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壊れた日常

作者: 麻莉

懐かしい夢を見た



あの子の出てくる、幸せな夢


もう二度と戻れない、あの頃の記憶



どうしてなんだろう

会えなくなって半年もたつというのに


あの子は今、どうしてるんだろう

あの頃みたいに笑って過ごしてるのかな

私にしか見せなかった泣き顔、もう他の人に見せちゃったのかな


あの子の日常は私がいなくても変わらないんだろう


それでも、私の事を思ってほしいというのは

なんて勝手な願望だろうか


もう私の事なんか忘れて、幸福な人生を歩んでいるかもしれないのに


そこまで考えて、ベッドから抜け出した


これ以上考えたら私が壊れてしまう

そんな気がした


そばに落ちている時計を拾って、日時を確認する


アレ?

同じ事を前にもやったっけ?

デジャヴか?

まっどうでもいいかと散らかった部屋を抜け、キッチンに向かう


ガサゴソと冷蔵庫をあさるとパンが出てきた

「パンって冷やす物だっけ?」とつぶやきながら、無造作に口に放り込む

味がしない。味覚まで壊れたのだろうか


そこでそばに落ちているたたまれた紙を見つける

消印を見るとあの子と会えなくなって数日後のものだった


脳が「見てはいけない」と警告する

「見ちゃダメ」「見たくない」「止めて__!」

いくらそう思っても手は止まってくれない


それは大好きな、大好き「だった」あの子の訃報を告げる手紙


少し汚れていて、何度も読まれたのかくしゃくしゃになった紙

所々、私からの水滴でにじんだインク

文字が「あの子は死んだ」と言う

紙がパサリ、と音を立てて落ちる


からっぽの頭

目のうちに数々の記憶がよみがえる


この前も同じ事したよなぁ

その前も、そのずっと前も.....


倒れそうな身体を動かし、ふらふらとベッドまですすむ

力の抜けた体をクッションが支えてくれる


あの子の笑顔

私だけが知っている、大好きなその笑顔


私の頬をひとすじの涙が伝う


それが、私の最後の記憶だった




「んーよく寝たー!」

昔の夢を見た

感情が壊れてしまったのか、何も思わない。思えない。


久しぶりにあの子の笑顔を見たなぁ

会えなくなってもう一年くらいたつだろうか


あの子の事を思う気持ちだけは変わらず、私の中に残っている


今度あの子に手紙を書こうと考えながらベッドから抜け出した


なぜか、また何かが壊れる気がした


そばに落ちている時計を拾って、日時を確認する


そしてそのまま、キッチンに向かった

変な感じで終わってしまいましたね.....


この連鎖は私が死ぬまで続いていくのでしょう



状況がわからなかったら質問して下さい。

誤字、脱字などは教えて下さると嬉しいです♪



P.S.

大好きなあの子が、幸せでありますように

愛を込めて.......

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