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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

よっしゃー!悪役令嬢に転生したので、推しをかっさらって国を崩壊させて私だけ幸せになってやるー!

作者: シャチ

頭を空っぽにして読んでいただければと思います。

設定はあってないようなものです。

「トーマス伯爵令嬢シャーロット!貴様との婚約を破棄する!」


気が付いたら婚約破棄されていた。

目の前にいるのは確か、ローレンス・ハリソン公爵令息。

その隣にはメアリー・ウォード男爵令嬢が腕に巻き付いており、絶賛卒業パーティー中にこの男爵令嬢をいじめていた罪で、婚約破棄されて断罪されているのが、私シャーロット・トーマスである。


わー・・・これって無料の同人ゲームでやった、悪役令嬢断罪ものゲームの悪役令嬢に転生してしまったようだ。

いや前世の記憶が復活したのかな?わからんが。

確かにシャーロットは事あるごとにこのメアリー男爵令嬢に小言を言い、厳しい指導をし、貴族とは何ぞやと叩き込んでやった記憶があるが、あれが虐めかと言われると疑問な行いだ。

何なら淑女教育のほうがよっぽど厳しい。

虐めは受け取った側の気持ちの問題というが、それも社会のルールを守っていることが前提条件だと思うのよ。

相手が守ってないのを守りなさいというのがいじめなら、司法は崩壊するっ!そうではなくて…


ぶっちゃけ、このローレンスって野郎は好きじゃない。

高慢で、自分優先、メアリーは見た目ロリ系なので、このクズのロリコン野郎が、合法ロリなメアリーに引かれるのは単純に性欲。

はぁ無いわ、ないない。

それに引き換え私は、ローレンス様より身長があり、くびれもしっかり、足も長くてスレンダー。

何処に不満要素があるんだ全く。

こんな美女を前にして。

身長だな多分。

それに、設定上私は全属性の魔法が使え、その魔力量も飛びぬけているキャラなのだ。

本編中ではローレンスが好きすぎて素直に婚約破棄され国外追放されるのだ。


が、知ったことではない。

この卒業パーティーには、私の推し伯爵令息アーネスト・スミス様がいるはずなのだ。

か弱く、ちょっと女顔のかわいらしい方だ。

しかし、彼のほうが家で確実に虐められている。

伯爵家の長男でありながら、お母様が亡くなられたせいで、再婚した伯爵の奥さんと、その義理の弟に虐げられているのだ。

食事はまともに与えられず、着の身着のまま過ごす羽目になり、この学園に来たことでまともな生活ができている状態。

彼の憩いの場は学校のみ、卒業すれば幽閉されて殺されかねない設定なのだ。

なお、彼は攻略対象ではないが、なぜかゲームのおまけテキストに設定が書いてある立ち絵があるモブである。

きっと、ゲームの作成者が挫折した。


ともかく周りをきょろきょろして、彼を見つける。

よし、行動に移せるかもしれない。


「おい!聞いているのかシャーロット!!」

「聞いてません!ですが、婚約破棄の件は受け入れます。代わりに私は、そこにいるアーネスト伯爵令息に求婚します!」

「「「はぁ!?」」」

皆がポカーンとしているすきに、アーネスト様に近寄り声をかける。

「アーネスト様、影ながらお慕いしておりました。あなたがご実家で虐げられていることも知っております。二人で逃げましょうこんな国!」

「え?あ、え?どういうこと?」

「詳しくは後でご説明いたしますので、ちょっと私の後ろにいてもらっていいですか?」

「あ、はい」

アーネスト様押しに弱いな。

でも大丈夫、ちゃんと幸せにしてあげるからね。

「何バカなことを言っている!貴様など貴族籍を剥奪し国外追放だ!」

「公爵令息ごときが、何ほざいてやがんですか!まぁいいですよ好きにしてくださいな!この国の貴族など無意味なものにしてやりましょう」

私はアーネスト様を庇う形で、魔法を発動する。

よーし爆炎の魔法を使うぞー!

周辺の令嬢令息たちなどしったことか!てめぇの身はてめぇで守れや!


