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第四十三話 守りたい、この笑顔。でした

美味しい話には裏があるのです。

「へへっ、お邪魔しまーす!」

「このお宅はブーツを脱いで上がるんですの?」

「おじゃましますー。」


その後用事のあるテンペストを送り出し、ハルさんが起きるのを待ってからツバサ達を我が家に招待したのだった。

案の定テンションが物凄いツバサに反してブロッシア姉妹は割と普通?


「やっぱ普通家にはテレビがあるもんだよな!へへへ、今はどんな芸人が人気あるんだろ♪」

「いきなり水晶見る人がありますか!」

「だって懐かしいんだもん。おっほら新しいアイドル出てる!」

「歌い手ですの?あら随分可愛らしい⋯。」

「ツバサ、この世界にもテレビあるの?」

「んあ?」


女勇者は既にくつろいでいる!


「ないぞ?ただ、水晶や噴水に受信装置みたいの付いてて⋯映写機のないプロジェクションマッピングみたいな??」

「おー、うちにあったのもそんな感じ!でも基本つまんないんだぞ!教育番組ばっかで。」

「たまに歌番組やってるけどな!」


ツバサとアクセは基本ウマが合うらしい、口調も似てるし。


「ただ、おうちに放送水晶があるのはお金持ちの家だけですわよ?」

「そうそう、ツバサんちはお金持ち。」

「⋯この世界の裕福ってのが分からなかったんだもん、てゆか毎日のように来てたろハルたち。」

「仲良しか。」

「仲良し結構じゃないですか、私も修道院の中庭でみんなとよく見てましたよ。」


と、モスタが人数分のグラスと飲み物を持ってくる、すっかりママみたいなポジション⋯。


「お母さん!」

「アクセみたいな大きな子供はいません!」

「じゃあツバサ、なに食べたい?何でもいいぞ!」

「待ってましたぁ!じゃあじゃあ!ピザとステーキ!あと白いご飯!」

「了解、さあカモン!」

「おおー!⋯え、スマホ使えんの??」


そしてテーブル上に⋯なんかつい最近も同じようなことあったので簡略。


「すげぇすげぇ!ご馳走だ!頂きます!」


「ごちそうさま!!」

「女とか男とかの前にお行儀よく食べなさいなスカタン!!」

「いってぇ!!」


こっちはこっちで幼馴染ってより姉と弟だな⋯。


「ずっと船旅で魚か干し肉か黒パンしか食えなかったんだからいいじゃん⋯。」

「貴女はこの世界の船旅を知らないからでしょうけどあれは航海旅行と言っても差し支えない品質でしたのよ?あれは商人の船で私達はお客様として乗ってきたんだからね?魚にしたって貴女が『焼き魚が食べたい』って捕まえてきた魚がたまたま美味しくなかっただけでしょうに!」

「ごはんおいしかったよ?」

「ええ、私たちには充分すぎるお料理だったわ、ナツ。」

「まるでお嬢様のお忍び旅行みたい⋯」


☆☆☆☆☆


「サーモ、どう思う?」

「わらわの意見も主様と同じよ、きな臭くてむせる程じゃ。よもやその魔族の生まれ変わりの少女は謀殺されんとしておるのでは?」

「勇者ともてはやされてるとはいえ女の子がたった三人で別の大陸に送られてるのはおかしいよ⋯。しかも聞く限りじゃいきなり勇者だの言われ始めたのは覚醒して変な言動を繰り返すようになってからだろ?良家のお嬢様が大きくなって今や十六だ、お転婆お嬢様の冒険旅行中に不慮の事故で帰らぬ人に、なんて狙ってる連中がいそうだよな?」


だいたい魔王を倒すなんて考えたら⋯おいでなすったな。

俺は限界範囲まで探査を使い周囲を警戒してみると⋯家の中は青い点のみ、外には無数の赤い点が家を取り囲んでいた。

女の子三人の命を狙うのに何人使ってるんだか⋯じゃあ、イタクァ大陸の魔王の力でも見てビビってもらいますか⋯。


「主様悪い顔しておるのじゃ⋯。」


そのうちテンペストも帰ってきたので⋯作戦開始だ♡

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