43. 駄菓子
僕たちはスイーツがドロップすることで有名になった、ダンジョン・サラ に来ていた。
そして様子見もかねて、3階層より攻略を進めている。
またもや、ビシバシとスライムを片付けていると、さっきのチューブ入りゼリーとは違う物がドロップした。
おお、これも懐かしいな。
グミキャンディである。小さいグミが5コ、透明ビニールの中に入っている。
色もカラフルで、イチゴ味やグレープ味など5種類。星やハートの形も可愛らしいのだ。
しかし、こんな物 いったい誰が伝えた……。
ああ、アイツか。向うと、こっちで手広く商売してたからなぁ。
まったく、何を伝えてんだか。
それにしても、見事に再現してあるなよな~。材料は何を使っているのだろう。
……いや、知らない方が幸せってこともあるよな。
美味しく食べることができれば、それで良いじゃないか。
すると、クロナが寄ってきて、
「カルロ様、こんなものが出ましたけど」
「うん、よく見せて」
これは……そう、モ○ッコヨーグルト。――3個入り。
ご丁寧に木のヘラみたいなスプーンまでついている。
まあ、ないと食べるのに困るがな。
「食ってみるか?」
「えっ、食べものなのですか!?」
クロナはモ○ッコヨーグルト3個をペロリと食べてしまい、カップに残ったクリームを指ですくい取っていた。
その光景に懐かしさがこみ上げてきて、自然と笑みがこぼれる。
「クロナ、またドロップするだろう。カラはその辺に置いておきな。サラが再利用するだろうから」
「はい! そうです。次です、次行きましょー」
「あ、おいおい。すげーな駄菓子パワー」
それからは、まさに駄菓子のオンパレードだ。
”うまか棒” が出たときには、おいおい甘くない物も出るのかと思いもしたが、これがいい塩梅なのだ。
言葉通りに……。この塩分摂取で、ことさらに甘いものが強化されていく感じになる。
なるほど、良くできてやがる。
その後も、よっちゃん、チョコケーキ、きびだんご などがドロップしていった。
中でも、ビックカツ、ラブックサンダー、マーブルメガネ はなかなかのでき、これら3種は大当たり判定でいいだろう。
すると、またクロナが僕に近寄って来た。手にはグリーンの半透明のプラ容器、カラカラと音をさせながら持ってくる。
もう、お分かりだろう。―― ”ラムネ” だ。
しかし、サラのやつ良く作ったよな~。ディテールもそっくりである
もちろん、大当たり判定! その後も チョコパット、キャベシ太郎、ひとくちカルパス などがドロップしていくのだ。
これはいかん! マジで楽しくなってきた。
多分だが、他のダンジョンと比べてもモンスターのエンカウントが多いと思う。
ホントに良く考えているよなぁ。――関心しまくりだ。
昼時になったので攻略を一時ストップ。シロにお願いしてジミー達を迎えに行ってもらった。
そして、みんなで温泉施設に転移したのだが、
――ひしっ!
エマちゃんである。”追っかけ” みたいに出待ちをしていたようだ。
まあ、バレバレだわなー。アンの所のマニラさんも居るし……。
ご機嫌なエマちゃんは昼食の間 ずっと僕の膝の上だ。
一見、微笑ましそうに聞こえるだろうが、僕の身体は11歳。食事がすごく食べずらかった。
そして、食後のデザート代わりに チョコハッド などの駄菓子を食べているのだ。
これは抜け出せないよなぁ。どうしようか考えていると、
「カルロ、今日はお休みよねー。エマのことお願いね」
「か、母様……。エレノア母様?」
素知らぬ顔で玄関へと向かうエレノア母様。
はぁ~、仕方ない。連れていくしかないのかー。
「ねぇ、まさか妹連れて行く気じゃないわよね?」
「いや、置いていく訳にはいかないだろう」
「あなたねー。妹いくつよ」
「エマは6歳だな」
「あのねぇ、河原に遊びに行くわけじゃないのよ」
「大丈夫だよ。エマはスライム狩りは得意なんだよなー」
「うん、スライムやっつけるの!」
「…………」
「いやいや本当だって。エマはLv.3だからまったく問題ないよ」
結局、なし崩し的にエマちゃんの同行を認めてもらった。
そして、再び ダンジョン・サラ の3階層に戻ってきた。
エマにも、子供用のローブと手袋を付けさせ 一番小さな短槍を持たせている。
そこにシロを呼び、その背にエマをのせた。
エマのレベルは上がっているし、シロに騎乗させても大丈夫だろう。
よし、行こう。攻略再開である。
すると不思議なことに、ポンタにしか興味のなかったアンが、エマと話しながら一緒に行動している。
まあ、今日は相方のダイアナが居ないせいもあるのだろう。
僕はそのまま見守ることにした。
さて、エマも来てることだし、お土産をいっぱい持たせてやろう。
「クロナ、ガンガン行くぞ! ついてこい」
「はい!」
とは、いっても相手はスライムと 頭でっかちコボルトだ。戦闘で時間を取られることはない。
そこで、クロナをドロップ品回収係にして、僕が駆け足でホイホイ狩っていく。
クロナの方も、回収品を入れやすいようにと腕にかけられるよう取っ手の付いた籠を渡している。
そうして夢中で狩りまくった結果、籠がいっぱいになったので今日のところはここまでとした。
みんなに終了の連絡をいれ、集まったところで温泉施設へ転移する。
すると、そこにはすでにメイドのマーヤが待機していた。
僕はマーヤにエマを預けると、シロとジミーに声をかけ暖簾をくぐり男湯へ入って行った。
ゆっくり温泉で疲れを癒し、今日の戦利品を籠に詰めマーヤへ渡しておいた。
夕刻になり、うつらうつらと眠たそうにしているエマを玄関で見送り、僕たちも学園に引き上げていくのであった。
小さいから良い、モ○ッコヨーグルト。でもあるよねーデカイの。あれはたぶんムリポ。駄菓子は思い出すと食べたくなるなー。思い出せる範囲で書いてみたけど、マ○カワオレンジやフ○リックスガム、うめミンツ、まだあるよね。いい思い出です。そして、次回は少し進んで10階層へ。
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