イレギュラー
第12話 イレギュラー
セシアリス『私は、貴方の様な強き者と出会う為…此処に来ました。』
セシアリス『誠に残念ですが…今動けずにいる者達は、この先の戦いに着いて行けないでしょう…』
セシアリス『つまりは、私の探している…者達では無いと言うこと…』
クレイヴ(絡繰こそ知らないが…大胆ってことは分かった。)
クレイヴ『もうすぐ解けるのか?先ずはこの大会を終わらせてから…じっくりと話を聞きたいんだが…』
セシアリス『はい…そう設定していますので…』
クレイヴ『そうか…』
クレイヴ(何処か怪しい…きっと何かあるはずだ。)
クレイヴ(対象の強さを可視化…)
キィィィ…
「未知数」
「データを表示出来ません」
クレイヴ(権威レベルか…)
セシアリス『ふふ…私の内側を覗いていたのですか?』
セシアリス『そんな探らずとも…私は貴方の敵ではありませんよ…』
セシアリス『私を助けて下さった。予言者に誓って…』
ーーー
強制時空停止が解除される…
と同時に…俺は巨大な岩に小指を当てた。
司会者『一体…私は何を?おっと!クレイヴ選手が巨大な岩に小指を当てている!』
ウィルヘルム『何が起きていた…』
ガヤガヤガヤ…
場内が騒然としている…それもすぐに治った。
ナバール『まさか!小僧…』
クレイヴ『よっと…』
俺は、そのまま巨大な岩を小指で動かした。
正直に言って…声だけで動かしたい…
その代わり…周りの人間の鼓膜が裂けるけどな…
または、巨大な岩を小指に乗せてボールを回転させるようにしようと思ったが…このやり方が、一番シンプルなのでこのやり方にした。
これが…シンプルイズベストだ!
司会者『上には上が居る!その事実を知らしめました!クレイヴ選手!』
司会者『十分な実力でしょう!クレイヴ選手には、まだ余力があります!』
このお披露目で、俺は優勝得点を勝ち取り後の2つの項目を飛ばしてトップに立った。
ドヤ!
成績が万年ビリだった俺が1位を…出来れば額縁に飾りたい…
司会者『優勝賞品の「ストレングスの剣」はクレイヴ選手の手に渡ります!』
持ってみてすぐに分かった…
クレイヴ(この剣…偽物だな…本物に変えよっと…)
クレイヴ『手に持つと何故か発動した。「すり替えバグ」…』
クレイヴ『効果は、何でもすり替えてしまう能力らしいな…そんなのあったか?』
クレイヴ『偽物か…主催者の目論みか…否か…』
シュッ…
スタッ…
クレイヴ『お前が…此処のオーナーだな?』
クレイヴ(直接文句を言うしか無いな…)
「誰だ!?貴様!?何処から現れた!?」
「無礼であるぞ!」
「不届き者よ…このお方は、ミレニア王国軍最高統括者にして…名家フランソワーズの17代目当主…」
「ハリソン・フランソワーズ公爵の御前であられる…立ち去らぬのなら…この場で斬り捨てる…例え…公の場であってもな…」
ミレニア王国軍 軍将
オルテガ・ブラッドレー
「オルテガよ!その様な不届き者!さっさと斬り捨てるが良い!」
ミレニア王国軍 総督
ハリソン・フランソワーズ
ウィルヘルム『本当に…あの人は…考えるより先に行動するよ…』
セシアリス『ただの…おバカさんでしたか…』
クレイヴ『はあ…言っとくけどな…』
クレイヴ『ぽっと出の俺が優勝はしたが…他の皆んなは、努力して今この場に居る…』
クレイヴ『そんな皆に…こんな偽物を本物と偽り続けるのか?詐欺師め…』
「公爵家に悪態をつくとは…万死に値する愚行!」
ハリソン『貴様…何を申しておる…偽りだと…』
クレイヴ『ああ…もう一度言ってやろうか…それとも…』
チキッ…
クレイヴ『…』
オルテガ『それ以上…戯言を口にしてみろ…もう貴様の原型は留めておらぬぞ…』
クレイヴ『その前に…お前が動けて無いけどな…』
ギジジッ…
「!?」
オルテガ『何だ!?身体が動かん!?』
オルテガ『貴様…何をした!?』
クレイヴ『別に…これと言って大したことはして無いよ…俺の威圧が動けなくしているだけで…』
「此奴の存在自体が…動けなくしているとでも言うのか…」
ハリソン『ええい!誰でもいい!早く此奴を叩き斬らぬか!』
ガタッガタッ…
ガタッガタッガタッ…
ガタッガタッガタッガタッ…
オルテガ『魔王…いや…此奴はそれ以上の存在かも知れん…』
オルテガ『少なくとも…』
オルテガ『貴様は余りにも異常だ。』
クレイヴ『褒め言葉かな?有り難く頂いて置くよ…そんなことより…』
クレイヴ『今の所…お前だけには何もしてないだろ?このまま痛い目を浴びるか…もう2度とこんな悪事をしないと誓うか…どっちか好きな方を選べ…』
クレイヴ(一度は言ってみたかったクソゲーの名台詞…此処で言えた!)
