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選別の儀

第3話 選別の儀


ーーー


意識が朦朧としている…

その感覚は、確かに身に覚えがあった。


クレイヴ(この感じ…覚えているぞ…)

クレイヴ(あれは、長時間のクソゲー配信以来だな…)


ガッ!ガッ!


クレイヴ(俺は長い間、意識を無くして居たのか…)

クレイヴ(どうやら…意識の外では、力が使えなくなるみたいだな…)


ーーー


「データの再転送」


「マニュアル」

・この世のすべての出来事と知識を、自身の意のままに認識できる。

・これは、自身が抱いた感情とリンクすることで、数多の情報が詳細に流れ込む。


ーーー


クレイヴ『…』


クレイヴ(あの竜の血には、猛毒が宿っていたか…)

クレイヴ(この力によっての負担は、相当の様だな…)


クレイヴ(ふむ…)

クレイヴ(それで…こんな場所にか…)


ーーー


「私には、家族が居るんだ!せめて…同じ場所へ…私も…」


「これ以上は辞めくれ!死よりも恐ろしいことがあってたまるか!」


「私は、人間として…死にたい…」


ーーー


「そうか…ならば…この場で、八つ裂きにしてやる…」

「最期は、人とは呼べない姿となるよう…嬲り殺してやろう…」


「貴様らには、死を選ぶことなど元から存在しない…」


「あのお方は此処で…」

「新たな姿へと生まれ変われるチャンスを…お与えなさるのだ。」


「我らの君主!」

「剣魔アルバート・グランハイム様!自らのお考えによって!」


オォォォォォォォ!!!


「あの魔彩精鋭(まさいせいえい)の一人…なんと…光栄な…」

「人間の様な虫ケラに…新たな姿をお与えになるとは…」


「女どもは、連れて行け…その虫ケラには、それに似つかわしい役目がある…」


ーーー


コッコッ…


ガッ!

クレイヴ『…』


「我は、上位魔族…ヘルマウル…」

「あのお方より…名を与えられし者…」


「下位魔族とは言え…デビルフェイスは、我らの同胞であった者たち…」

「貴様は、我らの同胞の一つを皆殺しにしたのだ。」


「貴様には、その代償を背負ってもらう…」


クレイヴ(さて…)

クレイヴ(早速…変な奴に絡まれてるけど…この鎖を解いて良いのか…)


クレイヴ(どうやら…この鎖には、強力な術式が施されている。)

クレイヴ(かなり…ご苦労だったことだろう…攻略本(マニュアル)によるとな…)


ーーー


「力封じの術式を検知」

「魔封じの術式を検知」


ーーー


俺は、変な奴にこう問い掛ける…


「おい!変なの…もう話は済んだか?」

「俺は、この場所で自分がやらなければならない事ができた。この鎖を解いていいな?」


変な奴は、こう言葉を返してくる…


「貴様は、罪を償わなければならない…新たな姿となってな…」


「そうか…」


ガガッ!!!


「鎖を!?自ら!?」

「あり得ないことだ…」


スゥゥゥ…


「償いか…償うのは…お前たちだろ…」

「俺が、償わせてやる…」


ゴトッ…


「何が…起きた…首…首が堕ちたのか…」

「我は、()の者が抱く思考を読み解くことができる。」


「だが…この者が、抱く思考は読み解くことができない…」

「我らを凌駕する力を人間風情が…」


シュゥゥゥ…


「それで?此処は…」


ーーー


「自身の位置を特定」


「ヘレドラ地下迷宮」

深底(しんてい)の牢獄」


ーーー


クレイヴ『またの名を、魔の巣窟か…』


「ヘルマウル殿が!?まさか!?」

「貴様は一体!?」


スゥ…

スゥゥ…


ゴトッ…

ゴトッゴトッ…


「!?」

「何が起きた…」


クレイヴ(1度でも良いから…やってみたかった…手刀ってやつ…)

クレイヴ(実際やると…めっちゃ興奮する!)


ーーー


「高揚感を検知」

「それに伴う優越感を検知」


ーーー


「これ…毎回告知するの…」


ーーー


「告知の省略を検討」

「データの再更新を開始」


ーーー


「そこか!」


ドドドドドドッ!!!


「まだまだ!」


ズザザザザザッ!!!


