感情の暴露
アンナ 「ご主人少しいいですか?」
アンナに手招きをされる
私 「どうした?」
アンナの近くに寄る
アンナ 「ご主人は私と寝たの嫌じゃなかったですか?」
私 「ごほっ!!」
思わず咳き込む
アンナ 「大丈夫ですか!?」
私 「大丈夫 げほっ」
私 (言い方!!)
思わず動揺した
そしてむせ込んだ
私 「ごほっ」
しばらく咳き込んだあと落ち着く
アンナ 「1回座ってください」
私 「ごめん」
アンナの隣に座る
アンナ 「そんな変なこと言いましたっけ?」
私 「いや、大丈夫」
アンナ 「ならいいですが」
近くにあった水を飲む
私 「というか2人はこれからこの姿で過ごすの?」
アンナ 「そうしようと思います」
私 (猫用品買ったのに)
猫用ベットを見る
あまり使われておらず、新品同様だった
私 「そかそか分かった」
アンナ 「ご主人は猫の姿がいいですか?」
私 「あー」
私 (猫の姿もいいけど人間の姿がいいな)
口に出して言いずらい
アンナは答えを待ってじっとこちらを見つめる
私 「人間の方が良いかな」
アンナ 「ならそうしますね」
アンナはニコッと笑う
私 「なら色々変えないとね」
息を吐く
最初は猫を2匹飼う
そのはずだった
今は2人を迎え入れた
私 (役所の手続きとか色々しなきゃだよな)
ベットに横たわる
アンナ 「やっぱ私たち居ない方がいいですか?」
不安そうにこちらを見つめる
私 「私を救うって言ってくれたのに随分自信ないね」
アンナ 「いや、色々急だったかなって」
私 「まぁ急だったね」
無理やり体を起こす
私 「猫を飼うつもりが2人を迎え入れることになったし」
そういうとアンナは落ち込んだ顔をする
私 「まぁけど後悔はしてないし嫌じゃないよ」
そういうとアンナはこちらを見る
アンナ 「そうですか?」
私 「うん」
アンナの頭を撫でる
私 「まぁ、さっきみたいな急に襲うのは少し困るけど」
アンナ 「これからはあんましませんよ」
私 「あんまか」
アンナはしばらく撫でられる
私 「っと」
アンナの頭から手を離す
私 「さすがに女の人の頭を撫でるのは良くないんだっけ?」
アンナ 「童貞なんですか?」
アンナはクスッと笑う
私 「うっさい」
アンナはベットの上でペタンと女の子座りをする
そして私の手を掴んで頭に持っていく
アンナ 「大人しく私を撫でてくださいご主人」
アンナは上目遣いで言う
私 「わかった」
しばらくアンナの頭を撫でる
アンナは目をつぶって大人しく撫でられる
アンナ 「ご主人多分私やコハクみたいな絶世の美女と話したことすらないでしょう」
私 「まぁないよ?悪い?」
アンナ 「いいえ?」
アンナはクスクスと笑う
私 (自分で絶世の美女とかいうんだな 間違ってはいないけど)
私 「というかなんでアンナは私をご主人って言うの?」
アンナ 「え?だってご主人はご主人様でしょう?」
私 「え、何?奴隷的な?」
アンナ 「ご主人私を奴隷扱いするんですか?」
アンナはジト目でこっちを見る
私 「そういう訳じゃ」
アンナ 「わかってますよ ご主人はそこまで酷い人じゃないです」
アンナの表情が戻る
アンナ 「まぁなんというかメイド的な立ち位置とでも思えばいいです 付き従って守ってご主人のためになれれば」
私 「メイドに襲われたんだけど」
アンナ 「あれはご主人の為を思うのもあるので」
私 (メイドかぁ)
実際に創作物ではよく聞く
しかし現実で聞くことはあまりない
私 「それにメイドが甘えてくるんだね」
アンナ 「ダメですか?」
私 「ダメではないよ」
撫でる
私 「ほっぺ触っていい?」
アンナ 「いいですよ」
むにむにとほっぺをつまむ
私 「柔らかい」
アンナ 「逆に硬いほっぺとかあるんですか?」
私 「ないかも」
しばらくアンナのほっぺをむにむにとする
そして再び頭を撫でる
アンナ 「そういえばさっき一緒に寝た時」
私 「いつの間にか入ってたね」
アンナ 「ご主人を最初は撫でてあやそうとしてたんですよ」
私 「赤ちゃん扱いしてない?」
アンナ 「そんな扱いはしませんよ それでしばらくしたらウトウトして」
私 「それで眠ってたんだ」
アンナ 「ご主人の匂いというかなんか落ち着いてそのまま寝ちゃいましたね」
私 「大学でも寝てたし割と今日寝てたね」
アンナ 「それでもまだ眠いですよ?」
私 「寝る?」
アンナ 「さすがにまだ寝ませんよ」
私 「そかそか」
しばらくアンナを撫でる
アンナは機嫌良さそうに鼻歌を歌っている
私 「そういえばさ」
アンナ 「なんです?」
私 「夢を見たんだ」
アンナ 「ほう?どんな夢ですか?」
私 「あー」
言い淀む
さっき見たのはアンナとコハクが虐待されている夢
私 (しまったな)
今言うべきではなかったかもしれない
私 「えーと ドライブに行く夢」
アンナ 「随分嘘下手ですね」
私 「いやいや本当だよ」
アンナはこちらを訝しんで見ている
どこか圧を感じる
私 「あー あんまりいい夢じゃないよ?2匹にとっても」
アンナ 「なんとなく予想はついてるので」
私 (予想がついてる?)
