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コンフィダントへの行き方


「あの、コンフィダントとは一体何ですか? 懐刀? アシュリー家?」


 ミリィは話を理解しようと、ラルフに尋ねた。すると、ラルフは先程の急な会話を詫びると、噛み砕き説明する。


「君が行きたいと言ったサロンだ。王の懐刀である紋章貴族だけが入れる、特別なサロンだよ。アシュリー家は代々そこの運営をしている門番の家系で、重要な場所は彼らの契約獣が最終的に入場審査する。王宮も、かの有名なオールドマックスもそうだ」


 オールドマックスとは、限られた人間しか入ることができない社交場のことだ。本来なら、そこに行くことにも有名な重鎮たちの紹介が必要だ。その上にもう一度、審査があることをミリィは初めて知った。

 しかし、契約獣がするとはどうやってするのだろう。ミリィの疑問にラルフは即座に答える。


「アシュリー家の契約獣はとても頭が良く、人間の言葉を喋る。他の契約獣も人間の言葉はわかるようだが、意志疎通の手段として私たちの言葉は使わない。だが、彼らは言葉巧みに人間を試す。アシュリー家の人間以外、信頼してないのさ。そのアシュリー家のお願いだから、渋々許可を出すのだけれどね」


 ミリィは言葉を喋る契約獣に驚いた。もし彼らに、クリュスの言葉を通訳してもらえれば、別の解決法が見つかるかもしれない。試してみる価値はある。紋章貴族と知り合うため以外にコンフィダントに行く理由ができる。


「コンフィデントに入るには、どんな条件があるんですか?」


「それは簡単だ。一つは紳士淑女であること、それは礼儀作法の教養と気品を兼ね備えていればいい。もう一つは紋章貴族であること、君はそうだから、この件について悩むことは何一つもない」


「だから私が、もうお知りでしょうけど、一応の礼儀作法をお教えしますね。あの猫はとても気難しいから、注意しなければいけませんの」


 ソフィーは鼻にシワを寄せる。アシュリー家の猫に何かされたのだろうか、ミリィが考えていると、ラルフは声を出して笑う。


「マール家とアシュリー家の縄張りはよく被るから、仲があまり良くないという噂は本当のようだ。君にも猫が必要なようだね、ソフィー」



今までのお話を大幅に変更しました。

もう一度、読み直していただけると嬉しいです。

閲覧ありがとうございます。

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