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6話 テイム候補

 それから数ヶ月。二人は魔法の訓練に明け暮れた。


 魔法を一人前に使えなきゃ異世界旅なんてさせないぞと源だけでなく家族一同。それに学校さんからも忠告をうけた。


 何せ普通に魔物がいるだけでなく盗賊などが普通にいる世界だ。正直それらをぶち殺すには今のままの二人でも赤子の手をひねるように簡単に出来る。


 何せ練習なんてしなくてもこの世界に二人に勝てる敵なんていやしないのだ。だがそれはそれ。これはこれだ。


 異世界物オタクの2人も魔法を万全に使える安心感は旅に必要不可欠だと結論付けた。


 この惑星には貴族もいるそうだ。


 貴族と言えば権力にものをいわせて理不尽なことを要求してくる。無駄に暴力を振るってくる恐れだってある。だって本でそう読んだし!!


 そんなときに、権力や暴力に屈しないように。もっと簡単に言えばぶちギレて無関係の人にまで被害が出たらヤバい。なので魔法の練習を真面目にしているのだ。別に貴族を標的にしているとかでは決してない

 

 本というのは漫画とかラノベとかではなく学校さんの図書館に実際にそう書いてあったのだ。


 この惑星へと来たとき。図書館の一部が変わった。この惑星。名前はガルミアという星だそう。図書館にガルミア関係の本が並んでいた。


 そのなかに『ガルミアの歴史』『ガルミアの旅の仕方』という本に書いてあったのだ!


 魔物や人と命の取り合いが頻繁に起こりますよー的な感じのことが!勿論良いことも書いていた。まともな王族や貴族もいる国のこととか。獣人さんがいるとか。モフモフの可愛い魔物図鑑とかも置いてあった。


 楓は重度のモフラーなので隅から隅まで読み漁っていた。その時の楓のニヤケ顔とギンギンの目がホラーすぎてヤバかったです‥‥‥。


 まぁそんなわけでぶちギレても魔法が暴発しないように練習中ってことだ!それに今いる島のことも調べたかったし丁度良かった。

 

 俺たちが実際に探索したりもしたいけど、基本は探索部隊に任せている。それがこいつらだ!!


【魔動探索自動部隊マッピングエース10台セット】

『自動で探索とマッピング機能を使い地図や勢力図を書いてくれる便利飛行ロボット! カメラ機能搭載なのでリアルタイムの映像も楽しめます! 機体透明機能付きなのでバレる心配は必要ありません! 一家に1台どころか10台ほどどうですか? 今ならお値段3万9800円』


 これをネットショッピングしてた時にたまたま見つけたときはすぐさま購入したね!


 そしたら校舎の運動場が飛行場になっちゃうし五階の一部が勝手にモニター室になっちゃって学校さんに許してもらうのに時間かかったけど‥‥‥。


 でもどっちみち必要だったと思うんだよ。自分たちで探索とマッピングなんてしてたら何年かかることか‥‥‥。考えたくもない。


 その成果もちゃくちゃくと進んでいる。この島の大体の大きさ。それに魔物の生息地なんかは多分そろそろ完成すると思う。


 強そうな魔物や怖そうな魔物に便利そうな魔物。勿論人型。獣型。それらの大型から小型まで殆ど網羅出来てる。この島はテイム相手に困らなさそうでいい!


 今、俺が悩んでるのは人型か獣型のどっちをテイムしようか。すでに数週間は悩んでいる!

 

 別に2種類ともテイムしてもいいとは思うけど獣型はお世話出来るか心配。それに比べ人型はお世話はある程度必要だろうけどずっと目を離さないでいても大丈夫な感じ。


 食事はどっちとも俺たちと同じ物で大丈夫っぽいんだけど‥‥‥うーん悩ましい。


 ん? 楓? 楓はすでにテイム候補決めてるよ。はい。そうです。大型のモフモフ獣型魔物です。


 ゴールデンでレトリバーな犬をそのまま何倍にも大きくしたようなモフモフ代表みたいな魔物がいたんだよ。それをリアルタイム映像で見付けた時は、もうヤバかった!


 黄色い声援あげそのままテイムしに行きそうだったけど何とか止めたよ。数回投げ飛ばされたけどね。ははっ!


 どうやら群れないタイプの獣型みたいだった。多分、今もモニター室で楓はその犬?をモニタリングしてると思う。


 見付けた日から魔法の練習が終わったあとはモニタリングするのが日課みたいになってるしね。


 しかも俺の母さんも巴さんも一緒にモニタリングしてるはずだと思う!あの3人を押さえつけるのが、なかなか大変なんだよなぁ‥‥‥。


「いつテイムいくの!? 今日!? 今日はダメなの!?」って楓にグイグイ来られると、ついつい良いよって言いそうになる。


 でもまだ魔法の制御が完璧とは言えないからね。モニター越しでアレなら、本物が目の前にいたら‥‥‥ね。


 もし興奮して魔法が暴発でもしたら、絶対に殺しちゃうと思う。そしたら悲しむのは楓だからね。楓もそこはわかってるんだけどモフラーの血がどうしても騒いじゃうらしい。

 

 まぁ地球では俺たち2人とも仕事と学校があってペットは飼いたくても飼えなかったからね。


 やっと学校卒業してペット飼おうかって話をしてたから騒いじゃうのも仕方無いさ。


 あと数日もすれば大体の制御は完璧に出来そうな感じだからそれまで我慢だね。


 で、結局俺はどーすんのって話しに戻るってわけさ。俺は別にモフラーではないけど獣型は可愛いなって思うし格好いいのも好きだ。


 そんな俺が獣型で目をつけてるのが目に傷があるクマの魔物。大きさは俺の腰くらいまでだったけど風格がね。


 親分って言っちゃいたくなるくらいには、格好良かったもんなぁーあのクマさん!正直テイム候補1位なわけさ。


 人型の魔物でテイム候補は意外かもだけどゴブリンなんだよね。なんつーかこの島のゴブリンは想像してたゴブリンとは全然違ってね。


 群れてないし不潔でもない。むしろ知性的な感じなんだよね。けど数がなぁ‥‥‥黒い肌だからブラックゴブリンって呼んでるんだけど5匹いるんだよねぇ‥‥‥。家族だなアレは!


 身体の大きさ的に両親と子供たちって感じだと思う。一番小さいのは学校さんと同じ大きさで正直メチャクチャ可愛いんだよ。


 一生懸命、親と歳が上っぽい子供2人についていってる様子がたまらんです!


 ‥‥‥よし。決めた。クマさんもブラックゴブリンたちもテイムしよう! 世話? んなもん、メチャクチャ可愛がってやりますよ!


 よーし、そうと決まれば楓に報告しに


「か、海!大変だよ!ブラックゴブリンたちが襲われそうになってる! 急いで助けにいかなきゃ誰か死んじゃうかもしれないわ!」


 な、なんだってぇー!?

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