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第二十七話 それはそれは便利な道具でした

説明やら長めかも知れません、ご注意を。

「ハイ、みなさん準備できましたか?ギルドによる徹底管理がなされた非常に稀なダンジョンとはいえ、腐ってもダンジョンですので気を抜かないように行きましょう!さあ出発です!!」

「「「「「「「「「「おおおおお!!!」」」」」」」」」」

「エリーちゃんかわいい!」


誰だ最後のやつ。

ダンジョンへのアタックは普通に俺たちだけだと思ってたが同時に行く冒険者のパーティも何組かいて、はいご覧通りの高校の教室レベルの人数でございます。


「あ、ダイモンさんごめんねー。アトラクション扱いされてる割にここら辺で唯一のダンジョンだから挑戦する人数多くなっちゃったりするのよ。」


この世界のダンジョンは大きくわけて二種類。

一つは天然の洞窟や大昔に建立された古城などに魔物が住み着いたタイプ。

大昔の罠などがそのままの可能性もあるがそこまで難易度は高くはない。

こちらは残された武器や宝などが残っている可能性は少ないため人気は低い。

もう一つがこれからアタックする予定のダンジョンコアと呼ばれる大きな魔石の発生によりダンジョンとなってしまったタイプ。

この場合ダンジョンは生ける超大型の魔物となり、ダンジョン自体が移動することは無いものの挑戦してくる冒険者などから魔力を喰らうためにアイテムや魔物を体内に生み出し、魔物やトラップにやられた人間から魔力を奪ってしまう。

魔力枯渇になれば死にこそしないが全く動けなくなるので肉食獣のはびこる迷宮でそんな事になれば命取りになる。

ダンジョンコアは壊してしまえば良質の魔石が大量に手に入る代わりに迷宮という魔物は死んでしまうためアイテムの発生が無くなってしまうのを防ぐため余程でない限りは壊さないのが暗黙のルールだそうだ。

余程というのは大量発生(アウトブレイク)などによりダンジョンから数多の魔物が溢れ出てくるような事態等だ。こうなってしまえば雪崩のように魔物が押し寄せてくるため国規模の討伐隊が組まれて対処されることになる。


【大きな樹の塔】ダンジョンはそういった自体に晒されたことは無いらしい。大昔から魔族がこの塔を訓練の場として作ったからとも調整したからとも言われている。

魔物もそこまで強くなく、だからといって魔物にやられてしまえば悪くて死んでしまうこともある。だがさっきの説明通り腕輪を介したサポートが徹底されているためこのダンジョンで死者が出ることは滅多に無いそうだ。

⋯この世界は蘇生魔法(リザレクション)はOKな世界なんだろうか⋯もしあるなら絶対に修得しないと。


「では皆さんギルド謹製【エルフの蘇生珠(そせいじゅ)】は持ちましたね!?では出発ですー!」

「蘇生あるのかよ!!」

「ありますよ?ダイモンさんたちにもお渡ししてありますし。」

「これの事ですよ、だんな様。」といつの間にか受け取っていたらしいモスタが俺に見せてくる。


【エルフの蘇生珠】説明書。

①危険なクエストの前には必ずピアスまたは首飾りとして身につけてください。

②万一装備者の命が失われた場合、傷を再生した後、生き返ります。一個につき一度限りの蘇生になります。

③ただし、使用したその日はそれ以降戦闘などの激しい運動は避けてください、キズが開く可能性があります。

④極度の多用はお控え下さい。


「最後の一文が気になる⋯。」

「既に死んでいる人を生き返らせたりはできませんが便利ですよー。もし使わなかった場合もそのままお持ち帰りくださーい。売れないですが記念品になりますー。」

「ここじゃないと使えないの?」

「使えますよー、ただし【樹の塔】の外ですとは数人の上級魔法使いが何週間か魔力を貯めないと使えない、地域限定魔道具なので記念品なんです。」


なるほど、使えな⋯あ、俺ならすぐチャージ出来るか。

使えるならいいな、何回でも使えるフェニックスの翼だ、大事にしよう。


「ではでは!塔の入口は数箇所あるので皆さんお好きなところからどうぞ!!」

「「「「「「「「「「わーーーーー!!!」」」」」」」」」」


⋯気圧されて出遅れちまった。


「よーし、俺達も行くぞー!」

「「「「「「おー!」」」」」」

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