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血まみれの婚約者
私が
いけなかったのだ
一目見てから
気になっていた
貴方は
愛した
あの人と
同じ顔をして生きていた
忘れなければいけなかった
求めてはいけなかった
貴方を求めてしまったのが
私の
二度目の
罪だった
愚かな私は
神に笑われ
その手を
また
血に
染め上げた
愛しき人と
家族を失い
貴方までをも失った
近い血を
愛した私は
とうとう神に
見捨てられ
愛しき人を
失った
そして次には
貴方まで
愛する度に血に濡れる手
何度水で洗おうと
何度こすり落とそうと
骨まで染み込んだ血痕は
死んでもこの身に付き纏う
私が愛した人達が
全て消えてしまうなら
私は 何も
愛さない