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始まりの街探索

二人を連れて始まりの街の北側、商業地区にやって来た。

この辺はユルム平原に行くときに通っているので俺もよく知っている。


商業地区と言うだけあってNPCやプレイヤーが露店をやって居たり、武器屋や防具屋、と言ったファンタジーならではの店が並んでいる。

当然、服屋や雑貨屋、不動産などの生活に欠かせない店などがあったりする。


「おぉ!ご主人あそこの露店で美味しそうなものが売ってますよ!」


「主様!服屋!服屋行こ!」


二人は始めて見る物に大興奮だった。


街に来るにあたり、リューズには羽を隠してもらっている。お陰で魔物だと気づいているプレイヤーは居ないみたいだった。

しかし、リューズとイリスが美少女なせいでやたらと視線を感じる。

おまけに俺に殺気らしきものも飛んできている。


どうやら俺の事を知っている奴がいるみたいだ。


「あの野郎」「あんな美少女たちと……」「なんて羨ましい……」


「「「〇ね!!!」」」


違った。



そんな視線を浴びながらリューズが気になっていた、露店へ向かう。


「へい、らっしゃい!」


「ここでは何を売ってるんだ?」


「見て分かる通り串焼きがメインだな!他にもケバブなんかも作ってるぜ!そしてうちの商品は全部魔物肉で出来てるんだぜ!」


「へぇ魔物肉なんだな」


「そうよ!やっぱリアルと違う分味がどうなるか分からなかったがやってみたら、こりゃびっくりめちゃくちゃ美味しく出来上がったぜ!」


「そうか、なら串焼きを6本くれ」


「あいよ、お会計1500マニだぜ!」


お金を払い、串焼きを受け取る。


リューズとイリスに2本ずつ渡し早速かぶりつく


「おお!うまい!」


肉汁がじゅわっっと口に広がり噛むたびに味が口の中に広がる。


「わぁおいしい!」


「美味美味!」


リューズとイリスの二人も満足しているみたいだ。


「店主、これは何の肉なんだ?」


「そいつは始まりの街の南出口から約3キロくらい離れた場所にいる、スタンプボアと言う魔物の肉だな!」


(串焼きなら俺でもある程度マネできるだろうし今度狩りに行ってみるか?)


「おっともし戦いに行くなら気をつけな、あいつは弱い個体でもLv60くらいはあるからな」


「そんなに強いのか!?」


驚いた、Lv60と言えば上級職のパーティで挑むような相手である。そんな肉を露店で適当にしかも一本250マニと言う安値で売っていることに……


「そんな相手の肉をこんなに安く売って赤字にならないのか?」


「あぁそこら辺は大丈夫だ!俺が狩って売っているからな!仕入れなどの点は一切問題ない!」


Lv60を狩れる奴が店主なんてやるなよ……


っと思いはしたが正直生き方なんて人それぞれだ俺が何か言う事はない。


「そうか……店主強いんだな」


「おう!なかなか強い方だと思うぞ!」


「そうか、もしよかったら名前を教えてくれ!」


「俺の名前か!俺はアランだ!よろしくな」


「そうか、アランか……ん?アラン?」


あれ?なんか聞き覚えがあるな……


「あんたは何て名前なんだ?」


「俺は……っアルバスだ!」


「そうか、アルバスっていうんだな!よろしくな!あ、言い忘れていたが俺がこの店やってんのは趣味みたいなもんだからな!ときどきしか店開いてないぞ」


「そうか、残念だもしまた見かけたら寄らせてもらうよ」


「あいよ、またのご来店待ってるぜ!」


そういってアランの露店から離れる。


「ご主人焦ってましたがどうしました?」


「ん、偽名名乗るのは元から予定していたし、何か問題があった?」


「あぁとんでもない問題だよ……」


思い出した。


「アランあいつは超級職【竜騎士】のアランだ!」


「ご主人が警戒してる相手の一人という事ですか!?」


「良くばれなかった」


「ほんとにな、あまりの大物の登場で焦っちまったよ」


超級職が露店なんかするなよ……なんかのどっきりかよ


「そんな強そうに見えませんでしたが?」


「ん、私より弱い」


「そりゃお前らからすればそんなに見えるかもしれんが、あれでもプレイヤーの中なら上位50名以内に入ってる強者だからな?」


二人してへぇみたいな反応をしてあんまり興味がないみたいだった。アラン不憫


とりあえず、アランの事は置いて、イリスが行きたがっていた服屋に向かう。


店に入るなり


「主様、これどう?」


「かわいいと思うぞ!」


「これは?」


「うん、似合ってる」


イリスが高速で着替えて俺に見せてくる。


イリスは感情が割と読めないことが多いが興奮しているときは違うみたいだ、俺が感想を言う度に嬉しそうにしている。

だが一つ言わせてくれ……着た服全部カゴに入れないでくれ……一体何着買う気だよ……


「あぁイリス全部買うのか?」


「主様がかわいいって言ってくれた服!主様の為に着る!!」


うーん、かわいい


全部買おう


「ご主人、私は似合ってますか?」


リューズがそう言ってきた来たのはメイド服だった


「うん、すごくいい!」


リューズメイド服はすごく似合っていた。勢いで


「ずっとこの服を着てください!」


なんて言ってしまうくらいには……リューズはめちゃくちゃ戸惑っていたが……


二人の服が買い終わり


「イリス買いすぎです、ご主人がやさしいからと言って甘えすぎです!」


「ん、リューズも結局買ってもらった、五十歩百歩」


「まぁマニについては気にすんな、元々気分転換できただけだし、お前たちが暇そうだったからな、満足してもらえてよかったよ」


商業地区を後にし、西の農業地区、東の職人地区、南の冒険者地区に向かったが二人の気を引くようなものは無かった。


俺は冒険者地区が割と面白かったが二人からすればそうではなかったらしい、冒険者地区とは冒険者ギルドがある場所であり、ここで街の住民からの依頼を受けたりできるみたいだった。


ファンタジー定番の場所を見た時は謎の高鳴りを感じた。まぁ俺が使う事は無いと思う、気分が向けば冒険者登録するかもしれないが、今はそんな事をしているほど時間があるわけでもないしな。


一通り見て回り満足したので帰ることにした。まだやることもあるしな


じゃあ


「次はリアルで二日後……”戦争の日”にな」


そう呟き始まりの街を後にした。




はい、店主はアランでした!いや超級職が何やってんだ!?

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