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サメさんは、東へ向かう


 どうも、献血をしたことないサメです。

 献血って、400mlも血を吸われるわけで、まあ、オタクとしては、アニメコラボとかあるから行きたくなるけど、血が怖い。そして、体重的にも、ちょっとーー。

 注射?あんなものは、ちょっとしたワクチン摂取と一緒ですよ。

 そういえば、どうしてアニメとコラボするか調べたら、条件を満たしやすいからだと。なんの条件かは言わない。バレンタインデーがゼロの人に共通しそうな何かです。




 サメさんは、血を吸われて、フラフラしていたので、お肉を大量にモリモリと食べました。まあ、血って復活するのに、数週間かかる成分もあるし。だいたいは、2ー3日で元どおり。早いのは、3-4時間で元どおり。

 ゲーム内だから実際に、血がなくなったわけではないけど、スタミナ設定でもあるのか、ひどい倦怠感です。

 ああ、倦怠感。

 このまま布団で休憩です。

 あの装備考えたやつ、ぶっ飛ばしてやる。

 ということで寝る。

 このゲーム、現実に寄せすぎです。脳に負担かからないよね。安全だよね。15歳でもやっていいんだよね。





 サメは、ワンピースを着て、起き上がる。ええ、必要がなければ、着ませんよ。まあ、着脱が簡単なのはゲームのいいところ。特に危険もないし、村にいる間は、ワンピースの少女でいたい。


「あ、サメのーー」

「サメーー」

「この前のサメ」


 おかしい。わたしは、健全な少女の肉体をお披露目しているのに、なんで、そうなっているんだ。というか、ワンピース一枚って若干恥ずかしい。まあ、全年齢版の肉体に下着は、必要じゃないけど。胸も小さいから。


 はてさて、でも、どうしようか。

 変態ヴァンパイア装備は、この村の家宝として、わたしはやっぱりサメで行くしかないのか。

 そういえば、ウルフを足に使おうと思っていたんだった。

 ついでに、ウルフたちが、この村を襲わないように確約できないかな。話が通じる狼だといいんだけど。賢い犬は大好きだよ。まあ、犬か猫かと言われたら、猫派だけどね。


 とりあえず、シャークと、いつぞやの叫び声を繰り返してみた。

 なにも起こらなかった。

 まあ、ちゃんとサメ装備メガロドンを着用しろということですね。

 嫌です。

 だって、じゃないと乗れないし。

 ワンピースで乗って、食われたくない。

 さすがに食べられてログアウトはごめん。


 よちよちとペンギンの如く、歩いていくしかないのです。

 ああ、陸上のサメ、大地の広さを知る。されど空の青さに海を見る。

 わたしもホップステップジャンプで移動したーい。


 とにかく、もうこの村に用はない。

 このまま、ここにいれば、ウルフが攻めてきた理由として、大型の魔物が侵攻してきているというベタなストーリーに巻き込まれかねない。わたしは、そんなイベントを求めていない。

 逃げるが勝ちです。旅人ですから。


 東、東に面舵いっぱいーーーーーーーい!!!!



「た、大変だ!!ベヒモスがっ!」


 はーい、聞こえなーい。

 そんなの騎士とマジックでなんとかしなさい。

 わたしは日本人なので旧約聖書の怪物なんて知りません。ダイダラボッチでも持ってきなさい。

 三十六計逃げるに如かず、です。

 だいたい、そんな怪物は、序盤の敵ではないのです。特攻隊精神は、もう時代遅れですよ。命あっての物種。

 

「ベヒモスが、東の都市に向かっている」


 あれー、この村は素通りのようです。

 いや、そうだよね。だって、集落だし。なーんもないし。

 ベヒモスさん、ベヒモスさん、お背中に乗ってもいいですか?



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