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【書籍1巻2巻発売中!】乙女ゲームヒロインの『引き立て役の妹』に転生したので立場を奪ってやることにした。【コミカライズ決定!!】  作者: 陸路りん
番外編

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番外編 一周目 ある夢みがちな少女と聖騎士の話

番外編です。

一周目にあったかもしれない二人のやりとりです。

「君は素晴らしいな」

 彼はそう言って微笑んだ。

「魔力も魔法攻撃も申し分ない。すぐに実戦で活躍できるレベルだ。きっと優れた精霊騎士になる」

 彼は皆に憧れられる英雄である。故にその態度は基本的には極めて模範的なそれで、それもただのファンサービスの一環の社交辞令に過ぎなかった。

 実際に彼は彼女の双子の妹にも似たように「精霊との親和性が非常に高い」「精霊騎士として素晴らしい才能だ」と称賛を口にしているのだから。

 しかし褒められることに慣れた少女はそれをただのリップサービスだとは受け取らなかった。

 ともすれば憧れの彼は自分のことを認めてくれている。自分に特別に目をかけてくれているのだと勘違いさえした。

 彼は言った。

「精進をしなさい。そうすれば俺の元まで辿り着くことも不可能ではないだろう」

「はい! レオンハルト様!」

 夢見る少女は頷いた。

(必ず辿り着きます! 必ず!)

 彼は騎士としての才能の話しかしてはいなかったが、彼女にはまた別の意味にそれは聞こえていたのだ。

 高みに辿り着きさえすれば、彼は少女のことを人間としても愛してくれる。彼女はそう愚直に妄信した。

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