第三十六話 再びバーゼの街でした
読者諸兄には納得いかないかもですが全ての人型モンスターを亜人種認定しちゃうとキリないので('ω'`)スンマセン
ギルドへの報告の後、まずシバとベルチェと別れた。特にシバは勝手知ったる自分の家よりも我が家が相当お気に召したらしく、嫁いででもあの家に住みたいと言うほどだった⋯俺じゃなく家に惚れるとは新しいなオイ。
ベルチェはベルチェで魔道具⋯家電に興味津々なようで。曰く「魔力を一切使わずに動く家具なんてまるで夢のようでしたわ、しかもダイモンちゃんの家でないと使えないなんて⋯わたくし魔道具職人の血筋としてはあのカデンを超える逸品を作って見せます!」と息巻いていた。二人ともこれからもちょくちょく⋯いや、頻繁に来そうだ。
それからクラちゃんを牧場から近い宿舎まで送ってったら⋯。
「なんだこれ。」
宿屋のようなホルスタウロス寮。
そこには屋上から下げられた【クラーシタちゃん、寿♡退社おめでとう!!】と書かれた巨大な横断幕が風になびいていた⋯。
「やだもうみんなったら⋯気が早いんだからモウ///」
本人感涙。俺は軽く引いていた。
「おや、ご両人じゃないの!」
「ハラミさん!」
駆け寄って抱き合う二人。ん?なんで俺に向かってハラミさん両手広げてるの?俺はいいっすよ?
「ボク達ホルスタウロスが再開を喜ぶ時は抱き合いっ子ですよ?さあさあ。」
「さあさあ、おいで♡」
とクラちゃんに押されてハラミさんと豪快なハグ⋯
ふよよよよよん
ハラミさんは背が高いので正面から抱き合うとどうしても顔が胸に埋まって⋯息できない(とてもいい笑顔)。
「わらわとて魔力さえ吸えばボンキュッボンになるんじゃがのう⋯。」
現状の胸をさするサーモ。
「ああ、そう言えばどうしたんだい?結婚の報告かい?」
「い、いえそれはまだ⋯でもゆくゆくは///で、ですね、お荷物取りに来たのとハラミさんやみんなに今までありがとうございましたと言いたくって⋯!」
「んなこたァホントの報告の時でいいんだよ!⋯幸せになんな。」
「お母⋯ハラミさん!!」
気持ちはわかる。
ハラミさん見た目若い割りに包容力や母性が強いからそう呼びたくもなるよね。
それにしても⋯なんか外堀から埋められていってる気がするのは俺だけだろうか。
「幸せになりましょ、ダーリン♡」
「めおととはいいものじゃのう。」
まだ夫婦じゃねぇよ⋯。
そうしていろいろ準備があるとの事でその場でクラーシタとも別れ、ギルドの方へ戻っていく。
「クフフ、英雄色を好むとはいうがこれだけ亜人種ばかり侍らすのもやはり主様の趣味とスキルあってのものかのう?」
「⋯俺からナンパしたりしたことは無いんだけどな?!ところでこんな堂々とバーゼの街歩いてていいのか?」
「なぜじゃ?」
「いや、お前さんざん冒険者にイタズラしたっぽいから。もしかしたら恨んでる奴もいるんじゃないか?」
「ああ、塔の魔女か。アレわらわじゃないぞ?シバだったか?デュラハンが言っておったろ、アルラウネって。」
アルラウネ
大きな花の中から女性の身体が生えた魔物。蠱惑的な姿と声で冒険者を誘い魔力を根こそぎ奪ってしまうらしい。
魔物と定義されているのはこの世界のアルラウネは亜人種と違い、明確に人類をエサとして見ており意思の疎通は不可能なことから。
「わらわが眠っているあいだに塔を荒らす者を排除しわらわの部屋を守るよう命令しておいたのじゃが所詮魔物、自由に空中を動くよう改良しておいたのが仇になったようじゃな。」
「なるほど、空を飛んでくるアルラウネなら魔女扱いもされるよな。」
「ふむ、一旦部屋に戻り余計なことをせぬよう釘を指しておこうかの。主様も見に来るか?」
「うん、少し興味湧いてきた。」
「バーゼの街中ならフェアリーサークルが使えるのぅ、ではさっさと戻るぞ。」
そうして俺たちはキノコのワープポータルでサーモの部屋に戻ることに。




