プロローグ
こんな高校生活面白そうだなー
と思った作者の妄想を綴ったものです
主人公は一応頭いいです
推理とタグつけられてますけど、推理らしいことはほとんどしてないです
一気に書いてます(^o^)
高校3年生とはいわば、青春の最後の時期であり、大人との分かれ目であると多くの人が言うだろう。
そこには就職する者、大学に進学する者など様々いるが、誰かしら何かしらの道に進むことは確実である。
かくいうこの俺、葉山旬もそう思っている。
今までの高校に別れを告げ、家族と離れ、1人暮らしを経験することなど、所詮取るに足らないことなのである。
そう高校3年生でなければ…
まあ、この際時期など関係なしに、1人暮らしを経験するというのは、高校生の時期には難しいものである。
家事・家賃のやりくりなどはもちろんのこと、必要最低限の生活を営む上での電気・ガス・水道などを考えなければならないからである。
しかしながら、幸運なことに、俺の家族は俺が生きていけるよう全ての手続きは済ませてくれた(感謝しなければならない…)。
毎月指定の口座にお金は振り込まれるし、家賃の支払いも口座指定にしてくれた。
そのため、俺がすることといえば、最低限の大家さんと隣人(どちらも留守だった…)への挨拶程度だった。
あとは、スーパーそしてショッピングセンターの場所を確認することぐらいだった。
さて、かくいうこの俺も新たな高校で青春生活を送るわけなのだが、なんとも複雑な気分である。
そう、卒業までの期間は1年も切ってるし、受験のことなどを差し引いたとしたら、もっと短くなるだろう。
(残念なことに、俺が受けた高校は親からの勧めもあり、県内有数の進学校だった…)
彼女どころか友達ができればいいほうだし、最悪クラスで孤立しなければいいと思っていた。
あいにく俺は人とは普通に話せるほうだし、自己紹介などで失敗さえしなければ、クラスの気さくな奴が話しかけてくれるだろうと甘い考えを持っていた…。
まあ結論から言えば、俺の心配は杞憂に終わった。
無事に自己紹介を終え、休み時間になった時は何人かの男子生徒と女子生徒からの質問を受けた。
大半の質問がこの変な時期の転入・前の学校のことなどだったが、割と普通に返し、昼休みには話しかけてきた男子のグループと一緒に食事を取ることができた。
みんな俺のことを気遣ってくれたらしく、お弁当を持ってきている奴も学食で食事をとってくれた(いい奴らだ…)。
中でも俺が特に親しくなれたのは、生徒会役員の柿谷満だった。
放課後、引退間近の部活があるという他の奴らと別れを告げて、俺は柿谷と話していた。
「なあ、柿谷聞いてもいいか?」
「ん、なんだ?生徒会まで行くのにまだ時間あるからなんでもいいぞ。むしろ校内を案内できなくて悪いくらいだ。」
「それは別に構わないんだが…。いや、この学校で気をつけることってなんかあるか?」
きょとんとした顔で柿谷は尋ね返してきた。
「質問の意図がつかめないんだが…、なんか罰則とかの話か?」
「まあ、その、気をつけたほうがいい生徒・教師とか、やっちゃいけない行動とかって意味の話なんだが…。」
それでも的を得ない顔をした柿谷にさらに続けた。
「いや、前の学校では厳しい教師や、屋上は立ち入り禁止だったからさ…。」
やっと、納得したような顔をした柿谷はこう答えた。
「ああ、そういうことか。まあ、割とうちの学校はゆるいほうだから屋上には一応いけるよ。」
「それと、生徒はなんとも言えないが、生徒会長は真面目だから気をつけたほうがいいぜ。教師は割と変な人はいるけど、目立って厳しい人はいないな。」
俺は生徒会長という単語が気になった。
「ふーん、なるほど。生徒会長ってそんなに厳しいのか?」
微妙な顔をした柿谷はこう続けた。
「厳しいというよりは生真面目なんだろうな。俺も生徒会役員だからあまり悪く言えないけど…。おっと、悪いそろそろ行かないと。じゃあ、また明日なー。」
「おう、いろいろありがと。じゃあなー。」
柿谷との話を終え、教室に1人取り残された俺はこれからの短い青春を過ごす校内を見て回ろうと考えた。
まあ今更部活に入ることはしないけど、校内を見て回ることで知ることができることもあるからな(まあ、暇なだけだったが…)。
そう思って校内を見て回っていたが、30分もかからないうちに終わってしまった。まあ、マンモス校でない限り、校内を見て回るぐらいそんなものか…。
大してすることもなくなった俺はふと屋上に行こうと思いついた。前の学校では禁止されていたこともあり、さっきの柿谷との会話では割と興味を引いていた。
しかしながら、屋上を禁止する学校もあれば、してない学校もあるというこの違いは一体なんなのだろう。
屋上を禁止するより、屋上の安全面に注意を向けたほうがいいのでは、と考えてしまうものである。
(まあ、純粋に面倒なだけだと思うが…)
さて、屋上への階段を意気揚々と登り、俺は扉へと手をかけた。
さあ、この学校の屋上はどんなものか。いざ、その扉は開かれん。
などと、少し痛いことを思いながら、俺は扉を開いたのだった。
その時はなんの後悔も持っていなかった。むしろ、その後悔の予測ができたのなら、俺はこんな事態にまず陥っていないだろう。
後に柿谷はこう話す。
「今思えば、お前に屋上のことは伏せておくべきだったな。だけどな、いくら情報通の俺といえど、あの時間にあいつがあの場所にいるなんて知るわけないだろ。」
と。
転校した時って、割とドキドキですよねー
一度したことありますけど、小学生の時に丁寧に自己紹介したら、かしこーいといわれ、頭いいキャラつけられて、ひたすら困ってました笑
転校生が来た時は、話しかけてあげてくださいね