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蓮枯の館

調子乗って書きすぎました。

ばむぺろっ☆

処変わって…。

「ほんに、よう来たなぁ。ようこそ、儂の"蓮枯(はすがれ)の館"へ。」

優雅に煙管(キセル)を「ぷぅー」と吹かせ美しく乱した十二単のような派手な着物を着てそこに存在していたのは意外な事に年端もいかぬ齢、10ぐらいの幼女だった。そう、幼女だ。幼女なのだ。

「何をそんなにジロジロ見とるん?自分ら、変態なん?」

頭の上にある黒い大きなリボンと流水のように美しい金色の髪が、幼女が首を傾げたことによってフワリと流れる。

麗緒とは違う類の美しさであり、翔と同じ類の美しさが彼女から染み出ている。

「いや、何でっていうか…。」

「なあ…」

「そうね、この際だけは同意見よ。」

上から翔、最成、麗緒の順である。さて、3人は何を思ったのであろうか。

「いや、パツキン幼女だとは思ってなかったわ。」

3人の心の内を最成が代表して言った。2人もコクコクと頷く。

「きゅふふふふふ。自分ら何を期待しとったんよ。でも、ざーんねん。この世で最も穢れた場所の主は、蓮枯(はすがれ)美咲(みさき)。儂のことなんよ。」

無邪気に笑って見せたあと、自己紹介をしたが、

「何で此処がこの世で最も穢れた場所なんだ?」

と、最成が口を挟んだ。

「なぁ、自分?知りたいんやったらな聞くだけちゃうてちゃんと"教えてください、お願いします"って言わなあかんのやで?」

と、言うと最成の顔に「ぷうぅーー」と煙を吹いた。ストップ受動喫煙!とか、言う真面目な奴はもちろんこの場にはいない。(紗良辺りなら言いそうだがこの場にはいないので定かではない。)

最成は、だから麗緒は怒ってしまったのか。と初めて気付いた。(しかし、麗緒が豆腐メンタルだということは覆されないが)

「まぁ、ええわ。儂は心が海のように広いからなぁ。寛大やで、寛大。」

と、言うと煙管を近くにあったテーブルへと置き、寝転ぶようにして座っていた身体をモソモソと動かしちょこんとソファーの真ん中に座る。

きちんと座った姿はとても小さく見えた。それこそ、ランドセルを背負わせれば完璧なぐらいに。

「自分ら?今、絶対失礼なこと考えてたやろ?」

睨みつけるように上を向いたが、残念ながら威嚇出来ていない。ただの、上目遣いだ。

「いえいえ、滅相もございませんよ。蓮枯様。」

麗緒は跪くようにして、謝る。

本来ならばこの位、身分の違いがあるらしい。いや、それすらも定かではないが。

「よう、弁えて。ええ子やん。えーっと、名前聞いてなかったわ。」

(ワタシ)ですか?(ワタシ)は赤崎神麗緒と申します。」

「麗緒ちゃん、な。しゃーないな。麗緒ちゃんに免じて赦したるわ。」

と、言うと着物の帯から美しい紅色の鉄扇を取り出し、開いて口許を隠すようにして扇ぐ。

「で、何で来たん?まさか、何でここが穢れた場所とか聞きに来たんとちゃうやろ?」

「ええ、もちろん。(ワタシ)が此処に来た理由はと言いますと、この少年黒神くんに掛けられた魔術の解除(キャンセル)の方法を教えていただきたく参ったのでございます。」

と、尊敬語と謙譲語を織り交ぜ応えた麗緒に

「面倒臭そうやけど、やったるよ。でも、魔術の解除方法か…。それなりに大っきい代償取らせてもらうで。」

と、言うと開いたばかりの扇を畳み帯へ仕舞う。

「ほな、ちょっと見たるよ。黒神くん、やったかな。おいで。」

と言われ、蓮枯が座っているソファーの隣に呼ばれる。

「座り。」

翔は座る。

「そんまま、じっとしとくんよ。」

目は、開けとくんよ。

と、言う言葉を最後に翔は意識を飲み込まれるような気持ち悪い感覚に襲われ、そのまま蓮枯の方へと倒れていった。

変な方言。

意味が分からなければググればいいさ!

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