1 桜と宇宙船 (Aju)
一応R15設定にしてあります。
作品に含まれる要素——は未選択です。
だって、何が来るかわかんないんだもん。。
第1走者:Aju
満開の桜の下に立つ妻は
もうひとり分生命宿しをり
桜の樹の下には屍体が埋まっている——。
そんな言葉がどこかにあった。
たしかに。あの豪華な花の下、暗い地中の根の国には、そのようなものがあるのかもしれない‥‥と、ふと思わせる。
その写真を撮った夫は、その一節を知っていたのかどうか。
公園の1本だけのソメイヨシノの下で、大きなおなかのその髪の長い女性は幸せそうな微笑みを浮かべていた。
知っていてあえてその写真を撮ったのだとしたら、その夫は生命についてあるいは深い洞察を持っていたのかもしれない。
誰のものかわからないその1枚の写真を眺めながら、そんな取り止めもないことをタクマは思っていた。
宇宙船は漆黒の空間を進んでいる。
進んでいる——というのは正確ではないかもしれない。
慣性航行をしている宇宙船は、見方によっては止まっていると言ってもいいのだ。
漆黒の空間に散りばめられた星々のそれぞれの持つ座標に対して、宇宙船の座標が定速で移動している——という状態である。
いや、宇宙船に対して星々が移動していると言っても間違いではない。
加速度がない限り、速度は相対的なものでしかないのだから。
実際、加速度のある——即ち回転して0.8Gの重力を生み出している居住区以外にいると、人の目には動かないように見える星々と無重力の中で、タクマはこの船が永遠に漆黒の空間に止まっているような錯覚にさえ陥るのだった。
無数の生命の遺伝情報と、人類の文化のさまざまな断片——重要度に差異をつけずかき集められるだけかき集めた——と、そして少数の技術者。
それらだけを載せて、あてもなく宇宙空間をゆく船。
それがこのノアズアーク12号だ。
生命を維持する力を失ったあの星から、それぞれ違う方向へと放たれた宇宙船。
その最後の1隻が、この12号だ。
今はタクマたちの受け持ち期間で、他にココミとクレイの計3人だけがこの船内では起きているエンジニアだ。
その他の乗組員はコールドスリープのカプセルの中で、夢さえ見ない眠りについている。
いや、もう1人。眠らない者がいるか。
AJU(Android Judicious support Unit)=この船のサポートAI だ。
何かがあった時に最適の対処法を示してくれる心強い味方ではあるが、人間の退屈を紛らわす役には立たない。
せいぜいが、どこかで見たような物語を紡ぎ出すくらいのことだ。
ひたすら退屈と戦う毎日(それでさえ時計が刻む数字でしかない)をどう過ごすか、その工夫にばかり頭を使いながら、自動メンテナンスを行って航行を続ける宇宙船に異常がないか、何らかの新しい探査情報がないかをチェックし続ける。
何も起きない。
その退屈を2年間3人でやり過ごせば、コールドスリープ中の他のメンバーと入れ替わることができる。
もっとも‥‥。
本人的には眠った途端次のシフトに起こされるわけで、休んだという気はしない。
その繰り返しだ。
「セックスでもする?」
ランニングを終えてシャワーを浴びたココミがダルそうに誘ってきた。
「そうだね。」
正直飽きた——と思いながらも、それ言ったらココミに失礼だと思って、タクマは表情に出ないように気をつけて返す。
その時だった。
一度も鳴ったことのないアラームが船内に響き渡ったのは——。
わけのわからん伏線 (らしきもの)張りまくりました。
さあ。何が起こるでしょうか?
どう続くんでしょうか?
次のランナーは‥‥
しいな ここみ さん。
タイムリミットは7月19日午前10時です。
ヨロシク!
(結局アンカーで全部責任取らされたりしてな。。。)(°_°;)