「なっばかn・・・・」

逃げ出そうとする者達もろとも、卒業パーティーを行っていた学校のホールが消し飛ぶ。

残ったのは私の足元とアーネスト様がいる2mぐらいの床だけ。

あらら、更地になっちゃった。

みんな不甲斐ないわねぇ防御魔法もまともに使えないなんて。

「シャーロット嬢…さすがにこれはまずいのでは?」

「いいんじゃないです?アーネスト様を助けようともしない他の貴族たちも、自分の身も守れない未来の貴族も別に不要ですよ」

「え、この子怖いっ」

「大丈夫です、絶対あなたを守ります。私は魔法が得意なので、どこの国ででも楽な生活ができますよ」

「あ、うん、君に逆らっちゃいけないことは分かったよ」

「大丈夫です、アーネスト様を傷つける事なんてしませんし、傷つけようとするやつは一切許しませんから!さぁ復讐しに行きましょう!スミス伯爵家を木っ端みじんにしてあげます!」

私は呪文を唱えて羽を生やす。

私、飛べるのよ!

アーネスト様を抱えて、上空へ。

あ、ホール跡地に消防隊とか騎士が集まってきてる。

そらそうか、まぁどうでもいいや。

こんな国滅ぼして、愛しのアーネスト様と幸せに暮らすんだから!

私は移動しながら町に魔法をぶちかましていく。

爆炎や落雷、爆風や巨大な岩を落としたりしながら、スミス伯爵家に向かう。

「シャーロット嬢!なんだか楽しくなってきた!」

「それはようございました。あとシャーロットと呼んでいただけませんか?」

「わかったよシャーロット。いつも暗い気持ちで見ていた街が君の手で消し飛ばされていくのは、見ていて気持ちがいい!」

「そうでしょう?あなたを蔑ろにしたクズどもを綺麗にしてしまいましょう!」

「あ、家が見える」

「何で消し飛ばします?なんでもいいですわよ」

「できれば、家族の最後を見たいかな?」

「では一人ずつプチッとしましょうか」

アーネスト様に防御魔法をかけて、屋敷の前に降り立つ。

街が攻撃を受けているのに気が付いて慌てて逃げようとしていたようだ。

家族総出である。一人ずつプチッとするつもりだったんだけどな。

「あ、アーネスト!貴様まだ生きていたのか!!このくたばり損ないが…」

父親と思わしき男がびっくりしている。

あれ?もうホールが消し飛んで生存者無しって知れ渡ったのかな?

「アーネスト様、どう殺します?」

「うーん、本当に僕のことなんてどうでもいいみたいだ。実の父だけどこう見ると全く似てないよね…シャーロットの好きにしていいよ」

「そうですね、何なら実の父親じゃないですしね。じゃあ押しつぶしてしまいましょう」

私は土魔法で無から岩をうみだし一家の上に落とす。

ゴシャと馬車ごと押しつぶされた。

押しつぶされる前、一瞬恐怖で歪んだ三人の顔が見えたが、何にも感じなかったな。

ふふ、トマトみたい。

「ではアーネスト様、二人で逃げてしまいましょう」

「うん、シャーロット。もうこの国の人たちを見なくて済むところへ行こう」

私は再びアーネスト様を抱えて飛び上がると、手持ちの最大級の魔法を王城へ向けてぶっ放す。

どうせ腐った政治しかしていない国家だ、どうとでもなればいい。


このゲームのおまけメモを読むと、結構反吐が出る設定が多いのだ。

王はクズ、王妃は浪費家、税は重く、民の人心は離れつつあるし、貴族と大商人は汚職と利権でグズグズ。

国家として終わってんだ実は。

このゲームヒロインはハッピーエンドに見せかけて実は全然ハッピーじゃない最後が待っている。

何なら、国外追放される私のほうがましなのだ。

平民としての生活力があればだが。


王都がほぼ更地になったので、私は南に向かいアーネスト様を抱えたまま飛び続ける。

これも、おまけメモについている設定。

王国の南、海に出てから船で数日行くと、小さな島がある。

果物やイモ類が豊富で、水資源もあり、温泉も湧く無人の火山島。

現在休火山で、割と安全。

まぁ噴火しても私が力技で抑え込めばいい。

これからは二人でこの島で住むんだと転生に気が付いたときから決めていた。

「ここで二人で暮らしましょう」

「なんだか、いろいろな物から解放された気分だよシャーロット有難う」

「こんな私ですが一緒になってくださいますか?」

「色々大変だと思うけど、貴方と一緒ならどうとでもなる気がする」

「えぇお任せください。どうとでもします」

土魔法で小さな屋敷を作り、周辺を地ならしする。

温泉を引き込んだりは明日やろう。

まずは寝るところを作らないとね。


こうして、愛もへったくれもない感じながら、なぜかなついてくれたアーネスト様と島を開拓しつつ、たまに私は出稼ぎに行き、洋服など必要な物を買ったりしながら、幸せに暮らしました。


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[一言] ホント夢詰め込める状態にして読むと楽しいw
[良い点] 何かすげぇ
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