの羽がフワリと膨らむ。


不味いな。

アレはかなり怒っている。

ツマミを横取りされた時くらいに。


「ふん。そんなモノこの家におる限り関係ないわ。お主もここから離れぬ方が良い。

このバカ助は放っておいてまずは動機を調べてそしてその後にゆっくりとワシらにこんな真似をしたらどうなるか教えねばな」


教える内容が予想できるだけに。怖すぎるよ…ガイエさん。

二人の攻防に鰐族の人もワタワタして困っていたら、助けが入った。


「まずはご挨拶します。商人をしておりますサテと申します。こちらはギルド冒険者のブヤン。そしてこちらはこの家の主人シンさん。そのお弟子のウレ君です。

あちらでお怒りなのは、鳳凰族のガイエ様です」


さすがサテさん。この場が何となく落ち着く。ふう。それに、まとめてのご紹介ありがとう。俺はとにかく自己紹介とか嫌いでさ。だから新学期が憂鬱な理由の第一番なわけ。ま、他にもあるけど。


「そうか。

シン殿。まずは礼を申そうか。

俺は用心棒をしておるダインと申す」

おや、落ち着いた話し方も出来るのか。

慌てた俺は改めて自己紹介する。


「あ、は、初めまして。中路信太郎と申します。シンと呼んで下さい。

査定屋をしておりますので、事情は少し理解しております。ですからまずはこちらをお飲み下さい」


差し出したのは『グーテ』。

あの魔力量は不味い。

『グーテ』とか変な名前つけられたけど、俺の中では緑茶…のつもり。

でも、この世界の人はやたらとこの緑茶が好きで体力とか魔力も回復するらしい。やっぱり、緑茶は一番だな。


「う、美味い!

生き返るよ。そうか、査定屋と言ったな。

では、まさか眞猪族と」


あー、またか。

査定屋をしていて困るのはこう言う時だ。

査定されたくない項目を見たと脅される。

ただ、この家の中ならば…ほら。


「おぉ、こんな事が。

そうか…だからそこの奴が攻撃しないで殺気のみ飛ばすのか」


魔力を指先に集めていたダインさんは、火傷をしていた。

そう。何故か分からないけどこの家の中では攻撃魔法は使えないから。大丈夫。

でも、武力に対抗出来るかは不明だけどね。


「すまん、すまん。

ちと、訳ありでな。そうか、バレたか。

では、今日から俺様はお主の用心棒になろう。ま、報酬は飯で良い。

とにかく、美味い『グーテ』を飲んだのは初めてだかな」

「馬鹿言うな!!」「私達もおりますから間に合ってます」

被せる様にガイエさんとサテさんの二人が止めるが全く意に返さない。


「気を使うな。俺なら大丈夫だ。

遠慮はいらん」


このタイプ、前の会社でもいた。

有能な人だけど、超マイペース。

こう言う場合は「では。宜しくお願いします」頭を下げるのが一番。

と、思って頭をあげたら、非難の視線が射るよう突き刺さる、突き刺さる。でもさ、これが平和的解決法。ま、玉虫色とも言う日本の技なんだけどね。(うーん、こんな言い方誰かに叱られそうだな)


あれ?表が騒がしいような?


『ここか。何故煙が効かんのだ?

早くせねば、あやつらは只者ではないのだぞ?』『ですが家の中には煙は入っております。原因などは不明です。それに』『それに?』『このままでは我々が危険です!!』



ゴソゴソした話し声が聞こえたのち、気配は完全になくなった。


振り返ると部屋の隅に渦巻く煙が不自然に回転していた。

全員に緊張が走った。



ピッ。


その時、レジが勝手に音を出した。



そしてそれが反撃の始まりの合図だった…らしい。

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