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てをとりあって

からんからん。


「いらっしゃい。ウミネコ麦酒房へようこそ」


レナが、カウンターへ座る。


「ありがとう、来てくれて」

リリが笑う。


「ビールを一つ」

レナがうなずいて言う。


「ビールで良いの?」


「今日はお仕事じゃないから」


「ありがとう!

あっそうそう、アイ」

リリがアイを手招く。

「この子があなたの求めていた子だよ」


「どうも、こないだは、挨拶せずにすまない」

アイが右手を伸ばす。


レナが、手をつかむ。

「あっ、あなたが?」


リリがレナの前にビールを置いた。

「そう、この子」


「リリさんが作ったのですか!?

あなたはもしかして人形師?

こんな、違和感のない造形。……すごい」

レナはアイの手を撫で回しながら言った。


「アイの能力を流用して、時間をかけて力を馴染ませているんだ」


「リリさん? アイさん? この人はどなたですか?」

ドアから早足で近づいてきたランが、レナの横に座った。


アイが少し早口でこたえた。

「最近知り合ったお客さんで、鍛練した手を触ってみたいって言われて、ちょっと触らせてあげてたんだ」

アイは、言い終わると、少し赤くなった顔を隠すように後ろを向いて、店の厨房へと入っていった。


「アイさんの手、格好良くて素敵ですよね?」

ランがレナの目を見て言った。


「ああ、うん、そうだね。そう思う」

レナは、少し目線をそらして答える。


「でも、ですね、アイさんの魅力は、やはり笑顔です。アイさんがギュッて感じで笑うと、とても格好良いです! こないだなんて、ちょっと照れた感じのときに、半眼でにらんで顔を赤くして、ぶっきらぼうに話す感じなんて、とても可愛くて、師匠の新しい魅力を………………」

レナが帰るときまで、話は続き、リリに「また来てね」と言われて席を立ち、ドアへ向かうレナは「また来ます」と、答えたが、その声は若干弱々しかった。

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