表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/38

昔、昔のことです。

閉店後、シロがリリに言った。

「私、……昔、上手く周りになじめなくて、

 消えてなくなりたいなんて、思ってたことがあるんです。

 私の言動が、誰かの気に食わなくて。

 きっとどこかで、私も周りの人を傷つけてて。

 

 おかしな話ですよね、生きてるから苦しくて、死んでしまいたいと思うなんて。

 死ぬのも怖くて。死ぬ苦しみもこわくて、

 『死んでしまうくらいならもう少し苦しんでもいい』って、自分に言い聞かせて、

 生きていたころがあるんです。


 ほんとうは、この話をするのも怖いんです。だから、

 あのとき、ランちゃんに、何も言えなかった。

 この告白自体が、私が嫌われる原因になるんじゃないかって」


リリが、シロの前にサイダーを置いた。

「うん、怖いよね。自分のことを話すのは。

 自分が受け入れられるかどうかって、不安だよね。

 ……サイダー、のみなよ。

 おいしくて幸せな気分になるから。

 そして『幸せになりますように』って、私の願いも込めたから」


シロが笑う。

「ふふっ、何ですか、願いって」


リリも笑う。

「大事な隠し味だよ」


シロの頭に手が置かれ、そっと撫でられる感触があった。

振り返ると、アイが居た。

笑ったまんま、シロが言う。

「子ども扱いしないでくださいよ。なんでそんなかっこいいんですか」


アイも笑う。

「かっこいいとか関係なくない?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