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許されるもの

コハク 「そっち行ってもいい?」


そう言いながらコハクは私の隣に座る


先程の圧がある時と違いいつものコハクだ


私 「ごめん、怖かった」


コハク 「まぁ、アンナに手を出したかと思ってちょっとね?」


コハクはポリポリと頭を搔く


コハク 「まぁ、アンナの話では無罪っぽいし良かったよ」


私 「いや、手を出したとて負けるでしょ」


コハク 「確かにね」


やっと息を整え終わる


コハク 「アンナと何を話したの?」


私 「えーと」


アンナと話していたこと


見た夢の話


アンナとコハクの過去


それをひっくるめて受け入れる話


コハク「なるほどねぇ」


私 「まぁ、さっきアンナにも言ったけど別に私も同じようなものだしここに居てもいいっていうかいてくれれば助かるなーと」


コハク 「お兄さん」


私 「ん?」


コハク「確かにお兄さんはずるいよ?」


コハクはニヤニヤとこちらを見る


私 「そのずるいっていうの未だに分からないんだけど」


コハク 「分からないならそれはそれでいいの」


コハクは私の手を取る


コハク 「私も撫でて?」


私 「いいの?」


コハク 「私がいいって言ったからいいの」


コハクは私の手を頭に持っていく


コハクの頭を撫でる


私 (アンナとコハクって随分髪質違うんだな)


アンナの髪はサラサラしていた


コハクは少しくせっ毛でそれでボサボサしている感じだった


私 (というか本当に私の服着てるし)


さっきはそれどころじゃないから意識がいってなかったが


コハクは私の半袖シャツとジーパンを履いていた


私 「そういえばサイズ合ったんだね」


コハク 「んー、胸元とか少しきついよ?」


ちらりと見る


胸元は膨らみがあって


サイズがキツイからか強調されていた


私 (2人ともスタイルいいよな)


目線をあげる


コハク 「お兄さんもそうだけどやっぱ気になるんだね」


コハクはニヤニヤとこちらを見る


私 「まぁ少し?」


思わず目をそらす


コハク 「でも、サラシ巻いてこれだからさすがに新しい服欲しいかな」


私 「え、買ってってこと?」


コハク 「んー?私たちを飼うんじゃないの?」


私 (金足りるかな)


私 「セール品とかね」


ため息を着く


私 (いつものコハクに戻ってよかった)


コハク 「お兄さん」


私 「ん?」


コハク 「ありがとう」


私 「どういたしまして?」


コハク 「ふふ」


コハクは私に撫でられる


私 (まぁ、2人が無事ならいいか)


最初は2匹のボロボロの猫だった


何となく見殺しにしたくなくて


それで餌をあげた


それだけなのに2人にお礼を言われた


私 (貯金平気だよな)


残高の確認のためにスマホを開く


コハク 「あ、ねぇ」


私 「んー?」


コハク 「はい」


コハクは両手を広げる


私 「え?何?」


コハク 「お兄さん察し悪いとモテないよ?」


コハクはこちらに近づいて抱きついてくる


私 「へっ?」


コハク 「ありがとう本当に」


私 「え?うん」


コハク 「私たちね」


コハクは私に抱きついたまま話す


コハク 「あのまま死んじゃうんじゃないかって思ってたんだ」


コハクの声は優しく


そして淡々と諭すように話す


コハク 「でもお兄さんは私たちを救ってくれた」


私 「うん」


コハク 「それだけじゃなくて最後の望みで着いてきた時用品揃えたり掃除したり私たちのために動いてくれたでしょ?」


私 「まぁ」


私 (さすがに責任が出るしね)


コハク 「それがすごい嬉しかったんだ」


私を抱きしめる力が強くなる


コハク 「だからお兄さんには恩しかない だから恩返ししたいんだよ」


私 「別にいいけれど」


コハク 「ダメ」


私 (そこまで大層なもんじゃないけどな)


