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砂と泥の違いを理解していますか。
当然、地理か地学で学びますね。1/16mmの差ですね。
ん、72cm。それは平胸盛的なアレだ。ぶっ飛ばしてやる!!
では、なぜか周りの泥が柔らかくなって、埋もれることができる【砂水泳】で一発。
ちんあなーごーーー。
【空中水泳】を使って、わたしは浮きました。
やっぱり泥に触れるのは、乙女的にね。
汚れを知らない心身を包むのは、深い色の鮫肌。
尾ビレと胸ビレのプリーツは乱さないように、白い胸側は翻さないように、ゆっくりと泳ぐのがここでのたしなみ。
サメミサイルの気分で、洞窟に侵入。
ピチョンピチョンと水滴が落ちる音がする。周りの外壁は湿っていて、水色を基調にグラデーションを帯びている。
見る分にはいい。けれど、沼地の匂いって、意外と、いやいや意外とではでないか、匂いは最悪です。水泳中は、全然感じなかったけど。感じてたら、わたしは、このサメ装備を、沼地に放り投げて。アイルービーバックさせない。
「うーん、いそうにないなぁ」
物理現象を無視してプカプカ浮かんでいるわたし。洞窟の狭い通路も通れそうだけど、鉢合わせて、バトルになると負けそうだからやめとこう。広い洞窟の広場は、あと3ヶ所近くにある。
「このあたり冒険者とかいないなぁ」
やっぱり美味しくない場所なのかな。砂漠の方がチラホラいたよ。こんな沼地、もう放置でいいのでは。古城のバベルにずっと居座って、防衛戦でいいのに。
わたしは、第一洞窟を去った。することがない。この沼地、人間的に、何のメリットがあるのだろうか。まぁ、人間はどこにでも住める環境適応型生物だけど。昔は穴居住居で人間洞窟で住んでいたのは有名だけど。
ラスコーの洞窟壁画みたいに、わたしも、ここにアート作品でも残しておこうかな。あんまりにも、この世界から出られないようだったら。そして、1000年後にゲームをプレイした人間は気づくのだ。
何にだろう?
鳥籠の中に囚われていた屈辱に、とか。水槽であってほしいね。
1000年後までサーバーあるのかな。
そして二個目の洞窟へ。
向かう途中で、カエル型のモンスター。ピンクケロッグを倒しました。二度と見たくない自然の色じゃない攻撃色でした。ジャイアントじゃなくてよかった。
あんまりモンスターいないんだよね。なんかミニリュウよりも醜悪なワイバーンがチラホラ飛んでるけど、襲ってこないし。
洞窟に入る前に、ドリルで削るようなガガガガガガッという音が響いてきた。超うるさい。耳がやられそうです。
誰かが掘削作業でもしているのかな。沼地でしか取れない鉱石とかあるのかな。冒険者ならピッケルを使いたまえ。
わたしはウンザリしながら、洞窟の奥に向かった。
ヘビがいました。
スプリングみたいに尻尾を螺旋にして回転させて、洞窟の壁を破壊しながら、砕けた岩をバクバクしてます。
ジャバスクリュースネークって、そんな生態でしたか。そうですか。もっとシェーラちゃんに問い詰めていたらよかったです。
こちらを見つめ、大きな口をガバッと開けました。
来るッ。
そう判断して、わたしはとっさに右に避けました。
ズガァーンと、わたしの隣の壁に牙がささっていました。
尻尾をバネにみたいに使って、ビヨンと飛んできたようです。
うん、早すぎワロタ。
これは無理。
一人で倒す相手なのかな、これ。シェーラちゃん、難易度の適正が間違ってるよ。
【砂水泳】は、無理そうだ。さすがに岩盤浴は無理と。
逃げられないよ。
次回 サメ死す
装備【メガロドン】 レベル39
オリジナル装備。サメの形をかたどった着ぐるみの一式装備。可愛い、凶悪に可愛い。つぶらな瞳がチャームポイント。
スキル
【サメハダ】【破砕の牙】【威圧】【スイマー】【飢え】【嗅覚鋭敏】【血の忘我】【鈍足】【加速(水中)】【ブレーキ不可(水中)】【夜目】【電流感知】【快眠】【ハンドパペット・シャーク君(両手)】【サメさんポーチ】【メガロドン(水中)】【潜水】【空中水泳】
【砂水泳】【砂呼吸】【加速(砂中)】【嗅覚遮断(砂中)】【耐寒】【吸収】【年齢停止】
アクセサリー スロット 1
称号 《サメを愛する者》《少女の味方》《狼を従えし者》《巨亀を倒した者》《アーマーの捕食者》《合法ロリにストーカーされし者》