シャリッド『暴れ狂う双竜!』
ガリウス『大地の怒り(アースクエイク)…』
ナバール『我流の剛拳!』
ドドドドドドド!!!
シャリッド『お前の意見は間違えている…此処では高貴な…公爵家こそが正しい…』
ガリウス『民衆が決めることは何もない…全ては公爵家が決めること…』
ナバール『ガハハハッ!!!よく分からんが…此処の偉い方に味方する方が合理的だな!』
クレイヴ『それで?』
「あの一斉攻撃を受けて無傷…だと!?」
クレイヴ(今のは危なかった…むず痒さしか受けなくて良かった…)
ハリソン『此奴を始末した者には褒美をくれてやる…』
ハリソン『此奴が目障りだ。』
ウィルヘルム『この事態を抑えるのは不可能かもしれないね…』
セシアリス『いえ…強引にすれば済む話です。』
クレイヴ(なんかこれ…不味くね…自分で蒔いた種だけど…)
「辞めなさい!私の御前よ!」
「その声は…」
ガヤガヤガヤ…
ハリソン『これはこれは!ヒスラッテ姫!』
オルテガ『王女殿下…』
「王女殿下!!!」
ビシッ!!!
クレイヴ『あの分からずや共が一斉に整列とは…大したご身分なこと…』
ヒスラッテ『私の誕生日にこの様な事態…誠に不愉快よ!』
ハリソン『申し訳ありません!ヒスラッテ姫!』
ハリソン『不届き者が現れまして…』
ヒスラッテ『言い訳は不要よ!要らないわ!この事はパパに言いつけるから!』
ハリソン『ヒスラッテ姫…どうかお許しを…』
ヒスラッテ『それは成りません…』
ヒスラッテ『ミレニア王国に反する愚か者である!』
ヒスラッテ『ハリソン!オルテガ!お前達を国家反逆罪で永久追放するわ!』
「!?」
ハリソン『今なんと…』
オルテガ『王女殿下…』
ヒスラッテ『理由は単純よ…人民を騙して洗脳し…その裏で不当な利益を得ている…』
ヒスラッテ『この国では、今も貧困な民衆が命を落としている…その元凶こそ…お前たちに違いないわ…』
ウィラット『姫様…よく出来ました…』
パチッパチッ!
ハリソン『言い掛かりだ…証拠など何も御座いません!』
「そうか…この者が…」
「ハリソン…証拠など此処にあるぞ…」
「!?」
「国王陛下!!!」
ヒスラッテ『パパ!来てくれたのね!』
「おお…その志…誠に感心したぞ…愛娘よ…」
ミレニア王国 国王
チャールズ・カストロ・フレオペラ
チャールズ『この様な厄日となったこと…私は悲しく思う…』
チャールズ『其方らを、永久追放する日が来ようとは…』
チャールズ『ハリソン…オルテガ…』
チャールズ『其方らの名誉は、幾度もの偽りによって廃れゆく…』
チャールズ『総督の座は「コルネス」に…軍将の座は「ダスティン」に委ねる…』
チャールズ『其方らの罪は、決して許されるものでは無い…だが…我が娘の慈愛に従い…其方らに寛容な処置を下す。』
大勢の兵士に囲まれ何処かへと向かう…
少しの間を置いて国王がこう告げた。
ーーー
チャールズ『私はこの国の王たる者…その権威は、どちらにも左右する。愛娘が居なければ今頃…其方にも重い処罰を下していたかも知れない…』
チャールズ『王国の祝祭を侵害した罪でな…』
この時は、流石に身構えた。
チャールズ『そう身構えるでない…これは起こり得た話だ。』
チャールズ『其方らが、王国を見て周るのなら歓迎しよう…だが暫し…城への立ち入りを禁ずるがな…』
チャールズ『この騒動は、いずれ民衆に知れ渡る…』
この言葉を告げて…国王は、大勢の兵と共にこの場を去って行った。
ウィルヘルム『君は運が良いね…国王陛下は、3人の王女にとても甘く脆いと噂通り…だが…その反面、罪を犯した者には容赦のない制裁を下すと聞いていた。』
ウィルヘルム『まさか免れるとは…恐れ入ったよ…』
クレイヴ『今回のMVPは、姫様だろ…優勝した時の俺より注目されてたし…』
クレイヴ『皆んな…ぞろぞろと、この場を離れている見たいだし…』
クレイヴ『俺達も、この場を出よう…』
クレイヴ『ミレニア王国を見て周りたいしな…』
クレイヴ『あと…静かな場所で、詳しい話をじっくりと聞きたいし…』
セシアリス『…』
セシアリス『それなら…時空の狭間…』
ズゥゥゥン!
セシアリス『此処ならどうです?』