私 「えーとね」
アンナに話す
2匹が虐待をされている姿
その映像を見たことを
アンナ 「なるほど」
アンナはバツの悪そうな顔をしている
アンナ 「まぁそうですね 私たちは前に人間に虐められましたね」
私 「あんな力があるのに?」
アンナとコハクなら人間に抵抗できるはずだ
私は一切動けなくなっていた
アンナ 「あの時は育ってなかったんですよ」
私 「経験値がなかった的な」
アンナ 「まぁイメージ的にはそんな感じですね」
私 「なるほど」
アンナ 「それで受け入れるしかなかったので」
私 「というかなんでぶっ倒れたの?」
アンナ 「あぁ」
アンナは言葉を止める
そして下を向く
私 「あ、言いずらかったら言わなくてもいいよ?」
私 (聞かれたくなかったことか)
アンナ 「端的に言えば逃げれたんです」
アンナの声がか細くなる
アンナ 「逃げて逃げて体力も気力も落ちて」
言葉が早くなる
アンナ 「助けを求めても答えてくれなくて汚いから蹴られてそれで」
私 「アンナ」
アンナ 「なんですか?惨めですか?」
私 「いや?同じだなーって」
アンナ 「何と?」
私 「私と」
アンナは下を向いたままこちらを見ない
私 「アンナもコハクも虐げられてたんだね」
アンナ 「ご主人を救うって言ってたのに私達も救われたいとも思うんですよ」
私 「うん」
アンナ 「ごめんなさいご主人」
私 「いいよ」
アンナの髪をくしゃっと崩す
私 (やっぱりなんか色々あったか)
アンナ 「女の髪は命って聞いたことあります?」
私 「聞いたことは」
アンナ 「ふふふ」
アンナはポロポロと涙を流す
アンナ 「ご主人は私たちをどうしたいですか?どうされたいですか?」
私 「どうしたいって?」
アンナ 「なんで迎え入れたんですか」
私 「何となく」
即答をする
アンナ 「そうでしたね」
私 「けれど」
頭を撫でながら話す
私 「飼っている子達をそう簡単に見放すことはしないよ」
そういうとアンナは一瞬ビクッとする
私 「ちゃんと迎え入れるって言ったし」
アンナ 「いいんですか?」
私 「他に行くあては?」
アンナ 「あー」
私 「ここに居なよ」
アンナ 「は…い…」
アンナは再び泣き始める
私は静かに頭を撫でる
アンナ 「ご主人はずるいです」
私 「ずるいのかな」
アンナ 「はい」
私 「ずるい人は嫌い?」
アンナ 「ずるくなくても人は嫌いですよ」
アンナはこちらを見る
目は腫れて髪はぐちゃっとなっている
アンナ 「けどご主人は嫌じゃないです」
私 「なら良かった」
そう話してるとアンナが驚いたように目を見開く
私 (ん?)
後ろを見る
コハクが立っていた
こちらをじーっと
深淵のような
底の無いような瞳で
私 「コハク?」
圧を感じる
コハク 「お兄さん」
一歩近づく
その度に逃げ出したくなるような恐怖が近づく
コハク 「アンナを泣かせた?」
私 「」
口が動かない
声が出ない
眼前にコハクの顔が迫る
その目はこちらを見ていた
アンナ 「待って、違います」
アンナは後ろから私の肩を持つ
そして後ろに引きずるようにして抱き抱える
コハク 「違うの?」
アンナ 「ご主人に前のこと話してたんです」
コハク 「あぁ、私たちの過去や色んな人を嫌いになったこと?」
アンナ 「そう それでご主人は聞いてくれて私たちを受け入れるって」
コハクの声はいつもみたいなやる気のない伸びた声じゃなくて
ただ淡々と話していた
私 (怖い怖い怖い怖い)
体が動かない
心が恐怖に染まる
呼吸が上手くできない
私 (コハクってこんな怖いの!?)
アンナ 「ご主人に何もされてないし泣いちゃったのはなんというか嬉しいというか 本当になんもされてないからね?」
アンナは焦った声で話す
敬語が外れてしまっているくらい焦っていた
コハク 「ふーん」
コハクからの圧が消える
私 「ぷはっ!!」
息を思いっきり吸い込む
コハク 「ごめんねお兄さん」
コハクはベットに腰掛ける
私 「はぁ はぁ」
息を整えようとするが中々上手く出来ない
コハク 「怖がらせちゃったねごめんね」
再び謝られる
アンナ 「コハクあれは普通に怖いですよ」
コハク 「だってアンナが泣いててお兄さんに何かされたのかなって」
アンナ 「ご主人はそこまで悪い人じゃないでしょう?」
コハク 「そうだけどいや、泣いてるの見たら思わずね」
コハクはケタケタと笑う
アンナ 「はぁ」
アンナはため息を着く
私 (アンナもコハクも怒らせないようにしないと)
アンナ 「あ、コハク出たなら次入りますね」
アンナはそそくさと風呂場に向かう
そしてコハクと2人きりになる