コハク 「私たちはお兄さんに救われたから」


私 「なら甘んじて受け入れようかな」


コハク 「うん だいたいお兄さんじゃないと頭撫でたりハグしたりとか絶対許さないよ?」


私 「まぁだよね」


コハク 「あと、お兄さん胸とか見すぎだよ?」


私 「いや、それは」


コハク 「アンナも話したらしいけど目線とかでバレバレだからね?」


コハクは私から離れる


そして困り眉でにやにやとしてこちらを見る


そして再び両手を広げる


コハク 「ん」


私 「えーた、、いいの?」


コハク 「いいよ?」


コハクに近づき優しく抱きしめる


コハク 「あはは お兄さん本当に慣れてないね」


コハクも私を抱きしめ返す


私 「いや、そういった経験全然ないし無理だよ」


コハク 「えー?」


コハクはクスクスと笑う


私 (なんかあったかいな)


これまで誰かに抱きしめられたり


感謝をされることは無かった


少しづつだけどアンナとコハクに気を許してしまう自分がいた


コハク 「何回言っても言い足りないけど私とアンナを救ってくれてありがとうお兄さん」


私 「うん」


アンナ 「え、コハクずるいです」


後ろからアンナの声がする


コハク 「ごめんねお兄さんの初ハグは私が貰ったよ」


挑発するような声で言う


アンナ 「いや、お兄さんと一緒に寝た時に私抱きしめたので」


コハク 「いや、あれは事故みたいなもんでしょ?」


アンナ 「それでもですよ」


アンナは後ろからのしかかってくる


私 「ちょ」


アンナ 「重いとか言ったら叩きますよ」


私 「重くは無いけど!!」


私 (明らかに柔らかいものが!!)


前からはコハクの胸の感触


背中にアンナの胸の感触が伝わる


コハク 「良かったねお兄さんハーレムだよハーレム」


私 「あのね、腰やりそう」


コハクとハグをしてアンナに後ろからのしかかられる


アンナ 「なら仕方ないですね」


アンナが離れる


コハク 「私まだしてるねー」


コハクは私を離さなかった


アンナ 「というかお兄さんはお風呂入ります?」


私 「あー 入ろうかな」


アンナ 「お湯張ってあるのでどうぞ」


コハク 「え、私も一緒に入ろ」


私 「待って、それはさすがにダメ」


私 (キャパオーバー絶対するし)


コハク 「ダメか」


私 「ダメだよ」


スマホを持って風呂場に向かう


カゴを見るとスーツとタオルが入っていた


私 (明らかに足りないよな)


服を脱いで浴室に入る


2人が入ったあとはきちんと整理されていた


私 (アンナもコハクも何気にちゃんとしてるんだよな)


シャンプーを手に取って髪を洗い始める


いつもなら泡立つのに時間がかかるが昨日も洗ったため泡立つのが早かった


私 (というか改めて色々あったし考えないとな)


落ち着いて考える


今大きい問題は2つ


アンナとコハクは猫のつもりだったがこれからは人間として過ごす


つまり今物資が足りなさすぎる


それと大学にいた高校の時のクラスメイト


彼らが同じ大学にいたとはまるで気づかなかった


私 (本当にどうしようか)


シャンプーを流す


私 (とりあえず今は生活基盤を整えるしかないな)


ボディーソープを手に取る


そして体を洗う


私 (とはいえ明日も大学だし帰りに百均とか寄るか)


明日も大学がある


正直行きたくない


私 (ただでさえ行きたくないのにあの3人いるのか)


今日違和感を覚えていた


ずっと恨まれるような


ジロジロと見定めるような


そんな視線を感じていた


私 (厄介だなぁ)


体の泡を洗い流す


そして風呂場にあるスマホを取る


私 (湯を張ったの何年ぶりだろ)


基本シャワーで済ませていた


風呂はサッと終わらせたかった


湯船に浸かる


私 「あーーー」


極楽だった


私 (染みるなぁ)


風呂の蓋にスマホとタオルを置いて1度肩まで浸かる


私 (あー、湯船いいなぁ)