ザザッ…


「人間の中でも…稀に…可能性を秘める者が存在する。」

「それが…貴様か…」


クレイヴ『お前が…此処のボスか?』


「邪魔な敵はとりあえず…すべて倒し尽くす。」

「ゲームの基本だろ…」


アルバート『我らが…敵か…』


「どんなものでも…相反していてはつまらないものだ!」

「よかろう!どちらかが死にゆくまで…存分に愉しむとしよう…」


「それが…敵と言うものだろう?」

「貴様は…私が直々に選別しよう…」


「!?」


俺は…

その異様さに気づいた…


「この素晴らしさに気付いたか?」


アルバート『実に美しいだろう…新たな姿へと生まれ変わらせる「魔界の繭」…』

アルバート『またの名を、「蝿の王」…』


「この世界にとって…無価値な人間など…蝿と代わりない…だが…それが選別によって生き残り…選ばれた者なら話は変わる。」


「より強き者達は、魔族へと移り変わり…私の僕となるのだ!」

「それは光栄と心得よ…」


「腐ってるな…」


アルバート『そもそも…種族とはその様なものだ。』


「永きに渡る歴史の中で、その様な相反する考えにより…幾つも争いが起こって来た。」

「だが…争いとは…仮にも…」


「正しさの押し付け合いだろう…」

シュゥン…


キィィィィィィィ!!!

ジキィ!ジキィィ!


「争いに敗れ…地に這いつくばった者こそが間違いだ!」


キィィィィィ!

ズザザザザザッ!


「ほう…」

「私の剣速を前にして…それを、見切ったことは評価しよう!」


クレイヴ(まあ…俺には、スローに視えたけど…)

クレイヴ(どうやら…「動体視力」もバグっているらしい…)


「だが…まだ愉しむ手はある!」

「そう急ぐこともなかろう…」


「ダウルス!」


ドシンッ!ドシンッ!


ダウルス『此処に!』


「この者と戦い…私に首を差し出せ…」

「さすれば…貴様を上位魔族に置いてやろう…」


ダウルス『御意!必ずやご期待に応えて見せまする!』


ダッダッ!

ドドドドドドッ!!!


「踏み潰す!人間!」


クレイヴ(また、変なのが増えたな…)

ズゥゥゥン!


「!?」


ダウルス『どうだ?この力は…』

ダウルス『思えば…数多の人間どもが我の「重力の魔術」によって、押し潰されたものだな…』


クレイヴ『それが…』


「!?」


クレイヴ『俺には効かないんだ…』


ダウルス『なんだと!?』


ゴトッ…


「!?」

アルバート(「剣速の魔眼」を持ってしても…此奴を捉えられない!?)


「ええと…こいつは?」


ーーー


「アルバート・グランハイム」

「魔彩精鋭の1人である」

「その階位は剣魔(けんま)に位置している」


ーーー


「なるほど…それで…能力は?」


ーーー


「剣聖の寵愛・剣神の加護・七彩の恩恵」

「先見の聖眼・剣速の魔眼」


ーーー


クレイヴ(ううん…何となくは分かるけど…強そうだな…)


クレイヴ(剣聖と言う奴か…確か以前にプレイしたクソゲーにも居たな…剣の天才…)

クレイヴ(まっ…敵に出て来たのは初だけど…)


クレイヴ(どうする?一応…挑発から入るか…)


「どうした?その気なら…とっくに、首を堕とされてるぞ…」


「ならば…これはどう対処するか…」

パチッ!


ボコッボゴッ…

ボゴゴゴゴゴッ!!!


クレイヴ『お前らは…何処まで悪趣味なんだ…何故そんなことができる…』


アルバート『動揺しろ…哀れめ…それがお前たち人間の弱さだ。』


ベチャ!ベチャ!


「助けて…」

「楽にしてくれ…」


クレイヴ『済まない…お前たちを救うことはこれしかない…』

クレイヴ『許してくれ…』


シゥッ!

ズザザッ!!!


「どうか…安らかな眠りを…」


「ほう…なんの躊躇いも無しに…あの者たちを殺めたか…」

「これは興味深い…」


シゥッ…

クレイヴ『お前は散れ…』


ザシュッ!!!

ゴトッ…


その音だけが、辺りに鳴り響いた。


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