かんぱ〜い!
冒険者ギルドに着くと「じゃあ俺は依頼達成報告してくるから適当に注文しといて〜」と少年?は報告カウンターへと向かって行った。
「じゃあレンは席とっておいてくれる?いつも通りお肉系適当に頼んでおくから。」
アリアがそう言うとレンと呼ばれた青年は「はいはい。」と告げ、慣れたように席の合間を縫って歩いていく。アリアはユーラの方を見るとニコニコしながら手を繋いだ。
「さ!私達はご飯を選びに行きましょ!」
ユーラとしては年下の子に懐かれているようでホワホワとしているが、傍から見るとユーラの方が年下に見えるのでしっかりもののお姉ちゃんに手を引かれるのほほんとした妹といった様相になっている。
「おすすめなものはある?」
「えっと…今の所ランダムサンドウィッチしか食べた事ないんですけど、どれも美味しかったです!」
メニューに書いてある食べた事のあるサンドウィッチの味を説明しながらどれを選ぶか楽しく話し合うユーラとアリア。結果、お肉系以外のサンドウィッチをいくつかと鳥の照り焼き、エビのトマトパスタ、サラダ、エールとジュースを頼んだ。
ユーラはお金を払おうとしたが、「いいからいいから!」とお金を出すアリアに押され、宿屋の鍵を見せた時点で支払いが終わっていた。「別の形でお礼しなきゃ!」と意気込むユーラ。とりあえずすぐに渡された飲み物類と番号札を持ってテーブルへ行くと丁度報告が終わった少年も席に着いていた。飲み物を回して全員座った所でアリアが口を開く。
「今更だけど、ちゃんと自己紹介してなかったわね。私はアリア。魔術師よ。」
「俺はレン。戦士をしています。」
「んで、俺がクリューだ。狩人やってる。あと、一応俺らのパーティ『フランベルジュ』のリーダーだ。よろしくな。」
勝ち気そうな少女がアリア、角の生えた青年がレン、中性的な顔をした少年がクリュー。順々に名乗られ、ユーラも自己紹介をする。
「私はユーラです!ソロで活動してる声楽家です!よろしくお願いします!」
ユーラの自己紹介が終わると、一瞬の間が空いた後アリアがプッと吹き出す。
「あはは!なんだか面接みたいになったわね。そんなに緊張しなくてもいいのよ?さっきもいったけど私と同じ歳くらいで人族の女の子の冒険者って珍しくて…その、よければ仲良くしたいなって思ってるの!だから、敬語もいらないし出来ればアリアって呼んでちょうだい!」
少し頬を染めながらそう言うアリアに、ほんとは人族じゃないし、結構年上だけど…と思いつつも可愛らしいお願いを無下に出来ず「分かった!よろしくね!」と答えた。
ちなみにユーラは見た目的には16歳程だが既に160年程生きている。海中ではあまり日付け感覚がなく、長生きの人魚達には誕生日を祝う習慣が無いためユーラは自身の年齢が曖昧になっている。のんびりしすぎである。
「よし、それじゃあ俺たちの依頼達成と新しい友達との出会いに、乾杯!」
「「「かんぱ〜い!」」」
クリューの音頭に合わせてグラスを合わせる。クリューとレンはビールでユーラとアリアはリンゴジュースだ。丁度、料理も届き、各々食べたいものを取り皿に取っていき美味しい料理に舌鼓をうったのだった。
ちょっと短めですけど…書いてたら長くなってしまったのでキリがいいとこで切りました。