湯船はあんまり張らなかった


面倒だったしシャワーで事足りていた


しかしいざ入ると気持ちが良かった


私 (これは確かに毎日やる人いるわ)


胸の上を出してタオルで腕を拭く


私 (確認しそびれたけど今いくらだっけ)


口座を確認する


7桁後半くらいだった


私 (割とあったな)


あんまり見てなかった


私 (あいつが大企業の役員でよかった)


父は大企業の役員だ


だから家にいることもなかったし


金をぽんぽんと入れてきていた


私 (にしても律儀に毎月入れてるんだな)


ため息を着く


これまでバイトをする必要がなかった


それはあいつのおかげだ


私 (そこだけは感謝しないとな)


それ以外の感謝は無い


私 (これまであんまり使わないでよかった)


これなら生活基盤をある程度整えれる


私 (まぁ、最低限に抑えておくけど)


これまで家具は最低限にしていた


理由は必要ないから


家事をするのも最低限だったし


別にしんだらその時だと考えていた


私 (けどアンナとコハクもいるなら揃えていかなきゃな)


スマホを置く


そして風呂の中に潜る


私 (これからどうなるんだろうか)


そして勢いよく出る


私 「ぷはっ」


私 (どうにかするか)


そして湯船から出る


私 (マジで気持ちよかったな)


浴室から出てタオルで体を拭く


私 (ん?)


肩を見る


薄いが何故か噛み跡が2個あった


私 (なんだこれ)


鏡も使ってよくよく見る


噛まれたあとが2箇所あった


そしてふたつの歯型は違っていた


私 (アンナとコハクか?)


それ以外考えられない


というかアンナとコハクじゃない方が怖い


私 (後で聞くか)


別のブカブカのTシャツとジーパンを着る


私 (さっぱりした)


そして風呂場から出る


私 「ただいまー」


アンナ「おかえ」


アンナはこちらを見たあとにジト目で見る


アンナ 「ドライヤー」


私 「あ」


私 (忘れてた)


踵を返して風呂場に入る


私 (これ毎回忘れそうで怖いな)


タオルもきちんと使ってドライヤーで髪を乾かす


私(あー、でもやっぱ乾くの早いな)


あっという間に乾く


そしてドライヤーを片付ける


アンナ「ご主人」


後ろから抱きつかれる


私 「っわ!!」


アンナ 「ご主人綺麗になりましたね」


私 「え?うん」


私 (びっくりした)


アンナ 「ご飯どうします?」


私 「どうしようかな」


アンナに抱きつかれたままふろ場を出る


そのままアンナは後ろから私を抱きついて移動する


コハク 「新手の連結電車?」


コハクはソファーに座って漫画を読んでいた


漫画から目を離してこちらを見る


アンナ 「一緒に抱きつく?」


コハク 「遠慮しとくわ」


私 「その漫画面白い?」


コハクが呼んでいるのはヒーロー物の漫画だ


前にcmを見てかなり面白くて買っていた


コハク 「かなり」


漫画に目を落としながら答える


アンナ 「え、私も読みたいです」


コハク 「その前にお兄さんとアンナ今日のご飯どうする?」


私 「どうしようかな」


コハク 「せっかくならカップ麺の頻度減らさない?」


私 「あー」


私 (料理か)


正直かなりやりたくない


過去にやったが美味しく作れなかった


それに余った食材が腐る、洗い物が大変など色々な要因が重なってやめていた


アンナ 「それかサラダとかを作るのはどうですか?」


私 「それならアリかな」


アンナ 「ほら作りに行きましょう」


アンナに後ろから押される


コハク 「あ、お兄さん」


私 「ん?」


コハク 「私たちこれからはお兄さんと同じ食事を食べようと思うよ」


私 「まじか」


コハク 「まじまじ」


私 (食費も考えなきゃ)


アンナ 「早く行きますよ」


アンナにさらに強く後ろから押される


私 「わかったから待って、転ぶ」


コハク 「行ってらっしゃいー」


アンナとキッチンに向かう

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